スパダリかそれとも悪魔か

まめ太郎

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 部屋に着くと、怜雄がカードキーを差し込み、扉を開ける。
 俺はツインの広い部屋に入ると、まず窓際に走った。

「うわー。夜景すごいなー。」
 大きな窓にべたりと掌と額を付け、俺は外を眺めた。
 怜雄はそんな俺を後ろから抱きしめ、耳元で言う。
「さっきのレストランでも夜景は見たろ?」
「さっきとは見え方が違うし。ほら、観覧車。」 
 暗闇に咲く大輪の花のようなそれは、水面にも彩りを与え、その光景は人工的なのに、幻想的だった。

 俺のはしゃいだ様子に怜雄は気を良くしたのか、笑顔で言った。
「ケーキもあるぞ。食べるか?」

 怜雄の問いかけに、俺が頷くと、部屋の隅に置かれたワゴンを持ってきてくれる。

 ワゴンにはバラの砂糖菓子でデコレーションされた大きなケーキが載っていて、上に「優。ハッピーバースデー。」とピンクの文字で書いてある。

 俺が目を輝かせてそれを見つめていると、怜雄が人差し指で生クリームを掬い、俺の口元に持ってくる。
 俺は怜雄の指を銜えると、舌を絡めた。濃厚なクリームの味が口の中に広がる。

「生クリームプレイする?」
 怜雄の質問に俺は首を振った。
「今夜は普通に抱いてほしい。」
「了解。」
 怜雄が俺を抱きしめ、口づける。
 俺も怜雄の首に腕を回し、その唇をむさぼった。
 お互いの唾液が首まで垂れるくらいキスをすると、満足して唇を離した。

「ケーキ食べよっか。」
 俺がそう言って切り分けようと包丁をとると、怜雄が俺の手からそれを奪った。
「俺がやる。」
 怜雄はケーキを二きれ、俺用に大きいの、自分用に小さいのを切ると、皿に倒れないよう器用に載せた。
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