スパダリかそれとも悪魔か

まめ太郎

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 大学二年のテストも無事終わり、俺たちは夏休みをむかえた。

 旅行に行く話も出たが、俺は怜雄の誕生日プレゼント資金のためバイトを増やしたかったので断った。
 その代わり海や軽井沢への日帰り旅行など色々予定はあるので、やっぱり楽しみな夏休みだった。

 その日は怜雄に誘われ、結城と西條とクラブに遊びに来ていた。
 クラブのいわゆるVIPルームで俺たち三人は酒を飲んでいた。

 初めにフロアで逆ナンしてきた女性を一緒に飲もうと結城が連れてこようとしたが、怜雄がそれを許さず、ちょっとした口論になった。
 俺はこんなことなら家で適当に飲んだ方が良かったと、険悪そうな2人を見て薄暗い照明の中で小さくため息をついた。

 すでに日付が変わる時刻だったため、早寝の西條はそうとう眠いらしく、腕を組んで目をつぶっていた。
 こいつ寝てるだろ。
 隣の西條を横目で見つつ、俺は何だか分からない甘いカクテルを口に運んだ。
「すきっ腹で飲むな。」
 怜雄が俺の口にピザを押し付ける。
 俺はそれを食べながら、「ありがとう。」と言った。

 そんな俺たちを結城がじとりと睨みつつ、言う。
「あーあ。お前たちはいちゃいちゃできていいよなあ。俺もさっきの女の子達、怜雄が追い帰さなかったら今頃…。」
「うるせえな。そういうのは一人の時にしろ。俺たちまで巻き込んでんじゃねえよ。」
 怜雄は舌打ちすると、グラスに残っていた酒を呷った。

 結城は持っていたグラスを置くと、長い脚を持て余したように組んで言った。
「怜雄、本当に変わったな。前なら可愛い子が寄ってきたら、見境なく美味しくいただいちゃってたくせに。喧嘩も全然しなくなったし。昔の怜雄を見たら、優どん引きするんじゃない?」
 結城が嫌な感じの笑みを浮かべる。
「お前、何が言いたいんだ。」
 そんな結城を怜雄が睨む。

「ちょ、喧嘩はやめようぜ。」
 俺は怜雄の肩に手を置いて言った。
 怜雄が俺の腰を抱き、こめかみに口づける。
「喧嘩なんかするかよ。」
 怜雄の言葉に俺はほっと息をついた。
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