vamps

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「今度は俺が焼くから、ヒューイも食べなよ」
「俺も十分焼きながら食べてる。お前はもう少し太れ」
　俺は目を白黒させながら、厚切りのステーキを咀嚼した。

　お互い満腹になるまでバーベキューを楽しむと、テントの端に座り、夜空を眺めた。
「星がすごいだろ」
　コーヒーのカップ2つを手に持ったヒューイが、片方を俺に渡す。
　俺は礼を言って、熱いカップに口を付けた。

「綺麗だね」
　見上げて言うと、くしゃみが一つでた。

「寒いだろ。ダウンジャケットでも着てくれば良かったのに」
　ヒューイが俺の隣に座って、風よけになるように肩を抱く。

「平気だよ。ヴァンプは寒さに強いんだ」
「でも風邪をひかないってわけじゃない。そうだろ？　」
　ヒューイに顔を覗きこまれて、目を合わせる。
　俺は吸い寄せられるように顔を更に近づけた。
　ヒューイの唇が俺の唇を2度、優しく啄んだ。

「中に入ろう」
　ヒューイがテントの中を見つめる。
　俺は小さく頷いた。

　ストーブの前でヒューイは口づけながら、俺の服を脱がした。
　本当は意識がはっきりしているときに明るい場所で、ヒューイに裸を見られるのが俺は苦手だった。
　ヒューイは異性愛者だから、俺の体を見ると萎えてしまうんじゃないか。
　そんな考えに怯えながら、俺はヒューイの口づけに応えた。
　俺の胸の薔薇にヒューイが軽くキスを落とし、裸の体をまさぐる。
　ほうとヒューイが息を吐いた。

「アレンの肌は雪みたいに真っ白だな。肌もきめ細かいし、掌に吸いつくみたいにしっとりしてる」
　ヒューイの賞賛するようなまなざしに、ようやく俺の体から力が抜けた。
　ヒューイの手の感触が気持ち良くて、熱い吐息が漏れる。

「もっと……触って」
「どこを？　」
　膝立ちになった俺の腰をヒューイが片手で抱く。