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3章 霊竜同盟国バビロニア
70.バビロニアに出発
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俺はバビロニアに向かうため、荷物をまとめながら馬車に乗せ、自由組合に昨日の話を伝えるために行っている。
エルキドゥは確かギルガメシュ叙事詩に出てくる人物で、ギルガメシュの傲慢を戒めるために泥から生み出された。
しかし逆に友人となって様々な困難を超える事になった。しかし聖牛グガランナを倒したことで死の呪いを受け、12日の高熱に苦しんで死んだ。
それがエルキドゥという人形の戦士の末路だ。同じ名前に同じ国名に少し疑問があるが、今は自由組合にこの事を話すほうが優先だ。
そう思いながら受付に着くとアイネットさんが桶を掛ける。
「あ、アレスさん? 今日は何か用事があるのですか?」
「あー、実は――」
俺はアイネットさんに昨日のことを話す。するとアイネットさんは笑いながら言う。
「アハハ! 何言っているんですか? そんなうわさは聞いた事があります、だけど変な不浄人形が出たと言うわけであって、本当にとんでもない事になってませんよ~」
「確かにそうだけど……」
アイネットさんの言葉に同意する。だが変な不浄人形に出会っていなくても、なぜか嫌な予感を感じてしまう。
アイネットさんは笑うのを止めて自傷する。
「そりゃ綺麗な奥さんが二人いて心に余裕ができるかもしれませんが……」
「えっと、アイネットさん?」
「私なんて婚期がギリギリで、さらに親から『孫の顔を見たい』と何度も送ってきていますが、何でこの世は平等じゃないんですか? ねぇ、何でですか? 婚期婚期……」
「あれ? アイネットさん、大丈夫ですか? ねぇ、アイネットさん!?」
俺はアイネットさんの自傷が笑い事では済まされぬほどの邪気を放っており、俺は急いで正気に戻そうと片を揺らす。
アイネットさんは何度も「婚期婚期……!」と邪念と怨念に満ちた言葉を呟き続けている。
ヤバい……! これ以上呟かせるととんでもない事が起きる気がする!
俺はさらに揺らして正気に戻そうとする。だが全然効果がないどころか、さらに悪化している。
その時他の冒険者の話し声が聞こえた。
「ひょぇえええ……こりゃ凄く憎んでいるなー」
「笑い事じゃ無いだろ? あの受付嬢、根気がヤバくて周りがのろけ話ばっかしていたからか、呪怨魔法の呪刻を使おうとし、総統長にお仕置きされるのがルーティーンになっているからな」
俺はその話を聞いて頭を抱えたくなってきた。
嘘だろ、おい! あの人婚期の事は気にしていたけど、ここまで気にするか普通!?
もはやアイネットさんは呪いと恨みを撒き散らす人形と化し、この状況をどう元に戻せばいいか分からなくなってくると、久々な人物が呆れながら魔法を放つ。
「何やっているの……放電」
「アバババババ!?」
その人物はアイネットさんに向けて放電を放ち、当の本人は叫び声を上げて黒焦げになってぶっ倒れた。
俺は放電が来た方に向く。そこを見て俺は懐かしそうに言う。
「総統長、お久しぶりです!」
「うん、久しぶりだけど……出来れば本名で呼んでくれない?」
それは自由組合の総統長であるアーク・エルメロイだ。アークは久しぶりそうに近づき、本名の方で読んで欲しいと頼む。
そうしたいのはやまやまだけど……周りに視線言っているかなぁ。
俺はアークにハンドサインで教えると何かを察し、俺から少し離れて言う。
「それじゃあ……今まで起きた事を俺の部屋で教えてくれないか?」
「分かりました」
俺はアークの誘いに答え、そのまま総統室に向かう。
あ、あとアイネットさんは他の冒険者に治療されている。
これで正気に戻ってほしいけど……結婚以外正気に戻れないと感じる俺がいるな。
そう思いながら総統室に着き、今まで起きた事とバビロニアから来た二人の話をすべて伝える。
するとアークは難しそうに考える。
「う~ん、一応レノン嬢が助けてくれたことは分かる。だけど予言か……」
「俺も最初は胡散臭いとおもっていたけど、なぜか嫌な予感を感じるんだ」
俺はこの予言について言うとアークは少し考えて、そして決断するように言う。
「よし、この予言がもし変な不浄人形が増えている原因がいるなら、即刻倒したほうが良いね」
「てことは……」
俺はその言葉の意味を聞く。するとアークはニヤッと笑って言う。
「アア、この予言を信じるぜ。一応変な不浄人形はこっちが調査しておく、その代りバビロニアで予言の事を調べてくれ」
「アア、その依頼受けた!」
俺は総統長直々の調査依頼【勇者の予言の真偽】を受けた。
そうして霊竜同盟国バビロニアに向けて出発した。
しばらく馬車を走らせ、アリスとレノンはアイリスと楽しく会話し、ヴィンセントとカインはエルキドゥの鎖について質問していた。
少し空気が悪くならずに済んでよかったけど、なぜかアリオンが出発してからずっと、顔面蒼白の上に頭を抱えまくっていた。
俺はアリオンに様子が割るかとおみながら声をかける。
「なぁ、大丈夫か? 馬車にでも酔ったか?」
「い、イエ……大丈夫ですが、その代りまたあの馬鹿王に合うとは思わず……」
馬鹿王? それっていったいどういう事なんだ?
俺はアリオンが言った馬鹿王はだれなのか聞こうとしたが、エルキドゥが会話を挟んできてアリオンが慌ててこの話をうやむやにした。
エルキドゥは確かギルガメシュ叙事詩に出てくる人物で、ギルガメシュの傲慢を戒めるために泥から生み出された。
しかし逆に友人となって様々な困難を超える事になった。しかし聖牛グガランナを倒したことで死の呪いを受け、12日の高熱に苦しんで死んだ。
それがエルキドゥという人形の戦士の末路だ。同じ名前に同じ国名に少し疑問があるが、今は自由組合にこの事を話すほうが優先だ。
そう思いながら受付に着くとアイネットさんが桶を掛ける。
「あ、アレスさん? 今日は何か用事があるのですか?」
「あー、実は――」
俺はアイネットさんに昨日のことを話す。するとアイネットさんは笑いながら言う。
「アハハ! 何言っているんですか? そんなうわさは聞いた事があります、だけど変な不浄人形が出たと言うわけであって、本当にとんでもない事になってませんよ~」
「確かにそうだけど……」
アイネットさんの言葉に同意する。だが変な不浄人形に出会っていなくても、なぜか嫌な予感を感じてしまう。
アイネットさんは笑うのを止めて自傷する。
「そりゃ綺麗な奥さんが二人いて心に余裕ができるかもしれませんが……」
「えっと、アイネットさん?」
「私なんて婚期がギリギリで、さらに親から『孫の顔を見たい』と何度も送ってきていますが、何でこの世は平等じゃないんですか? ねぇ、何でですか? 婚期婚期……」
「あれ? アイネットさん、大丈夫ですか? ねぇ、アイネットさん!?」
俺はアイネットさんの自傷が笑い事では済まされぬほどの邪気を放っており、俺は急いで正気に戻そうと片を揺らす。
アイネットさんは何度も「婚期婚期……!」と邪念と怨念に満ちた言葉を呟き続けている。
ヤバい……! これ以上呟かせるととんでもない事が起きる気がする!
俺はさらに揺らして正気に戻そうとする。だが全然効果がないどころか、さらに悪化している。
その時他の冒険者の話し声が聞こえた。
「ひょぇえええ……こりゃ凄く憎んでいるなー」
「笑い事じゃ無いだろ? あの受付嬢、根気がヤバくて周りがのろけ話ばっかしていたからか、呪怨魔法の呪刻を使おうとし、総統長にお仕置きされるのがルーティーンになっているからな」
俺はその話を聞いて頭を抱えたくなってきた。
嘘だろ、おい! あの人婚期の事は気にしていたけど、ここまで気にするか普通!?
もはやアイネットさんは呪いと恨みを撒き散らす人形と化し、この状況をどう元に戻せばいいか分からなくなってくると、久々な人物が呆れながら魔法を放つ。
「何やっているの……放電」
「アバババババ!?」
その人物はアイネットさんに向けて放電を放ち、当の本人は叫び声を上げて黒焦げになってぶっ倒れた。
俺は放電が来た方に向く。そこを見て俺は懐かしそうに言う。
「総統長、お久しぶりです!」
「うん、久しぶりだけど……出来れば本名で呼んでくれない?」
それは自由組合の総統長であるアーク・エルメロイだ。アークは久しぶりそうに近づき、本名の方で読んで欲しいと頼む。
そうしたいのはやまやまだけど……周りに視線言っているかなぁ。
俺はアークにハンドサインで教えると何かを察し、俺から少し離れて言う。
「それじゃあ……今まで起きた事を俺の部屋で教えてくれないか?」
「分かりました」
俺はアークの誘いに答え、そのまま総統室に向かう。
あ、あとアイネットさんは他の冒険者に治療されている。
これで正気に戻ってほしいけど……結婚以外正気に戻れないと感じる俺がいるな。
そう思いながら総統室に着き、今まで起きた事とバビロニアから来た二人の話をすべて伝える。
するとアークは難しそうに考える。
「う~ん、一応レノン嬢が助けてくれたことは分かる。だけど予言か……」
「俺も最初は胡散臭いとおもっていたけど、なぜか嫌な予感を感じるんだ」
俺はこの予言について言うとアークは少し考えて、そして決断するように言う。
「よし、この予言がもし変な不浄人形が増えている原因がいるなら、即刻倒したほうが良いね」
「てことは……」
俺はその言葉の意味を聞く。するとアークはニヤッと笑って言う。
「アア、この予言を信じるぜ。一応変な不浄人形はこっちが調査しておく、その代りバビロニアで予言の事を調べてくれ」
「アア、その依頼受けた!」
俺は総統長直々の調査依頼【勇者の予言の真偽】を受けた。
そうして霊竜同盟国バビロニアに向けて出発した。
しばらく馬車を走らせ、アリスとレノンはアイリスと楽しく会話し、ヴィンセントとカインはエルキドゥの鎖について質問していた。
少し空気が悪くならずに済んでよかったけど、なぜかアリオンが出発してからずっと、顔面蒼白の上に頭を抱えまくっていた。
俺はアリオンに様子が割るかとおみながら声をかける。
「なぁ、大丈夫か? 馬車にでも酔ったか?」
「い、イエ……大丈夫ですが、その代りまたあの馬鹿王に合うとは思わず……」
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