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目が覚めたら、後輩と…3
しおりを挟む「ずっとセンパイのことを見てきたから気づいたんです。…多分、お二人のことに気がついてるのは、おれだけですよ」
どうして知ったのか。
他にも自分たちの、秘密の関係に気づいている人間はいるのか…
そんな二つの疑問と、それに派生する不安を払拭する知徳の言葉にほっと安堵のため息を零すと、額に腕を預け、目蓋を閉じた。
「どう、なんですか?」
「……何が」
不安材料は消えたんだし、もう話すことはない。
こいつは根が真面目にできてるから、口止めなんかしなくとも、誰彼と言いふらしたりしないだろう。
酔いが回っているのはお互い一緒なはずなんだし…何もかも…億劫だ――…
「課長と、付き合ってんですか」
「…お前には関係ない」
「関係ありますよッ」
ぐいっと腕を引き剥がされ、明るい光が目蓋を射抜く。
何だよもう、眩しいじゃないか、と顔をしかめながら瞬きを繰り返していると、いい加減にしろ、と開いた唇を、再びディープキスで塞がれてしまう。
じゅっ、と音を立てて舌を吸う知徳の舌遣いに抵抗も反応も示さず、知徳のしたいようにする様を傍観する。
「…ん…」
歪みのない歯並びを確かめるように舌を這わせ、その中に深く潜り込むのと同時に舌の上を滑り行く。
快斗の鼻裏の辺りをくすぐるように舌先を動かすと、深い口づけが心地好いのか、知徳の鼻から気持ち良さそうな吐息が漏れた。
(ホント…黙ってればイケメンだよな)
合わせた唇の角度を変え、舌先を甘噛みする知徳の顔を冷めた表情で観察していた快斗は、寛げた胸元を摩るように触れてくる指先の動きを感じながら、普段は一切見せない知徳の情熱的な愛撫とは裏腹に、そんな感想を胸の中で零していた。
――本多知徳、26才。
180センチを越える長身、並みの芸能人では太刀打ちできないような、華のある顔立ちをしていて人目を惹く。
しかし気を抜くと『ヘタレ』な性格が表に出てしまい、人見知りと人目を気にしてしまうネガティブな気持ちから、猫背になってしまう。
その上、部所では一番の若手ということもあり、常に人の影から発言をするような、ちょっと残念な青年だった。
だが、性格に難はあっても見映えのする男というのに代わりはない。
三つ年上の姉に揃えて貰ったというスーツのチョイスはセンスが良く、元バスケットマンだというがっちりとした体躯でスマートに着こなし、いつも磨き上げられた革靴を大股のコンパスで歩きこなす様は、モデルでもいけるんじゃないかと思わせられるほど格好良かった。
だから意味もなく、取引相手の会社から知徳を連れてくるように声をかけるような所もあるのだが、…何分引っ込み思案な性格が邪魔をして、話しかけられても言い返せないという、難点があった。
それを、センパイである快斗がフォローし、助けてやらなければならない場面が多々ある。
『お前は黙って、背筋を伸ばしてオレたちについてくればいい』
というのが、知徳が専ら努めなければならない仕事であった。
『すみません…』
そう言って頭を下げては猫背になり、時にもじもじと指を揉む男に…ディープキスをされ、ワイシャツ越しに胸を捏ねられてる、オレ。
(何だ、このギャップは)
…知徳が入社して、ほぼ二年。 その間何度か飲み会があったが、酔うとガツガツするタイプだなんて知らなかった、と思いながら、息を乱し離れて行く欲情に熟れた顔をじいっと見つめた。
「──やっぱり」
激しく交わったせいで口元を濡らす唾液を手の甲で拭った知徳の眉間が、悔しそうに寄せられる。
「課長じゃなきゃ、ダメなんですか」
「ふっ…」
欲で膨れ上がりながらも、他の誰かに嫉妬する真剣な様子がおかしくて吹き出すと、ムッとした表情になった知徳に、荒々しい手つきで両肩を押さえ込まれてしまう。
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