クロスオーバー・ラブ

目が覚めたら、後輩と…11

　

（たまんない…！）


　膝に引っかけていた快斗のズボンをパンツごと強引に脱がすと、完全に知徳と快斗を遮るものがなくなる。

「センパイ…！」

「んぁッ」


（熱い…！）


　何度も繰り返し交わしたキスのせいで濡れていた顎をべろりと舐められるのと同時に、下肢で息づく互いのモノが密着すると、剥き出しになった性器から感じる灼熱が快斗の肌を粟立たせた。

「んｯ…いい…っ…！」

　ぐいッ、ぐいッとカチカチに滾ったペニスを快斗に押しつけ、快感に熟れた吐息を快斗の耳元に吹きかける。

「や…め…！」

　口ではそう言うが、耳朶に吹き込まれる熱い吐息と直接感じる脈動に、快斗のペニスは知徳と同じように滾り、抜き差しならない状態へと押し上げられる。

「ふっ…ン…！」

　こんなの駄目だ、こんなの…と、頭の中ではそんな警鐘が鳴り響いているのに、唇と唇が合わせられると、夢中で舌を貪る。

「はｯ…あ、…んﾝｯ…」

　絶頂目指し、滾った二人のペニスを一纏めにした知徳に擦られる手の動きに合わせて、腰をくねらせ…快感を追う。

「イ…っ…！」

　はむ、と下唇を甘噛みされ、ぐちゅぐちゅと音を立てる亀頭を親指で刺激された瞬間――…


（…あッ…！）


　あれほど抵抗していたのが嘘のように、あっさりと吐精してしまったのだった。

「んｯ…あ、出る…っ…！」

　快楽の濁流に飲み込まれ、精を放った快斗に続いて知徳も吐精すると、快斗の白い肌へ勢いよく白濁を散らす。


　はぁ、はぁ…と上がる息を肩でつく知徳の額に汗が滲み、こめかみを濡らしている。


　イク瞬間、眉間に皺を寄せるその表情を見ていた快斗は、雄の匂いにまみれながら、上がる息を整えた。

「…もう…いいだろ…」

　ビキビキにいきり立っていた知徳の勢いが消え、酔えば勃たないはずの快斗もその流れに飲まれ、達した。

　この程度で落ち着くのであれば、お遊びだったといつか笑い話にしてやる、と思いながら視線を逸らすと、知徳に退くよう無言で促した。


　…しかし知徳は、退こうとしない。


　そればかりか、少し恨めしそうな顔をして快斗を見ると、否定の言葉を口にした。

「終わりなわけ、ないでしょう？」

「はぁ!?」

　一回出したんだから落ち着いただろ、と怒鳴りたい気持ちを抱え知徳へ視線を戻すと、快斗から離れていたその下肢で、再びスタンバイOK状態になっているのを見て、息を飲む。



　わぁ、若いってスバラシイ。



（じゃねぇッ！）


　三十半ばを目前にして、過去を思い出させるようにいきり立つ知徳の姿に思わず感嘆の声を上げた自身へ、正気に戻れとツッコミを入れて気持ちを建て直す。



.