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気がついたら、上司と…15
しおりを挟むこんな恥ずかしい姿を見られるなんて…と、快楽優先でしたこととはいえ、素面の頭は現実から逸れることなく快斗を追いつめ、居たたまれなくさせた。
「…お前の」
こんなの見られて、明日からどういう顔をして課長と向き合えばいいんだよ、と、本気で泣きかけた、その時。
冷えた肩を温めるように撫でる斎藤の指先を感じた快斗は、耳朶に心地好く染み込む声に導かれ、沈みきった体を少し、引き起こした。
「そういう一生懸命さが、俺の気持ちを惹きつけるのかもしれないな」
「ッ!」
腔孔を広げるために突き入れていた手を斎藤に包み込まれるのと同時に、汗を掻いて冷たくなった首筋に口づけられ、体を戦慄かせる。
オリーブオイルにまみれた指に斎藤の指先が絡みつく感触にも背筋が震え、快感が快斗の中でどんどん高まって行く気配に、大人しかった胸の鼓動が一気に騒がしくなる。
「あ…っ…」
絡みつく指先が、快斗の熱く熟れた襞を擦り入ってくる感覚に、思わず声が漏れる。
(恥ずかし…っ…)
こんな声、どうして出るんだろう、と思うが、我慢しようとしても斎藤の動きが読めないせいで、勝手に出てしまう。
自分でするのとも違う、指の動き。
過去に受け入れたことのある、女の子の細い指とも違う――太くて長い指が、快斗の体の中を…侵食して行く。
(熱いな…)
締めつけがきつい入り口を過ぎ、快斗の中を確かめるように指をくねらせていた斎藤は、直に感じる快斗の耐熱に脳を犯されながら、もう片方の指をシャツのボタンに絡め、外して行く。
利き手とは違う指つきはもどかしく、全て外しきる前に肩口を剥き出しにすると、快感に力み綺麗な筋肉の形を浮かび上がらせている快斗の肩甲骨へ、かじりつくように口づけた。
「んぁ…ッ…!」
その途端、色っぽいとは決して言い難い嬌声が快斗の唇から零れる。
…多少の痛みにも、感じているんだろうか。
それを確かめるため、ボタンを外していた手で快斗の前を触ると、亀頭から露を零し、物欲しそうに…震えていた。
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