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気がついたら、上司と…18
しおりを挟む「数司。…こういう時くらい、名前で呼んで、くれないか…?」
「…ぁ…っ…! あ、ぁぁ…ッ…!」
上がる息の合間に低音の囁きをもろに喰らった快斗は、斎藤の声だけでイきかけたのを見抜いたように入り込んできたぺニスに開かれる痛みに、背中を弓なりにしならせ、悲鳴を上げる。
(痛っ、てぇ…!)
いくら指で慣らしたとはいえ、やはりホンモノは違う。
狭い窄まりをカチカチに張り出した斎藤の亀頭で無理矢理こじ開けられると、ピリピリと裂けるような痛みが快斗を支配し、イク所まで昂っていた快感を、一気に喪失してしまう。
.(狭いな。 それに、よく…締まる)
受け入れたいのか、それとも受け入れたくないのか分からない力で締めつける快斗の肩と腰を掴むと、斎藤は些か強引に亀頭を快斗の中へ突き入れた。
「ひッ…! …ぅ、あ…ッ…!」
ねちっ、という粘ついた音と共に斎藤の楔が入ってくる違和感に背中をしならせ、耐える。
斎藤を受け入れた時に感じた痛みは、亀頭を飲み込み一番張り出していた部分がなくなったこともあり、気にするほどではなくなっている。
しかしきゅうきゅうと締めつけても快斗の中へ入り込もうとするその勢いは衰えず、完全に萎えてしまった快斗はシンクの縁に額を預けると、身に襲いかかる違和感をやり過ごすことだけを考える。
(まじぃ…)
気持ち良くなることばかりを優先してしまっていたが、バック初体験は最悪でしかなったことを、忘れてはいけなかったのだ。
いくらソープで『勉強』したとはいえ、その通りに実行できる保証はどこにもなかったのだということを、もっと早く…悟るべきだった。
このままじゃあ前と同じように、痛いだけで終わってしまう、と、シンクについた手の甲に額を預け、尻の辺りから這い上がってくる痛みに耐える。
(カイト…?)
すっかり快斗の中へ自身を沈めたまでは良かったものの、強すぎる締めつけに動けずにいた斎藤が、快斗の異変にようやく気がつく。
「大丈夫か?」
「…っ…すみま、せん…」
全身で汗を掻き、乱れた息を吐きながら振り向いた快斗の横顔が、苦悶の色で曇っている。
見れば、それが斎藤の見間違いではない通りに快斗のぺニスはすっかり勢いを無くし、だらりと力なく、ぶら下がっていた。
(…まさか?)
『男としたことがある』と言った割りには、全く裏腹な反応を見せる快斗の顔を凝視していると、斎藤に今の自分が何と戦い耐えているのかを悟られたのだと知り、苦笑いを零した。
「イけると、思ったんですけどね…」
初めにあった痛みより、今は違和感の方が勝っている。
どうやったら受け入れられるのかは実体験があり知ってはいたが、それと比べる経験がソープでの性戯しかないというのは、あまりにも経験値が低すぎた。
だから、思ったようには…ならなかった。
それが快斗の横顔から読み取れた感情だった。
が、そうと知ったからといって、斎藤に今できることは、とにかく一刻も早く快感の極みに登り詰めることしか…なかった。
それというのも、である。
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