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「大丈夫、私はできる。私はカエル令嬢、カエルの娘。私はできる...」
呪文のようにミルスは自分に言い訊かせた。学園でロザンナに勇気を貰った彼女は、帰りの馬車を待たずに擬態ジャンプで帰宅すると、父親のいる書斎の前を彷徨っていた。
かれこれ20分は経過している。
「頑張れ~、お嬢様」
そんなミルスの様子を廊下の隅から見守る使用人達。中には侍女長や料理長の姿まである。屋敷内での仕事の停滞が懸念されるが、彼らにとっては、お嬢様の行く末の方が重要だった。
やがて、ついに決心を固めたのか。ミルスが大きく深呼吸をすると、書斎のドアノブに手を掛けた。
「よし......。いざ変態」
決意を口に、書斎の扉を開くと、正面に彫りの深い顔が見えた。
領主の仕事の真っ最中だろう、机上には書類が山を作っており、それを高速で処理する父ガストの姿がある。その速さはカエルの捕食にも劣らない。
まだ昼間だと言うのに、室内は闇を纏ったように一部が暗い。現世に魔界が存在するとすれば、間違いなくここがそうだろう。ミルスはそう思った。
「あ...う...」
恐ろしい光景に息が詰まる。すると、娘の存在に気がついたガストが低い声で告げる。
「む、ミルスではないか」
「あ...!は、はい、ミルスです」
「うむ。学園はどうした?」
「そ、その...学園は...」
蛇に睨まれたカエルの如く、強大な恐怖心が逃走本能を呼び覚ます。そのとき彼女が頭に思い浮かべたのは、学園で勇気をくれた友人の言葉だった。
──逃げちゃ駄目だ。私は変わるんだ。
ミルスが胸に手を当てて深呼吸をすると、彫りの深い顔へ目を向ける。
「...明日は秋季パーティですので、今日は午前中で授業が終わりだったのです」
「そうだったのか。もう明日は秋季パーティか...」
紙面を走らせていた筆を止めて、何やら考え事をするガスト。固く組まれた剛腕が強者のそれである。そんな父の姿に、ミルスが直向きな態度で尋ねる。
「あ、あの...実はお父様にお話したい事があるのです...!少しお時間よろしいでしょうか?」
ミルスがそう言うと、強面の眉が僅かに動いた。ミルスは一瞬、仕事を妨げられた事に怒りを感じているのかと思ったが、意外にも父は淡白な口調で告げる。
「ふむ、丁度良い。小生もお前に言いたい事があったところだ」
「えっ?」
徐ろにガストが席を立つと、部屋の中央に並んだ黒いソファーを指差す。
「座りなさい」
「は、はい...!失礼致します」
恐る恐る、ミルスがソファーに腰を下ろす。仕事場の書斎なだけあって、ソファーは生地が柔らかく、座り心地も抜群だ。まるでカエルのお腹のような弾力を持っている。
どこか癒やされる感触を小さなお尻で感じていると、正面に座ったガストが話を切り出した。
「さて...まずはお前の話から聞こうか。小生に話したい事とは何だ?」
「はい、私がお父様にお話したいこと。それは──...」
そう言いかけて、ミルスが口を噤む。近くで見る父親の迫力は一層凄まじく、背後に有りもしない黒いオーラが見えそうな程であった。巷や社交界で彼の異名は何度も耳にした事があるが、その姿は正に魔王伯爵──。心臓の弱い人間ならば、同じ空間にいるだけでも命が危ぶまれるだろう。けれど、彼が私を見る目は鋭いながらも、何処か丸みを帯びている気がする。
──まるで蛇がカエルを見守ってくれているような...。
思えば、こうして近くで父の顔を見るのは久しぶりだった。今までは仕事の都合上、接点があまり無かったし、折り合いが付いたとしても食卓で余り話す事もなかった。寧ろ、私が彼と視線を合わせようとすらしなかった。そんな自分は今日で終わりにしたい。カエルにだって、少なからずの矜持はあるのだ。
一度息を大きく吐き出すと、ミルスは16年の人生で一番の勇気を振り絞った。
「私がお父様にお話したいこと。それは...カ、カエルとは素晴らしい生き物なのです!」
「──!?」
思い切って想いを打ち明ける。そこからは歯止めが効かなかった。
「カエルは実に神秘的かつ素晴らしい種族です。生まれたときは非力ながらも、環境に適応しようとする順応力の高さ、そして進化の過程で身に着ける御業の数々。その姿は神の御使いと言っても過言ではないでしょう。そんな偉大な彼等を見習うべく、私は日夜カエルの鳴き真似から擬態ジャンプ、果てには舌使いまで鍛錬を重ねてきました。それが私の中でどれほどの自信になっていることか...。今度お父様にもその成果をご覧いただきたいです。つまり何が言いたいかと言うと、私にとってカエルとは無くてはならない存在なのです!」
頭が真っ白になる。学園での入学初日の自己紹介をなぞっているようだった。父ガストの口が開いたままになっている。突拍子もない熱弁に理解が追いついていないのだろう。
それでもミルスは止まらず、正面から父親の顔を見据える。
「そして...私はカエルと同じくらい、お父様の事が好きなのですっ!」
「...!!!」
清らかな声が廊下まで響き渡る。気が付けば、ミルスはソファーから立ち上がり叫んでいた。積年の思いを打ち明けた娘の息遣いは荒く、揺れ動く瞳には涙が滲んでいる。
──言った。ついに言ってしまった。
今このとき以上に、父親へ自己主張した事があっただろうか?...答えを知る必要はない。考えたところで、もう後には引けないのだ。しかし、今が一番清々しい気分だった。これで父に怒鳴られようとも、晩餐にカエルが出てこようとも、自分の意思をしっかりと伝える事が出来たのだ。後悔はない。
何処かやりきった顔をしたミルスが、弾力のあるソファーにお尻を沈める。ボフッと空気の抜ける音が鳴った。室内はとても静かだ。外で痴話喧嘩をするカラスの鳴き声が聞こえてくる。
そうして何度か鳴き声が反復したとき、正面に座るガストが重い口を開いた。
「ミルス、お前の気持ちはよく分かった。......いつぶりだろうな。お前が小生に本音を話してくれたのは」
いつもの良く通る低い声。けれど、その声は僅かに震えていた。
「お父様...?」
やがて、彼の体までもが小刻みに振動し始める。
──武者震い?
一瞬、そう思うミルスだったが、影の出来た彫りの深い目元から、一筋の光が溢れた。
「お、お父様!?」
懐からカエルの刺繍が施されたハンカチを取り出し、ミルスが慌てて父へと差し出す。それを徐ろにガストが受け取ると、目元をカエルで拭いながら告げる。
「リベットがイグアナの研究の為に他国へ行ってからというものの、小生はお前に寂しい思いばかりさせてきた。仕事の都合で禄に時間も作ってやれず、たまに夕食を共にしても怖がらせてしまうばかり。本当に済まなかった」
「お父様...」
後ろに撫でつけた漆黒の頭部が下げられる。父がこんな風に謝るのを見るのは初めてだった。
「小生は父親失格だな。娘がこんなに苦しんでいたというのに、使用人に任せるばかりで何もしてやれなんだ」
「そんな事はありません!お父様は私の未来を案じて下さっていただけで、何も悪い事なんてしていません。むしろ悪いのは、貴族令嬢らしからぬ振る舞いをする私の方で...」
──そう。元々、否は私にあるのだ。
友人のロザンナも言っていたが、貴族社会の流儀に則った父の思想は正しい。それが一般的な倫理観であり、貴族として生を受けた以上は切り離せない現実なのだ。ただ、私が異質なだけで...。
ミルスが自己嫌悪に苛まれる。そんな娘の姿を見ながら、ガストが穏やかな口調で告げた。
「その事なんだけどねミルス。小生はお前がカエルを好きな事に反対はしていないよ」
「えっ...?」
虚を突かれたように目を丸くするミルスに対して、ガストが彫りの深い顔を綻ばせる。
「小生は、ミルスには自由に伸び伸びと生きて貰いたいと思っている。お前が毎朝カエルの鳴き真似をしている事は知っているし、馬車を使う前は擬態ジャンプで登下校している事も知っていた。ただ小生は、そんな可愛いカエルに悪い虫が付かないか心配だったのだ。だからつい...貴族令嬢としての矜持を説いてしまった。許せ」
「あ......」
そこまで聞いて、ようやく合点がいく。
そうか。そういう事だったのか。父が馬車を使うように促したのも、貴族令嬢として自覚を持てと言ったのも、全ては娘の身を案じていたから。一週間前の晩餐で、沢山の人が付いていると言った時だって、いざと言うときに周りの人を頼るよう案じていたのだ。
──何も変わってなかった。お父様は昔からずっと、私の事を愛してくれていたのだ。
「...お父...様...」
父ガストの想いを知って、ミルスの目から涙が溢れる。そんな娘の頭に無骨な手が優しく被さった。
「小生も...パパもミルスの事が大好きだよ」
「う、うう......パパぁぁ...パパぁぁぁ」
堅い胸元へ飛び込んでくる娘を抱き寄せるガスト。父である彼にとっては、鼻水で汚れるスーツの染みすら愛おしかった。
「さて...お互い誤解が解けたところで昼食にしようか。今日は一緒に、ミルスの好物のアボガドとトマトのパスタを食べよう」
年甲斐もなくウィンクするガスト。端から見ると、それは猛獣が顔が引き攣らせているようにしか見えなかったが、ミルスにとっては誰よりも柔らかな笑顔に映った。
「うん...!パパ!」
つづく
呪文のようにミルスは自分に言い訊かせた。学園でロザンナに勇気を貰った彼女は、帰りの馬車を待たずに擬態ジャンプで帰宅すると、父親のいる書斎の前を彷徨っていた。
かれこれ20分は経過している。
「頑張れ~、お嬢様」
そんなミルスの様子を廊下の隅から見守る使用人達。中には侍女長や料理長の姿まである。屋敷内での仕事の停滞が懸念されるが、彼らにとっては、お嬢様の行く末の方が重要だった。
やがて、ついに決心を固めたのか。ミルスが大きく深呼吸をすると、書斎のドアノブに手を掛けた。
「よし......。いざ変態」
決意を口に、書斎の扉を開くと、正面に彫りの深い顔が見えた。
領主の仕事の真っ最中だろう、机上には書類が山を作っており、それを高速で処理する父ガストの姿がある。その速さはカエルの捕食にも劣らない。
まだ昼間だと言うのに、室内は闇を纏ったように一部が暗い。現世に魔界が存在するとすれば、間違いなくここがそうだろう。ミルスはそう思った。
「あ...う...」
恐ろしい光景に息が詰まる。すると、娘の存在に気がついたガストが低い声で告げる。
「む、ミルスではないか」
「あ...!は、はい、ミルスです」
「うむ。学園はどうした?」
「そ、その...学園は...」
蛇に睨まれたカエルの如く、強大な恐怖心が逃走本能を呼び覚ます。そのとき彼女が頭に思い浮かべたのは、学園で勇気をくれた友人の言葉だった。
──逃げちゃ駄目だ。私は変わるんだ。
ミルスが胸に手を当てて深呼吸をすると、彫りの深い顔へ目を向ける。
「...明日は秋季パーティですので、今日は午前中で授業が終わりだったのです」
「そうだったのか。もう明日は秋季パーティか...」
紙面を走らせていた筆を止めて、何やら考え事をするガスト。固く組まれた剛腕が強者のそれである。そんな父の姿に、ミルスが直向きな態度で尋ねる。
「あ、あの...実はお父様にお話したい事があるのです...!少しお時間よろしいでしょうか?」
ミルスがそう言うと、強面の眉が僅かに動いた。ミルスは一瞬、仕事を妨げられた事に怒りを感じているのかと思ったが、意外にも父は淡白な口調で告げる。
「ふむ、丁度良い。小生もお前に言いたい事があったところだ」
「えっ?」
徐ろにガストが席を立つと、部屋の中央に並んだ黒いソファーを指差す。
「座りなさい」
「は、はい...!失礼致します」
恐る恐る、ミルスがソファーに腰を下ろす。仕事場の書斎なだけあって、ソファーは生地が柔らかく、座り心地も抜群だ。まるでカエルのお腹のような弾力を持っている。
どこか癒やされる感触を小さなお尻で感じていると、正面に座ったガストが話を切り出した。
「さて...まずはお前の話から聞こうか。小生に話したい事とは何だ?」
「はい、私がお父様にお話したいこと。それは──...」
そう言いかけて、ミルスが口を噤む。近くで見る父親の迫力は一層凄まじく、背後に有りもしない黒いオーラが見えそうな程であった。巷や社交界で彼の異名は何度も耳にした事があるが、その姿は正に魔王伯爵──。心臓の弱い人間ならば、同じ空間にいるだけでも命が危ぶまれるだろう。けれど、彼が私を見る目は鋭いながらも、何処か丸みを帯びている気がする。
──まるで蛇がカエルを見守ってくれているような...。
思えば、こうして近くで父の顔を見るのは久しぶりだった。今までは仕事の都合上、接点があまり無かったし、折り合いが付いたとしても食卓で余り話す事もなかった。寧ろ、私が彼と視線を合わせようとすらしなかった。そんな自分は今日で終わりにしたい。カエルにだって、少なからずの矜持はあるのだ。
一度息を大きく吐き出すと、ミルスは16年の人生で一番の勇気を振り絞った。
「私がお父様にお話したいこと。それは...カ、カエルとは素晴らしい生き物なのです!」
「──!?」
思い切って想いを打ち明ける。そこからは歯止めが効かなかった。
「カエルは実に神秘的かつ素晴らしい種族です。生まれたときは非力ながらも、環境に適応しようとする順応力の高さ、そして進化の過程で身に着ける御業の数々。その姿は神の御使いと言っても過言ではないでしょう。そんな偉大な彼等を見習うべく、私は日夜カエルの鳴き真似から擬態ジャンプ、果てには舌使いまで鍛錬を重ねてきました。それが私の中でどれほどの自信になっていることか...。今度お父様にもその成果をご覧いただきたいです。つまり何が言いたいかと言うと、私にとってカエルとは無くてはならない存在なのです!」
頭が真っ白になる。学園での入学初日の自己紹介をなぞっているようだった。父ガストの口が開いたままになっている。突拍子もない熱弁に理解が追いついていないのだろう。
それでもミルスは止まらず、正面から父親の顔を見据える。
「そして...私はカエルと同じくらい、お父様の事が好きなのですっ!」
「...!!!」
清らかな声が廊下まで響き渡る。気が付けば、ミルスはソファーから立ち上がり叫んでいた。積年の思いを打ち明けた娘の息遣いは荒く、揺れ動く瞳には涙が滲んでいる。
──言った。ついに言ってしまった。
今このとき以上に、父親へ自己主張した事があっただろうか?...答えを知る必要はない。考えたところで、もう後には引けないのだ。しかし、今が一番清々しい気分だった。これで父に怒鳴られようとも、晩餐にカエルが出てこようとも、自分の意思をしっかりと伝える事が出来たのだ。後悔はない。
何処かやりきった顔をしたミルスが、弾力のあるソファーにお尻を沈める。ボフッと空気の抜ける音が鳴った。室内はとても静かだ。外で痴話喧嘩をするカラスの鳴き声が聞こえてくる。
そうして何度か鳴き声が反復したとき、正面に座るガストが重い口を開いた。
「ミルス、お前の気持ちはよく分かった。......いつぶりだろうな。お前が小生に本音を話してくれたのは」
いつもの良く通る低い声。けれど、その声は僅かに震えていた。
「お父様...?」
やがて、彼の体までもが小刻みに振動し始める。
──武者震い?
一瞬、そう思うミルスだったが、影の出来た彫りの深い目元から、一筋の光が溢れた。
「お、お父様!?」
懐からカエルの刺繍が施されたハンカチを取り出し、ミルスが慌てて父へと差し出す。それを徐ろにガストが受け取ると、目元をカエルで拭いながら告げる。
「リベットがイグアナの研究の為に他国へ行ってからというものの、小生はお前に寂しい思いばかりさせてきた。仕事の都合で禄に時間も作ってやれず、たまに夕食を共にしても怖がらせてしまうばかり。本当に済まなかった」
「お父様...」
後ろに撫でつけた漆黒の頭部が下げられる。父がこんな風に謝るのを見るのは初めてだった。
「小生は父親失格だな。娘がこんなに苦しんでいたというのに、使用人に任せるばかりで何もしてやれなんだ」
「そんな事はありません!お父様は私の未来を案じて下さっていただけで、何も悪い事なんてしていません。むしろ悪いのは、貴族令嬢らしからぬ振る舞いをする私の方で...」
──そう。元々、否は私にあるのだ。
友人のロザンナも言っていたが、貴族社会の流儀に則った父の思想は正しい。それが一般的な倫理観であり、貴族として生を受けた以上は切り離せない現実なのだ。ただ、私が異質なだけで...。
ミルスが自己嫌悪に苛まれる。そんな娘の姿を見ながら、ガストが穏やかな口調で告げた。
「その事なんだけどねミルス。小生はお前がカエルを好きな事に反対はしていないよ」
「えっ...?」
虚を突かれたように目を丸くするミルスに対して、ガストが彫りの深い顔を綻ばせる。
「小生は、ミルスには自由に伸び伸びと生きて貰いたいと思っている。お前が毎朝カエルの鳴き真似をしている事は知っているし、馬車を使う前は擬態ジャンプで登下校している事も知っていた。ただ小生は、そんな可愛いカエルに悪い虫が付かないか心配だったのだ。だからつい...貴族令嬢としての矜持を説いてしまった。許せ」
「あ......」
そこまで聞いて、ようやく合点がいく。
そうか。そういう事だったのか。父が馬車を使うように促したのも、貴族令嬢として自覚を持てと言ったのも、全ては娘の身を案じていたから。一週間前の晩餐で、沢山の人が付いていると言った時だって、いざと言うときに周りの人を頼るよう案じていたのだ。
──何も変わってなかった。お父様は昔からずっと、私の事を愛してくれていたのだ。
「...お父...様...」
父ガストの想いを知って、ミルスの目から涙が溢れる。そんな娘の頭に無骨な手が優しく被さった。
「小生も...パパもミルスの事が大好きだよ」
「う、うう......パパぁぁ...パパぁぁぁ」
堅い胸元へ飛び込んでくる娘を抱き寄せるガスト。父である彼にとっては、鼻水で汚れるスーツの染みすら愛おしかった。
「さて...お互い誤解が解けたところで昼食にしようか。今日は一緒に、ミルスの好物のアボガドとトマトのパスタを食べよう」
年甲斐もなくウィンクするガスト。端から見ると、それは猛獣が顔が引き攣らせているようにしか見えなかったが、ミルスにとっては誰よりも柔らかな笑顔に映った。
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