《完》ようこそ、願い叶える『あやかし書堂』へ

桐生桜月姫

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▫︎◇▫︎

 1冊の本を読み終えた揺尾は、パタリと本を閉じてぐうっと顔を顰めた。

「………だから我は断じて、絶対に、『おっちゃん』ではない!!」

 彼の握っている本の表紙には、銀色の字で『小松こまつ創太そうた』と記されている。『あやかし書堂』の摩訶不思議な特殊本の1つであり、過去と未来の両方の人生を記す本だ。

「まあたハッピーエンドとは人生の本とはつまらぬものよ。久しく客が来ておらぬ故、新たな客に対して面白いことが起きることを楽しみにしておったが、『宮川みやがわ雅楽うた』といい、『小松こまつ創太そうた』といい、平凡そうな人生よ。いや、『宮川雅楽』は不思議なことになりそうだな。未来の話が全て消えるとは有り得ぬことだ。彼女の人生がどうなるかは謎だな。」

 2冊の本をくるくると弄び、揺尾は自分の眷属たる自由気ままに動き回っている本を見やった。

「そなたらはどう思う?」

 本はパラパラとページを捲り続け、何かを伝えようとするが、揺尾には何を言おうとしているのかさっぱり分からない。揺尾は手をうざったらしく振って本を冷たく見やった。
 そして、店の外からコチラに妖怪が訪ねてくる気配を感じて居住まいを正した。

カラン、コロン……

 『あやかし書堂』にお客様の訪れを告げる鐘の音が鳴る。

 次のお客様は半獣半人間の不可思議な生き物妖怪のようだ。生き物妖怪は蛇のように長い舌をチロチロとさせながら目をすうっと細める。

「『あやかし書堂』の店主とやら、妾の願いを疾くと叶えるが良い。」

 尊大で態度の悪いお客様は、ばしりと蛇の尻尾で『あやかし書堂』の床を叩きつけた。
 波乱の予感と共に入店してきたお客様は、どうやら揺尾を頼るためにきたらしい。

「さあ、話を聞かせてもらおうか。」

 揺尾は軽い口調で微笑みと共に尻尾を揺らした。

*******************

最後まで読んでいただきありがとうございます😊😊😊

初めに書いた通り、3人目のお客様はお気に入り数が20人に達したら書こうと思います!!
皆さまお分かりの通り、次のお客様は半獣半人間の妖怪さんです(*≧∀≦*)
尊大なお客様とのドタバタ隔世話にしようと思います。
是非お気に入りに登録してください!!

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