《完》わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?

桐生桜月姫

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24 ベラは気に入られる

「確か、こちらにご連絡をくださった」
「えぇ、お母さまと仲がよろしくて、お母さまが亡くなられた後もずっと面倒を見てくださっていたの」

 アイーシャははにかみながら微笑んだ。カリーナはアイーシャにとって第2の母親のようなものなのだ。

「お手紙をお書きになりますか?」
「えぇ!便箋をお願いできる?」

 アイーシャはそれは名案だと手をパチンと合わせて言った。きらきらとした眼差しを向けられたベラはちょっと居心地が悪くなり、視線をずらしながら言った。

「奥様のをパクってきます」
「ふふふ、えぇ、許可を取ってからね」
「はい、もちろんです」

 アイーシャはからからと笑いながら言った。なんだかんだ言って少し緊張して猫をかぶっていたアイーシャはベラとの会話で少し肩の力を抜くことができた。
 音を立てずに扉を閉めて出ていったベラが遠ざかった瞬間、ユエが現れた。唐突に現れても幼い頃からそれが当たり前のことだと認識しているアイーシャは全くもって驚かない。

「《ベラ守る~?》」
「お願いできる?ユエ」

 ふんわりと飛びながら気だるげに声をかけてきたユエに、アイーシャは微笑んだ。アイーシャは自ら彼らに人や物を守ることを頼まない。あくまで彼らの自らの意志で守ってもらうのだ。まぁ裁縫箱という例外もあるわけなのだが。

「ベラのことが気に入ったの?」

 アイーシャはこてんと首を傾げた。

「《まぁまぁね》」

 曖昧な返答だったが、他の精霊に比べてなかなか加護を与えない彼が加護を与えると言っているのだから、余程気に入ったのだろう。

「《じゃあ、行ってきま~す》」

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

感想 24

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