20 / 101
19 アキレスは対峙する
しおりを挟む
ーーーざくっ!!
抱き合う双子の前に、月光の淡い光の下で尚太陽の光のような黄金の輝きを持つ髪を持った男が異常なまでの風を宿して現れた。
ーーーブシャッ!!
獣の鮮血が舞い、双子を殺そうとした獣は断末魔すら零さず崩れ落ちる。
双子は恐怖に抱き合い、やがてアイリスが真っ青な顔で気絶した。アキレスは咄嗟にアイリスの身体を支えて、そして目の前に立つ格上の男のことを虚勢いっぱいに睨みつけた。アキレスは決してアイリスを見捨てられない。
「父上、いきなりどこへ、!?」
もう1人慌てた雰囲気の男が現れた。男と同じような色彩の黄金の髪に、濃いエメラルドのような瞳。青年というくらいの年齢の若い男が、双子を見て目を見開いた。短髪なストレートの金髪は、不本意なことに先に現れた男と同様で、そして双子とも同じだ。
アキレスは色々と覚悟を決めてこの男たちに噛み付くことにした。手に負えない獣でいようと思った。アイリスと一緒に居られれば、もうなんでもよかったのだ。
「………ずいぶんと嗅ぎまわっているようだが、僕たちになんのようだ」
思っていたよりも刺々しくて、淡々とした声が出た。
ーーーやればできるじゃないか。
アキレスは心の中でほくそ笑んだ。いつも良い子でいようと、正義感が強いアイリスの隣に立つに相応しく、人に優しく接してきたアキレスは、今初めて人を本気で貶そうとしている。
「答えられないのか?じゃあもう僕らのことなんかほっとけよ。僕らはじきゅーじそくで生きていける。あんたらに迷惑をかけるわけじゃないだし、かんしょーする必要なんてないはずだ」
「………………」
若い男の方は目には見えないがなんとなくあたふたとしているが、もう1人の助けてくれた方の男は何も言わない。アキレスは体温がどんどん上がってき始めているアイリスを抱きしめて、2人の男を睨みつけた。
「うぅー、」
アイリスの指がピクリと動いた。まるで自分も手伝うとでも言っているかのようだ。
「っ、アイリス。だいじょぶ、だいじょうぶだ。僕が全部なんとかするから。だから、………ゆっくりおやすみ。せめて、幸せなゆめを」
ふわふわした癖っ毛を手櫛をかけるように撫でると、アイリスはほうっと息を漏らしてすうすう寝息を立て始めた。少し体調が安定したようだ。
アキレスは優しく微笑んだあと、男たちに向かって冷酷な表情を向ける。
「さあ、なんか言ったらどーなんだ」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
抱き合う双子の前に、月光の淡い光の下で尚太陽の光のような黄金の輝きを持つ髪を持った男が異常なまでの風を宿して現れた。
ーーーブシャッ!!
獣の鮮血が舞い、双子を殺そうとした獣は断末魔すら零さず崩れ落ちる。
双子は恐怖に抱き合い、やがてアイリスが真っ青な顔で気絶した。アキレスは咄嗟にアイリスの身体を支えて、そして目の前に立つ格上の男のことを虚勢いっぱいに睨みつけた。アキレスは決してアイリスを見捨てられない。
「父上、いきなりどこへ、!?」
もう1人慌てた雰囲気の男が現れた。男と同じような色彩の黄金の髪に、濃いエメラルドのような瞳。青年というくらいの年齢の若い男が、双子を見て目を見開いた。短髪なストレートの金髪は、不本意なことに先に現れた男と同様で、そして双子とも同じだ。
アキレスは色々と覚悟を決めてこの男たちに噛み付くことにした。手に負えない獣でいようと思った。アイリスと一緒に居られれば、もうなんでもよかったのだ。
「………ずいぶんと嗅ぎまわっているようだが、僕たちになんのようだ」
思っていたよりも刺々しくて、淡々とした声が出た。
ーーーやればできるじゃないか。
アキレスは心の中でほくそ笑んだ。いつも良い子でいようと、正義感が強いアイリスの隣に立つに相応しく、人に優しく接してきたアキレスは、今初めて人を本気で貶そうとしている。
「答えられないのか?じゃあもう僕らのことなんかほっとけよ。僕らはじきゅーじそくで生きていける。あんたらに迷惑をかけるわけじゃないだし、かんしょーする必要なんてないはずだ」
「………………」
若い男の方は目には見えないがなんとなくあたふたとしているが、もう1人の助けてくれた方の男は何も言わない。アキレスは体温がどんどん上がってき始めているアイリスを抱きしめて、2人の男を睨みつけた。
「うぅー、」
アイリスの指がピクリと動いた。まるで自分も手伝うとでも言っているかのようだ。
「っ、アイリス。だいじょぶ、だいじょうぶだ。僕が全部なんとかするから。だから、………ゆっくりおやすみ。せめて、幸せなゆめを」
ふわふわした癖っ毛を手櫛をかけるように撫でると、アイリスはほうっと息を漏らしてすうすう寝息を立て始めた。少し体調が安定したようだ。
アキレスは優しく微笑んだあと、男たちに向かって冷酷な表情を向ける。
「さあ、なんか言ったらどーなんだ」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
15
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化!
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情され、異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!
くま
ファンタジー
2022年4月書籍化いたしました!
イラストレータはれんたさん。とても可愛いらしく仕上げて貰えて感謝感激です(*≧∀≦*)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
池に溺れてしまったこの国のお姫様、エメラルド。
あれ?ここって前世で読んだ小説の世界!?
長男の王子は悪役!?次男の王子はヒーロー!?
二人共あの小説のキャラクターじゃん!
そして私は……誰だ!!?え?すぐ死ぬキャラ!?何それ!兄様達はチート過ぎるくらい魔力が強いのに、私はなんてこった!!
へっぽこじゃん!?!
しかも家族仲、兄弟仲が……悪いよ!?
悪役だろうが、ヒーローだろうがみんな仲良くが一番!そして私はへっぽこでも生き抜いてみせる!!
とあるへっぽこ姫が家族と仲良くなる作戦を頑張りつつ、みんなに溺愛されまくるお話です。
※基本家族愛中心です。主人公も幼い年齢からスタートなので、恋愛編はまだ先かなと。
それでもよろしければエメラルド達の成長を温かく見守ってください!
※途中なんか残酷シーンあるあるかもなので、、、苦手でしたらごめんなさい
※不定期更新なります!
現在キャラクター達のイメージ図を描いてます。随時更新するようにします。
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる