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16 初めてのメイク
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そのあと、店員さんは綺麗なデザインをした可愛らしいメイク道具をたくさんマリンソフィアの前に出した。
「あの、説明がてらその美しいご尊顔にメイクをさせていただいても構いませんか?」
「えぇ、お願いするわ。わたくし、メイクについてはさっぱりなの」
うずうずとした感じの店員さんににこやかに応じながら、マリンソフィアは心の底からこの状況を楽しんでいた。
「まず、メイク下地を作ります。お客さまの場合は隈が目立っておりますので、グリーン系の下地を使います。ムラなく均一にのばし、厚塗りしないよう注意しましょう。キワまでぬらず、おでこやあごは半分くらいの量で薄づきに、伸ばすように広げると綺麗にお化粧できますよ!」
テキパキと顔に塗られていく不思議な感覚に身を任せていくと、メイク下地というやつが出来上がった。
「次はファンデーションです。ファンデーション、今回は中でもリキッドファンデーションを塗ります。リキッドファンデーションは手または、パフ、ブラシなどを使ってのばします。ムラやスジが出ないように全体へなじませましょう」
真っ白なファンデーションが塗りたくられるが、普段とあまり変わらない顔だ。ただ、目の下の隈が分からなくなったという変化はあるような気がする。マリンソフィアは興味津々に鏡の中の自分を見つめ続ける。
「次はコンシーラーなのですが、必要がなさそうなので今回は排除しちゃいます」
「コンシーラーって何かしら?」
「コンシーラーは、ニキビ跡や赤み、シミ、そばかすなど、見せたくない部分を隠してくれるアイテムです。ニキビやシミ、そばかすのない美しいお肌には不用物ですね」
「そう、なのね」
『きゃー!!』と言った雰囲気で熱弁する店員さんの熱量に若干というか、大層引きながらも、マリンソフィアは本当に大好きなことを生業としているであろう、店員さんを微笑ましく眺めた。
ドレスやお洋服について話している自分が、このような感じなのではないかという不安は拭えないが、やっぱり幸せそうに笑う人を守るのが、マリンソフィアは大好きだ。
「次はどうするのかしら?」
「えぇっと、次はですねー………」
マリンソフィアは打てば響くように答え、そして美しいメイク道具を迷いなく取り出す店員さんのことを、心底気にいるのだった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「あの、説明がてらその美しいご尊顔にメイクをさせていただいても構いませんか?」
「えぇ、お願いするわ。わたくし、メイクについてはさっぱりなの」
うずうずとした感じの店員さんににこやかに応じながら、マリンソフィアは心の底からこの状況を楽しんでいた。
「まず、メイク下地を作ります。お客さまの場合は隈が目立っておりますので、グリーン系の下地を使います。ムラなく均一にのばし、厚塗りしないよう注意しましょう。キワまでぬらず、おでこやあごは半分くらいの量で薄づきに、伸ばすように広げると綺麗にお化粧できますよ!」
テキパキと顔に塗られていく不思議な感覚に身を任せていくと、メイク下地というやつが出来上がった。
「次はファンデーションです。ファンデーション、今回は中でもリキッドファンデーションを塗ります。リキッドファンデーションは手または、パフ、ブラシなどを使ってのばします。ムラやスジが出ないように全体へなじませましょう」
真っ白なファンデーションが塗りたくられるが、普段とあまり変わらない顔だ。ただ、目の下の隈が分からなくなったという変化はあるような気がする。マリンソフィアは興味津々に鏡の中の自分を見つめ続ける。
「次はコンシーラーなのですが、必要がなさそうなので今回は排除しちゃいます」
「コンシーラーって何かしら?」
「コンシーラーは、ニキビ跡や赤み、シミ、そばかすなど、見せたくない部分を隠してくれるアイテムです。ニキビやシミ、そばかすのない美しいお肌には不用物ですね」
「そう、なのね」
『きゃー!!』と言った雰囲気で熱弁する店員さんの熱量に若干というか、大層引きながらも、マリンソフィアは本当に大好きなことを生業としているであろう、店員さんを微笑ましく眺めた。
ドレスやお洋服について話している自分が、このような感じなのではないかという不安は拭えないが、やっぱり幸せそうに笑う人を守るのが、マリンソフィアは大好きだ。
「次はどうするのかしら?」
「えぇっと、次はですねー………」
マリンソフィアは打てば響くように答え、そして美しいメイク道具を迷いなく取り出す店員さんのことを、心底気にいるのだった。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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