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28 地獄の昼食
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▫︎◇▫︎
マリンソフィアは、居心地の悪い店内で絶賛ものすごい後悔をしていた。メイク道具の専門店で散々アルフレッドに意地悪をしてしまったから、お詫びにお昼ご飯くらいは彼の好きなお店に行ってあげようと思い、彼に行きたいお店を聞いて、実際にそのお店に来たからだ。
「ケンさま、このパンケーキ、とーってもおいしいですわぁ」
「そうだね、クルル。私もそう思います」
「あら!存外美味しいのね、流石はあたくしの恋人。すっごくいいお店を知っているわね」
「お褒めに預かり光栄だよ、スカーレット」
「うふふっ、褒めても何も出てこないわよ」
「ふっ、俺にとったら、君の笑顔が1番のご褒美だ」
「もうっ、コウくんったらー!!」
甘い雰囲気の男女が至る所でイチャつき合っている。
(まるで地獄ね)
ランチを食べられるお店を見つけられなくて、とりあえず入ってみようみたいなノリであそこにしようと指を指したアルフレッドを、マリンソフィアは呪いたくて仕方がなかった。マリンソフィアとアルフレッドが入店したお店は、『青薔薇服飾店』から徒歩10分の距離にある恋人専門店のパンケーキ屋さんだった。
『いつもとは違う店に行きたいよなー』
『今回はわたくしじゃなくて、あなたが選ぶのだから、わたくしに確認を取らずに好きにしたらいいじゃないの』
『ん、じゃあ徒歩10分圏内のどっかのカフェに入ろう』
『分かったわ』
という会話を、マリンソフィアは数十分前の自分に言って無くさせたかった。
「すまん、………大変なことになった」
「謝るのでなく、さっさと食べてお外に出る方法を考えましょう」
「そうだな」
マリンソフィアとアルフレッドはそう言うや否や、入って3分も経たぬうちに必死になってささっとメニューを決めて食べて外に出るという共通目標を決めた。
メニューに目を通している途中で、マリンソフィアは大きなパンケーキの絵に目をつけた。生クリームとチョコレートソースがふっかふかの4段パンケーキにたっぷりとかかっていて、いちごやぶどう、もも、キウイ、ばなな、みかんにパイナップルが載っている『ごちゃ混ぜ生クリームチョコフルーツスペシャルパンケーキ』という、いかにも完食不可能なパンケーキだ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
マリンソフィアは、居心地の悪い店内で絶賛ものすごい後悔をしていた。メイク道具の専門店で散々アルフレッドに意地悪をしてしまったから、お詫びにお昼ご飯くらいは彼の好きなお店に行ってあげようと思い、彼に行きたいお店を聞いて、実際にそのお店に来たからだ。
「ケンさま、このパンケーキ、とーってもおいしいですわぁ」
「そうだね、クルル。私もそう思います」
「あら!存外美味しいのね、流石はあたくしの恋人。すっごくいいお店を知っているわね」
「お褒めに預かり光栄だよ、スカーレット」
「うふふっ、褒めても何も出てこないわよ」
「ふっ、俺にとったら、君の笑顔が1番のご褒美だ」
「もうっ、コウくんったらー!!」
甘い雰囲気の男女が至る所でイチャつき合っている。
(まるで地獄ね)
ランチを食べられるお店を見つけられなくて、とりあえず入ってみようみたいなノリであそこにしようと指を指したアルフレッドを、マリンソフィアは呪いたくて仕方がなかった。マリンソフィアとアルフレッドが入店したお店は、『青薔薇服飾店』から徒歩10分の距離にある恋人専門店のパンケーキ屋さんだった。
『いつもとは違う店に行きたいよなー』
『今回はわたくしじゃなくて、あなたが選ぶのだから、わたくしに確認を取らずに好きにしたらいいじゃないの』
『ん、じゃあ徒歩10分圏内のどっかのカフェに入ろう』
『分かったわ』
という会話を、マリンソフィアは数十分前の自分に言って無くさせたかった。
「すまん、………大変なことになった」
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メニューに目を通している途中で、マリンソフィアは大きなパンケーキの絵に目をつけた。生クリームとチョコレートソースがふっかふかの4段パンケーキにたっぷりとかかっていて、いちごやぶどう、もも、キウイ、ばなな、みかんにパイナップルが載っている『ごちゃ混ぜ生クリームチョコフルーツスペシャルパンケーキ』という、いかにも完食不可能なパンケーキだ。
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