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34 マリンソフィアの後悔
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「………今日の君はいつも以上にとっても『可愛い』よ。ーーーこれは本当」
「うっ、………本当に、………アルの意地悪」
「そうだね。僕は君に対しては優しくできない。いっつも意地悪だ。ーーー上手に、できないんだ」
「………………」
結局、マリンソフィアは甘い顔で悲しそうに微笑んだ彼に、これ以上文句は言えなかった。
ちなみに、ランチの『ごちゃ混ぜ生クリームチョコフルーツスペシャルパンケーキ』はお約束通り時間内完食によってタダになった。サイドメニューも含め、ジュースが間接キスになるのを除けば、最高のランチだった。ジュースの間接キスを除けばだが。
▫︎◇▫︎
そのあと、居心地が悪くなった2人は早々に『青薔薇服飾店』へと戻ってくることとなった。
「送ってくれてありがとう、アルフレッド」
「いや、」
漆黒の癖っ毛を掻きながら、『青薔薇服飾店』の前に立ったアルフレッドはそっけなく返事をする。
マリンソフィアはそんな彼をじっと見つめた後に、焦茶色の繊細な網目が特徴的な編み鞄の中から淡い青色の包みを取り出して、彼の手に向けてポイッと投げた。
「あげる。今日付き合ってくれたお礼よ。またね」
マリンソフィアはそれだけ言うと、くるりと踵を返して『青薔薇服飾店』の店内へと姿を消していった。
「………本当に、このくらいのことで緊張するなんて、わたくしって馬鹿みたい」
お店に入って扉を閉めた瞬間に、床にずるずると滑り落ちたマリンソフィアは、頭を抱き込んで真っ赤な耳を覗かせたまま先程アルフレッドへとプレゼントを投げた手を見つめた。
「………幼馴染へのお揃いの香水1つで恥ずかしがるなんて、わたくしってなんなのかしら」
大きな吐息をこぼして、ぎゅっと泣きたい衝動を堪える。左胸がずきずきと痛んで、もっと彼のことを振り回してでも一緒にいればよかったと後悔の念に襲われる。
「………………また、いなくなっちゃうかもなのに………」
3年前、『さようなら』も『またね』も言わずに、唐突に消えて、そして唐突に戻ってきた幼馴染の顔を思い浮かべて、マリンソフィアはまた抱えた足に頭を擦り付けるのだった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「うっ、………本当に、………アルの意地悪」
「そうだね。僕は君に対しては優しくできない。いっつも意地悪だ。ーーー上手に、できないんだ」
「………………」
結局、マリンソフィアは甘い顔で悲しそうに微笑んだ彼に、これ以上文句は言えなかった。
ちなみに、ランチの『ごちゃ混ぜ生クリームチョコフルーツスペシャルパンケーキ』はお約束通り時間内完食によってタダになった。サイドメニューも含め、ジュースが間接キスになるのを除けば、最高のランチだった。ジュースの間接キスを除けばだが。
▫︎◇▫︎
そのあと、居心地が悪くなった2人は早々に『青薔薇服飾店』へと戻ってくることとなった。
「送ってくれてありがとう、アルフレッド」
「いや、」
漆黒の癖っ毛を掻きながら、『青薔薇服飾店』の前に立ったアルフレッドはそっけなく返事をする。
マリンソフィアはそんな彼をじっと見つめた後に、焦茶色の繊細な網目が特徴的な編み鞄の中から淡い青色の包みを取り出して、彼の手に向けてポイッと投げた。
「あげる。今日付き合ってくれたお礼よ。またね」
マリンソフィアはそれだけ言うと、くるりと踵を返して『青薔薇服飾店』の店内へと姿を消していった。
「………本当に、このくらいのことで緊張するなんて、わたくしって馬鹿みたい」
お店に入って扉を閉めた瞬間に、床にずるずると滑り落ちたマリンソフィアは、頭を抱き込んで真っ赤な耳を覗かせたまま先程アルフレッドへとプレゼントを投げた手を見つめた。
「………幼馴染へのお揃いの香水1つで恥ずかしがるなんて、わたくしってなんなのかしら」
大きな吐息をこぼして、ぎゅっと泣きたい衝動を堪える。左胸がずきずきと痛んで、もっと彼のことを振り回してでも一緒にいればよかったと後悔の念に襲われる。
「………………また、いなくなっちゃうかもなのに………」
3年前、『さようなら』も『またね』も言わずに、唐突に消えて、そして唐突に戻ってきた幼馴染の顔を思い浮かべて、マリンソフィアはまた抱えた足に頭を擦り付けるのだった。
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