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52 マリンソフィアは向かう
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真っ赤なルビーとキラキラと乱反射するダイヤモンド、そして金糸の刺繍がふんだんに施された真っ赤なプリンセスラインのドレスに身を包み、髪は複雑に編み込んでアップにしてもらったマリンソフィアは、仕上げに化粧を施してもらう。
急遽のお化粧で一応道具を出したマリンソフィアに、クラリッサは目を吊り上げて新しいお化粧道具を買いに出かけ、そして、マリンソフィアを真っ赤な大輪の赤薔薇のように仕立て上げた。
「………わたくし、こんな装いもできたのね」
「………………びっくりするぐらいに美しくて、作り上げた私もびっくりです」
そんな感想を言ったクラリッサを一瞥したマリンソフィアは、胸元でいつもよりも調和して輝くルビーの宝石を優しく撫でた。
「ふふふっ、今日は1段と綺麗ね」
「………そろそろ行った方がいいんじゃないですか?」
「そうね、かれこれわたくしが呼ばれてから1時間経ったわね」
マリンソフィアは時計を見ながら楽しそうにくすくすと笑った。
「今日のお客さまはだあれ?クラリッサ」
「………王太子殿下とその婚約者さまだそうです。反吐が出ますね」
「あらあら、そんなこと言っちゃダメでしょう?いくらクズでも、吐いちゃったら可哀想だわ」
「………………」
真っ赤な扇子を握りしめたマリンソフィアは、すっと背筋を伸ばして高い真っ赤なハイヒールの音を鳴らして王太子とその婚約者がいる部屋へと足を伸ばした。
ーーーコンコンコン、
「入れ」
苛立った声音に、マリンソフィアは予想が的中したことを悟る。やっぱりものすごく怒っている。まあ、狙い通りではあるのだが、怪我をさせられないことを祈ってしまう。
「失礼いたします」
「遅かったな」
こちらを一瞥もしない王太子へと氷のような視線を向けているマリンソフィアは、すっと扇子を開いて口元を隠すと、少しだけ甘い声を出した。
「先触れがなかったもので、少々休んでいる最中でしたの。お待たせしてしまったようで、申し訳ございませんわ」
「ーーー………、」
マリンソフィアが全ての負の感情を押さえつけ、そして隠し込んでふんわりと微笑むと、その場がぱっと華やいだ。そして、見た目だけは麗しい王太子がぐっと息を呑んだ。
「コロン、悪いが別れよう」
とんでもないことを言った王太子に、マリンソフィアは思わず微笑んだまま殺気を出してしまった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
急遽のお化粧で一応道具を出したマリンソフィアに、クラリッサは目を吊り上げて新しいお化粧道具を買いに出かけ、そして、マリンソフィアを真っ赤な大輪の赤薔薇のように仕立て上げた。
「………わたくし、こんな装いもできたのね」
「………………びっくりするぐらいに美しくて、作り上げた私もびっくりです」
そんな感想を言ったクラリッサを一瞥したマリンソフィアは、胸元でいつもよりも調和して輝くルビーの宝石を優しく撫でた。
「ふふふっ、今日は1段と綺麗ね」
「………そろそろ行った方がいいんじゃないですか?」
「そうね、かれこれわたくしが呼ばれてから1時間経ったわね」
マリンソフィアは時計を見ながら楽しそうにくすくすと笑った。
「今日のお客さまはだあれ?クラリッサ」
「………王太子殿下とその婚約者さまだそうです。反吐が出ますね」
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「………………」
真っ赤な扇子を握りしめたマリンソフィアは、すっと背筋を伸ばして高い真っ赤なハイヒールの音を鳴らして王太子とその婚約者がいる部屋へと足を伸ばした。
ーーーコンコンコン、
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苛立った声音に、マリンソフィアは予想が的中したことを悟る。やっぱりものすごく怒っている。まあ、狙い通りではあるのだが、怪我をさせられないことを祈ってしまう。
「失礼いたします」
「遅かったな」
こちらを一瞥もしない王太子へと氷のような視線を向けているマリンソフィアは、すっと扇子を開いて口元を隠すと、少しだけ甘い声を出した。
「先触れがなかったもので、少々休んでいる最中でしたの。お待たせしてしまったようで、申し訳ございませんわ」
「ーーー………、」
マリンソフィアが全ての負の感情を押さえつけ、そして隠し込んでふんわりと微笑むと、その場がぱっと華やいだ。そして、見た目だけは麗しい王太子がぐっと息を呑んだ。
「コロン、悪いが別れよう」
とんでもないことを言った王太子に、マリンソフィアは思わず微笑んだまま殺気を出してしまった。
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