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ロボットを送った者
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夜の森に続く道に1つの灯りが進んでいる。これは1人の男が持つ懐中電灯の灯りだ。
その男はしばらく森に続く道を歩きやっとのことで森に辿り着く。
「やっと着いたか」
森に辿り着いたことに安堵した男は森の中へと入っていった。
しばらく森の中を進むと巨大な塊が男を待ち構えていた。
「見つけたぞ」
男は塊の側に行き手をかざす。
そう何を隠そうこの塊に出会うために男は森の中に入ったのだ。
全ては3ヶ月前に遡る。
3ヶ月前-スーツを着た男はスタスタとビルに入る。
ビルに入ると目の前に大きなエレベーターが男を待ち構えていた。
それの中に入り最上階まで移動する。
最上階に辿り着くと1人の女性が待っていた。
「おはようございます。社長」
「おはよう」
秘書に挨拶した社長はスタスタとエレベーターから降り秘書と共に社長室に入る。
社長室に入ると社長は自分の椅子に腰掛け肘を机に置く。
「今日の予定は?コニシ君」
「はい社長、今日の予定は・・・・・・」
今日の予定を数分かけて言うコニシは視線を社長のワタリヤに移す。
「以上が今日の予定です」
「分かった、ありがとう」
椅子を180度移動し窓ガラス越しに青空を見つめる。
しばらくしているとトントンとノック音が聞こえドアから秘書が覗き込む。
「社長。お客さんですが?」
「うん?客人だと?」
すると秘書を押しのけ男4人が社長室に入ってきたではないか。
「社長。久しぶりですなぁ」
「あぁ、あんたか」
「あぁあんたかじゃないですよぉ。本当に久しぶり過ぎですよぉ」
ワタリヤは視線を秘書に合わす。
「コニシ君、もう下がっていいよ」
「はい・・・・・・」
扉のまえに立っていた秘書は渋々社長室を出て扉を閉めた。
「で?用件は何かな?」
「用件は例の件ですよぉ」
「例の件かぁ。分かった、話そう。ところで後ろの3人は?」
「あぁ気にしないでください。ただの部下ですから」
「そうかい」
男を椅子に誘い、ワタリヤも椅子に座り例の件を話した。
しばらくして例の件の話が終え男は部下と共に社長室を立ち去った。
「ふぅ、疲れた」
「大丈夫ですか?社長」
「あぁ大丈夫だ。少し疲れただけだ」
椅子に背をもたれ天井を見つめるワタリヤは慌てて来た秘書のコニシに予定を聞いた。
「今から何があるんだっけ」
「今からはですね・・・・・・、A社の社長との会食がありますが・・・・・・」
「それキャンセルできるか?」
「はい、できますよ」
よいしょっと椅子から立ち上がったワタリヤはコニシの目の前に立った。
「出かけてくるよ」
「はい、分かりました。お気をつけて」
その場を立ち去るワタリヤは少し疲れ気味のままであった。
ビルを出ると右へ曲がり近くにある喫茶店に入った。
「よぉ、マスター久しぶり」
「久しぶりですねぇワタリヤさん」
挨拶を済ましいつものお決まりの隅っこの席へと座るワタリヤ。
しばらくしているとカランと音を立てながらドアが開いた。
「ヤッホー、マスター」
「やぁどうも」
少し茶髪の女性が喫茶店に入っていきた。
「お、ワタリヤじゃん。おひさー」
「よう、久しぶり」
ワタリヤは飲み途中のアイスティーを飲んだ。
「ワタリヤ、最近調子どうよ?」
「良いよ。そっちは?ケイコ」
ケイコは「うん、調子良いよ」と言いながら椅子に座った。
「マスター、パフェちょうだい」
「かしこまりました」
パフェをマスターに注文したケイコは再びワタリヤに視線を戻した。
「しかし元気でよかったよ。あの時以来だよなぁ」
「そうそうあの時出会ってなかったら大変な事になってたよね」
少ししんみりした空気になり、2人とも黙ってしまった。
「お待たせしました。パフェでございます」
いやな空気を切り込むようにマスターがパフェを持ってきた。
「おぉ、さすがマスターのパフェ、おいしそう」
細長いスプーンでクリームをすくい上げひと口またひと口とスプーンを口に運ぶケイコ。
それを見つめるワタリヤ。
しばらくしてケイコはパフェを食べ終わり「ごちそうさま」と言いスプーンを置いた。
ワタリヤもアイスティーを飲み終わっているため一緒に立ち上がりケイコのパフェの分まで支払いをした。
「送るよ」
「ありがとう」
礼を言うケイコはワタリヤと共に喫茶店を出た。
「仕事先まで送るよ」
「本当にありがとう」
ケイコが勤めている会社までついて行くワタリヤ。
しばらくしてケイコが勤めている会社に着きケイコと別れた。
ちょうど良い時間になり会社に戻ろうとしたその時、突如謎のロボットが地に着いた。
ビル内等に避難した。
「みんな大丈夫か?」
ビル内に逃げこんだワタリヤは他に逃げてきた人々に問いかけた。
中には子供や妊婦等がおりワタリヤは優しく寄り添う。
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ」
「そうか、良かった」
子供の頭を撫で、他の人にも問いかける。
「大丈夫か?あんた」
「あぁ大丈夫だ。しかしなんなんだあのロボットは?」
「分からんが人類の味方ではなさそうだ」
ワタリヤはその男から去り外に出た。
ロボットは破壊活動を続けている。その光景をワタリヤは目を離さなかった。
「ケイコ、ケイコは大丈夫だろうか?」
急いでケイコが働いている会社に走って向かった。
しばらくすると半壊しているビルに辿り着いた。それはまさしくケイコが働いていた会社である。
「マジか、嘘だろ」
少し膝を地面につけ驚愕したワタリヤは頭が真っ白になった。
だがそんな暇はない。膝を地面から離し、
半壊していたビルに向かってワタリヤは一歩、また一歩走り出す。
ビルに入ると怪我を負った人々であふれかえっていた。
その中にケイコはいた。
「ケイコ!」
「ワタリヤ!」
驚いたケイコはすぐワタリヤの所まで来た。
「大丈夫かケイコ!心配したんだぞ」
「うん私は大丈夫だよ」
ホッとしたつかの間ドシンドシンと地響きを立てながらロボットが半壊したビルに近づいて来た。
「これはマズイおいみんな逃げるぞ!」
「逃げるってどこに逃げるんだ!」
奥からそんな声がしてきたのでワタリヤは答えた。
「私のビルに逃げよう」
「私のビルってどういうことだ?」
奥から来たスーツの男がワタリヤを問い詰める。
「私は○×会社の社長です。ロボットがこちらのビルに近づいてきてるから私の会社で避難しましょ」
ワタリヤはみんなを説得させ、頃合いを見て半壊のビルを出た。
「私についてきて!」
半壊しかけたビルの扉を勢いよく開けみんなの方に振り向く。
「さぁ早く。今のうちに。私についてきて!」
ワタリヤはビルから出てビル内にいた人々は渋々ワタリヤについて行った。
しばらくしてワタリヤの会社に着いた。
「さぁこの中に入って、早く」
ついてきた数十人はワタリヤが経営するビルへと入っていった。
「改めてワタリヤってすごいんだね」
避難したケイコはワタリヤの側に寄り添った。
「どうした、藪から棒に」
「いやぁ、初めてワタリヤの会社を見てすごいなと思って」
ケイコはロビーを見渡しワタリヤに言った。
「けが人を見てくるね」
そう言ってケイコはワタリヤから離れた。
ワタリヤは一旦自分の部屋に行くためにエレベーターに乗り社長室がある階へと辿り着く。
「社長!ご無事で」
「やぁコニシ君、大丈夫だよ」
「良かった」
「それより社長!あのロボットは何でしょうか?」
秘書のコニシはテレビのリモコンを手に持ち電源を入れた。
こちら突如現れたロボットの近くにいます。依然とロボットは破壊活動しており止まる気配は全く感じません
リポーターの男性は早口で現状を伝えており、ロボットにギリギリ近づきだが警察官に止められ映像が変わった。
映像が乱れました。失礼しました
アナウンサーが座っている場面に変わり男性アナウンサーは謝罪した。
さてあのロボットは何のために破壊活動をしているんでしょうか?
番組のレギュラーである評論家に振った。
なぜでしょうね。私にも分かりかねますがこのロボットがどこから来てなぜ破壊活動をしてるのか調べる必要がありますね
「分かりかねますがじゃねぇよ」
ワタリヤは画面に映る評論家にツッコミを入れた。
「ですね、私も社長同じ気持ちです」
「だよなぁ、コニシ君もそう思うだろう」
「はい」
秘書のコニシはうなずき社長のワタリヤはテレビの電源を切った。
「こんなニュース見ちゃいかん。真実は自分の目で確かめなくちゃいかんのだ」
ワタリヤは自分の持論をコニシに言い、自分の椅子に腰掛けた。
「まったくどうなってんだこの世の中は!」
自分の椅子に腰掛けたワタリヤは自分の机を拳で叩いた。
「社長落ち着いて」
コニシは社長のワタリヤを落ち着かせようと側に寄り添う。
「分かってるよ、ケイコのとこへ行ってくる」
「私も行きます」
ワタリヤとコニシの2人はケイコがいる1階へと降りていった。
1階に着いた2人はケイコを探した。だがケイコはいない。
「ケイコ、どこにいった」
隅から隅まで探したがやはりいない。
まさか外に出たのでは?という考えがワタリヤの頭によぎる。
すると老人が近づいてくる。
「あの娘のことをお探しかね?」
ワタリヤに近づいて来たご老人はにこやかな笑顔を見せながらこう言った。
「あの娘なら何か女の子と一緒に出て行ったよ」
「それ本当か!おばぁちゃん」
にこやかな顔は慌てているワタリヤをものとせずに何事にも動じない顔は口を開いた。
「あぁ本当さ、わたしゃ嘘つかんでね」
「そうか。なぜ女の子と一緒にここを出たんだケイコ!」
ケイコがなぜ女の子と一緒にこの危ない状態の中外に出たのか疑問に思ったワタリヤは決心した。
「分かった。俺がケイコを連れ戻してくる。コニシ君はここに残ってくれ」
と言ったワタリヤはすかさずビルの外に出りだがどこに曲がったか分からないので再びご老人に尋ねた。
「その女の子とケイコはどこに曲がった?」
「まぁ落ち着きぃね。まぁこれでも飲みぃね」
ご老人は水のペットボトルを渡し、ワタリヤはそれを一気飲みをした。
「で、どこに曲がった?」
一気飲みを終え少し落ち着いたワタリヤはご老人に尋ねた。
「右に曲がり・・・・・・」
ワタリヤとコニシ、そしてご老人の3人はビルの外に出り右に視線を会わせた。
「あの突き当たりを左に曲がってたよ」
「そうか、ありがとうなばぁちゃん」
「いえいえ」
「じゃちょっくら行ってくるわ。コニシ君ここのビルのことは任せたぞ」
「社長、お気をつけて」
ワタリヤは走り出す。ロボットが来るかどうか気にしながら。
そして突き当たりを左に曲がった。
左に曲がった瞬間ケイコが女の子を抱えこちらに走ってくる。
「ワタリヤ!」
女の子を抱え走ってくるケイコの後ろには彼女を追いかけるロボットの姿があった。
「ケイコ!こっちだ!」
ワタリヤはケイコと共に曲がったその瞬間素早く物陰に隠れた。
ロボットはどうやらワタリヤ達を見失ったようでしばらくして来た道を戻って行った。
「よし・・・・・・、行ったようだな。ケイコ大丈夫か?」
「うん私は大丈夫だよ。でもこの子が・・・・・・」
2人の視線がケイコが抱き抱えている女の子にあう。
「何でビルを出たんだケイコ」
「それがねワタリヤ・・・」
ケイコはワタリヤに事情を話した。
それはワタリヤが社長室に着いた時のことである。
「どうしたの?」
ケイコは少しうずくまっていた少女に声をかけた。
「大丈夫?なんか飲む?」
呼びかけるが少女は返事をしなかった。だがしばらくして口を開く。
「ミコちゃん置いて来ちゃったの」
「ミコちゃんって?」
「うん、あたしの大事な友達で素敵なお人形さんよ」
「あぁお人形さんね。家に置いて来たのね」
首を縦に振った少女は真っ直ぐな目をケイコに向けた。
「・・・取りに行く?」
「うん!」
「よし、行こう!」
ということをワタリヤに話した。
「そういうことだったのか」
ケイコの話に納得したワタリヤは視線を少女が抱えている人形に合わした。
「これがミコちゃんか?」
「うん、そうだよ」
「そうかよし今なら大丈夫だろ。行こうケイコ。走れるかい?」
周辺を見渡しロボットがいないかどうか確認しケイコと共にワタリヤのビルめがけ走った。
しばらく走っているとワタリヤのビルが見えてきた。
「よし、あともうちょっとだ。頑張るぞケイコ」
「うん、頑張るよ」
その瞬間ロボットがいつの間にかワタリヤとケイコの前に立ちはだかっていたではないか。
「な、何でこんなところに?」
「ワープしたのか!」
ワタリヤ達の前に仁王立ちになっているロボットは彼らを睨みつけるかのように何もせず見つめてくる。
「な、何もしてこないのか?よし行こうケイコ。行くなら今しかねぇ」
仁王立ちになっているロボットの足元を通りかけたその時、それは急に動き出した。
「なに!」
急に動き出したロボットはワタリヤ達を踏みつけるような行為に移った。
ワタリヤ達はそれを避けながら前に進む。
「俺たちを踏み潰そうって魂胆か!ふざけんじゃねぇぞ!ケイコ大丈夫か」
振り向くとケイコと少女は地べたに体がくっついており少女は泣き叫びケイコは頭から赤いものが流れ出ていた。
「ケイコ」
「おねぇちゃん」
少女の声にも反応なくケイコは寝そべったままある。
ワタリヤはケイコに寄り添いながら上を見、するとロボットの足の裏がワタリヤ達に襲いかかる。
ここまでかと頭によぎったその時、急に動きを止めたロボット。
「止まった・・・・・・のか?」
ロボットの足の裏がワタリヤの目の前すれすれに止まり、ワタリヤは少し腰を抜かした。だがそんな暇はない。
「ケイコ!ケイコ大丈夫か?」
ワタリヤはケイコの体を揺すったが何も反応がない。
「クソッ何でこうなった!」
拳を地面に叩きつけワタリヤは涙を流しながら手が赤くなるまで地面を叩きつける。
「社長!」
後ろからコニシの声がしワタリヤは振り向く。すると数人引き連れてきたコニシがワタリヤの方へ走ってくるではないか。
「コニシ君!何でここに!」
「話はあとで!とりあえずケイコさんを」
「分かった!ありがとう」
ワタリヤとコニシは瀕死の状態であるケイコを担ぎ上げ、少女と一緒に病院へと向かった。
数週間後、突如現れ破壊活動をし止まった謎のロボットは政府により森へと移動させられた。
「ケイコ・・・・・・」
ワタリヤは自分のビルの社長室にいた。
「社長」
後ろから声をかけられたワタリヤが振り向くとそこには秘書のコニシが立っていた。
「やぁ、コニシ君。ケイコはどうだった?」
「まだ目を覚まさず意識不明のままです」
少し悲しげな顔したワタリヤは口を開いた。
「コニシ君頼みたい事があるんだが・・・・・・」
「はい、何でしょうか?」
ワタリヤはコニシの側に行きコニシの耳に手を当て、手に口を近づけ耳元にささやく。
「分かりました。準備させます」
コニシはスタスタと小走りで社長室を出た。
そしてロボットが現れてから3か月の月日が流れ、ワタリヤは森にいた。
ワタリヤはかなり大きめの塊をさすり、にやけた。なぜか、それはこの塊は破壊活動をし急に動きを止めたロボットであり、やっとそれを見つけたからである。
「よし、中に入ろう」
ロボットの中に入ったワタリヤは少し驚愕した。中には操縦席がないからである。
「まさか操縦席がないとは・・・・・・じゃあどうやって」
あるのは机と椅子だけであとは何もない。
「考えてもしょうがねぇ。よしやるか」
ワタリヤは作業に入った。背負っていたリュックから黒いパソコンを取り出した。
パソコンの電源を入れそれをつなぐ機器を探すがなくコンセントらしきもない。
「どうしたら・・・・・・」
するとPCの画面上に“ソーシャルネットワークソルジャー”と文字が浮かんできた。
「なるほど、自由にパソコンの中に入れるのか」
そう感心したワタリヤはPCのキーボードを叩く。
“お前はどこから来て何をしたかったんだ?”
“それは秘密”
PCの画面上にこのような文字が浮かんでおりワタリヤが“何で秘密なのだ?”と文字をキーボードを叩きながら書き込む。
だが何の返事もなくこれ以上あちらからの返事はないと考えたワタリヤはリュックからビデオカメラを取り出しPCにつなげ録画を開始する。
「よう、はじめまして別世界の自分。俺の名はそうだなぁ、ワタリヤとしておこう」
カメラに向かって挨拶をしたワタリヤは話を続けた。
「いろいろ話したいことがあるんだ。いいか?話すぞ」
ワタリヤはまずワタリヤがいる世界の世間話をした。そして次に身に起きた事を話し、続いてワタリヤは身の上話をした。
「まぁそんなところだ。で、本題に入ろうか」
本題に入ったワタリヤはAIが選んだ事を話した。
そうワタリヤは別世界にロボットを送り込もうという魂胆なのだ。
するとドンドンと扉を叩く音がし、ワタリヤは音がした方へと振り向く。
そしてワタリヤは振り向くのをやめ視線をビデオカメラへ戻す。
「おっと客人が来たようだ、じゃここまでだな。じゃぁな、別世界の自分よ」
カメラのスイッチを切りPCに繋ぐのをやめカメラをリュックに入れた。
そして椅子から腰を浮かせドアの前に立つ。
「どちら様かな?」
PCから離れコニシの前に立つ。
「行こう」
コニシの腕をつかみ早足でPCがある部屋を出た。
「社長ちょっと待って下さい。あれをどうする気なんですかあのCDROMはワープできるやつですよね」
顔を真っ赤にしたコニシはワタリヤを問い詰める。
「社長!」
「分かった、話すよ」
ワタリヤは少し悟ったかのように話した。
「このロボットを別次元の自分のところへ行かせるためだ。コニシ君、だからあのCDROMが必要だったんだ」
「でもこれはかなりの設備がないと・・・それに何でこのロボットを別次元へとばすのですか?」
コニシの前に立つワタリヤ。
「そうだかなりの設備がないとできない。だが操縦席がなく俺のPCに入り込んできたんだ。設備がなくても別次元へ飛ばせる」
「もう1つの質問の答えは?」
「それは俺だけが大切な人を失いかけているのは不平等だと思ってな。だから別次元の俺も同じめにあってほしいんだよ」
少し疲れ果てた様子のワタリヤはコニシに手を差し伸べる。
「とりあえずコニシ君ここを出よう」
「・・・分かりました。社長」
納得のいかないコニシは素早く部屋を出てワタリヤがつたってきた梯子を使って降り、コニシが履いていたヒールが地に着く。そしてそれに次いでワタリヤもリュックを背負いながら梯子をつたって降り地にスニーカーの裏が着く。
「よし、ロボットから離れよう」
ロボットから離れた2人はそれを見つめたまま、ロボットが別次元へ行くのを待っていた。
するとロボットの体自体が青く光り一歩前に進みそれが消えた。
そうロボットはワタリヤが今いる世界とは違う別世界へと向かったのだ。
「これで良かった・・・のでしょうか」
「あぁ、これで良かったんだ」
すると後ろからガサガサと音がした。音がした方へと振り向くとそこには4人組の男達が立っていた。
「社長、久しぶりですなぁ」
そうこの4人組の男達は3ヶ月前に社長室に現れた男達であった。
「君達か、ここに何しに来たんだ?」
「いやぁ、秘書さんをたまたま見かけて勝手ながらついてきたんですよぉ」
「嘘つけ。CDROMを持ってたコニシ君を追ってきたんだろ」
「さすが社長、その通りですよぉ」
するとワタリヤと話していた男はおもむろに拳銃をスーツの懐ポケットから取り出した。
「社長、あのCDROMを返して下さい」
「いやだね。というかもうここにはないから返せといっても返せないんだよ」
「そうですか、じゃぁ」
「社長!危ない!」
静寂した森にパン!と音が鳴り響く。
「コニシ君!」
コニシが撃たれた。胸から赤いのが流れ出る。コニシは後ろに倒れワタリヤは彼女を抱えた。
「しゃ・・・ちょう。わ、私は社長を・・・今も・・・信じてますから・・・」
「コニシ君?コニシ君!」
コニシはゆっくりと目を閉じ永久の眠りについた。
「コニシ君!おいしっかりしろ!クソッ。おいお前らなんてことしやがったんだ!」
「ち、違うんだよ。俺は脅しただけなのに・・・。に、逃げるぞ」
4人組の男達はすぐさま後ろを向き逃げた。
「クソッ、クソがぁ」
ワタリヤの叫びが森に響く。月光がワタリヤ達を照らす。
それは暖かくワタリヤとコニシを包み込む。
その光筋はまるで天国へ繋がる道筋かと思わせるかのように・・・。
その男はしばらく森に続く道を歩きやっとのことで森に辿り着く。
「やっと着いたか」
森に辿り着いたことに安堵した男は森の中へと入っていった。
しばらく森の中を進むと巨大な塊が男を待ち構えていた。
「見つけたぞ」
男は塊の側に行き手をかざす。
そう何を隠そうこの塊に出会うために男は森の中に入ったのだ。
全ては3ヶ月前に遡る。
3ヶ月前-スーツを着た男はスタスタとビルに入る。
ビルに入ると目の前に大きなエレベーターが男を待ち構えていた。
それの中に入り最上階まで移動する。
最上階に辿り着くと1人の女性が待っていた。
「おはようございます。社長」
「おはよう」
秘書に挨拶した社長はスタスタとエレベーターから降り秘書と共に社長室に入る。
社長室に入ると社長は自分の椅子に腰掛け肘を机に置く。
「今日の予定は?コニシ君」
「はい社長、今日の予定は・・・・・・」
今日の予定を数分かけて言うコニシは視線を社長のワタリヤに移す。
「以上が今日の予定です」
「分かった、ありがとう」
椅子を180度移動し窓ガラス越しに青空を見つめる。
しばらくしているとトントンとノック音が聞こえドアから秘書が覗き込む。
「社長。お客さんですが?」
「うん?客人だと?」
すると秘書を押しのけ男4人が社長室に入ってきたではないか。
「社長。久しぶりですなぁ」
「あぁ、あんたか」
「あぁあんたかじゃないですよぉ。本当に久しぶり過ぎですよぉ」
ワタリヤは視線を秘書に合わす。
「コニシ君、もう下がっていいよ」
「はい・・・・・・」
扉のまえに立っていた秘書は渋々社長室を出て扉を閉めた。
「で?用件は何かな?」
「用件は例の件ですよぉ」
「例の件かぁ。分かった、話そう。ところで後ろの3人は?」
「あぁ気にしないでください。ただの部下ですから」
「そうかい」
男を椅子に誘い、ワタリヤも椅子に座り例の件を話した。
しばらくして例の件の話が終え男は部下と共に社長室を立ち去った。
「ふぅ、疲れた」
「大丈夫ですか?社長」
「あぁ大丈夫だ。少し疲れただけだ」
椅子に背をもたれ天井を見つめるワタリヤは慌てて来た秘書のコニシに予定を聞いた。
「今から何があるんだっけ」
「今からはですね・・・・・・、A社の社長との会食がありますが・・・・・・」
「それキャンセルできるか?」
「はい、できますよ」
よいしょっと椅子から立ち上がったワタリヤはコニシの目の前に立った。
「出かけてくるよ」
「はい、分かりました。お気をつけて」
その場を立ち去るワタリヤは少し疲れ気味のままであった。
ビルを出ると右へ曲がり近くにある喫茶店に入った。
「よぉ、マスター久しぶり」
「久しぶりですねぇワタリヤさん」
挨拶を済ましいつものお決まりの隅っこの席へと座るワタリヤ。
しばらくしているとカランと音を立てながらドアが開いた。
「ヤッホー、マスター」
「やぁどうも」
少し茶髪の女性が喫茶店に入っていきた。
「お、ワタリヤじゃん。おひさー」
「よう、久しぶり」
ワタリヤは飲み途中のアイスティーを飲んだ。
「ワタリヤ、最近調子どうよ?」
「良いよ。そっちは?ケイコ」
ケイコは「うん、調子良いよ」と言いながら椅子に座った。
「マスター、パフェちょうだい」
「かしこまりました」
パフェをマスターに注文したケイコは再びワタリヤに視線を戻した。
「しかし元気でよかったよ。あの時以来だよなぁ」
「そうそうあの時出会ってなかったら大変な事になってたよね」
少ししんみりした空気になり、2人とも黙ってしまった。
「お待たせしました。パフェでございます」
いやな空気を切り込むようにマスターがパフェを持ってきた。
「おぉ、さすがマスターのパフェ、おいしそう」
細長いスプーンでクリームをすくい上げひと口またひと口とスプーンを口に運ぶケイコ。
それを見つめるワタリヤ。
しばらくしてケイコはパフェを食べ終わり「ごちそうさま」と言いスプーンを置いた。
ワタリヤもアイスティーを飲み終わっているため一緒に立ち上がりケイコのパフェの分まで支払いをした。
「送るよ」
「ありがとう」
礼を言うケイコはワタリヤと共に喫茶店を出た。
「仕事先まで送るよ」
「本当にありがとう」
ケイコが勤めている会社までついて行くワタリヤ。
しばらくしてケイコが勤めている会社に着きケイコと別れた。
ちょうど良い時間になり会社に戻ろうとしたその時、突如謎のロボットが地に着いた。
ビル内等に避難した。
「みんな大丈夫か?」
ビル内に逃げこんだワタリヤは他に逃げてきた人々に問いかけた。
中には子供や妊婦等がおりワタリヤは優しく寄り添う。
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ」
「そうか、良かった」
子供の頭を撫で、他の人にも問いかける。
「大丈夫か?あんた」
「あぁ大丈夫だ。しかしなんなんだあのロボットは?」
「分からんが人類の味方ではなさそうだ」
ワタリヤはその男から去り外に出た。
ロボットは破壊活動を続けている。その光景をワタリヤは目を離さなかった。
「ケイコ、ケイコは大丈夫だろうか?」
急いでケイコが働いている会社に走って向かった。
しばらくすると半壊しているビルに辿り着いた。それはまさしくケイコが働いていた会社である。
「マジか、嘘だろ」
少し膝を地面につけ驚愕したワタリヤは頭が真っ白になった。
だがそんな暇はない。膝を地面から離し、
半壊していたビルに向かってワタリヤは一歩、また一歩走り出す。
ビルに入ると怪我を負った人々であふれかえっていた。
その中にケイコはいた。
「ケイコ!」
「ワタリヤ!」
驚いたケイコはすぐワタリヤの所まで来た。
「大丈夫かケイコ!心配したんだぞ」
「うん私は大丈夫だよ」
ホッとしたつかの間ドシンドシンと地響きを立てながらロボットが半壊したビルに近づいて来た。
「これはマズイおいみんな逃げるぞ!」
「逃げるってどこに逃げるんだ!」
奥からそんな声がしてきたのでワタリヤは答えた。
「私のビルに逃げよう」
「私のビルってどういうことだ?」
奥から来たスーツの男がワタリヤを問い詰める。
「私は○×会社の社長です。ロボットがこちらのビルに近づいてきてるから私の会社で避難しましょ」
ワタリヤはみんなを説得させ、頃合いを見て半壊のビルを出た。
「私についてきて!」
半壊しかけたビルの扉を勢いよく開けみんなの方に振り向く。
「さぁ早く。今のうちに。私についてきて!」
ワタリヤはビルから出てビル内にいた人々は渋々ワタリヤについて行った。
しばらくしてワタリヤの会社に着いた。
「さぁこの中に入って、早く」
ついてきた数十人はワタリヤが経営するビルへと入っていった。
「改めてワタリヤってすごいんだね」
避難したケイコはワタリヤの側に寄り添った。
「どうした、藪から棒に」
「いやぁ、初めてワタリヤの会社を見てすごいなと思って」
ケイコはロビーを見渡しワタリヤに言った。
「けが人を見てくるね」
そう言ってケイコはワタリヤから離れた。
ワタリヤは一旦自分の部屋に行くためにエレベーターに乗り社長室がある階へと辿り着く。
「社長!ご無事で」
「やぁコニシ君、大丈夫だよ」
「良かった」
「それより社長!あのロボットは何でしょうか?」
秘書のコニシはテレビのリモコンを手に持ち電源を入れた。
こちら突如現れたロボットの近くにいます。依然とロボットは破壊活動しており止まる気配は全く感じません
リポーターの男性は早口で現状を伝えており、ロボットにギリギリ近づきだが警察官に止められ映像が変わった。
映像が乱れました。失礼しました
アナウンサーが座っている場面に変わり男性アナウンサーは謝罪した。
さてあのロボットは何のために破壊活動をしているんでしょうか?
番組のレギュラーである評論家に振った。
なぜでしょうね。私にも分かりかねますがこのロボットがどこから来てなぜ破壊活動をしてるのか調べる必要がありますね
「分かりかねますがじゃねぇよ」
ワタリヤは画面に映る評論家にツッコミを入れた。
「ですね、私も社長同じ気持ちです」
「だよなぁ、コニシ君もそう思うだろう」
「はい」
秘書のコニシはうなずき社長のワタリヤはテレビの電源を切った。
「こんなニュース見ちゃいかん。真実は自分の目で確かめなくちゃいかんのだ」
ワタリヤは自分の持論をコニシに言い、自分の椅子に腰掛けた。
「まったくどうなってんだこの世の中は!」
自分の椅子に腰掛けたワタリヤは自分の机を拳で叩いた。
「社長落ち着いて」
コニシは社長のワタリヤを落ち着かせようと側に寄り添う。
「分かってるよ、ケイコのとこへ行ってくる」
「私も行きます」
ワタリヤとコニシの2人はケイコがいる1階へと降りていった。
1階に着いた2人はケイコを探した。だがケイコはいない。
「ケイコ、どこにいった」
隅から隅まで探したがやはりいない。
まさか外に出たのでは?という考えがワタリヤの頭によぎる。
すると老人が近づいてくる。
「あの娘のことをお探しかね?」
ワタリヤに近づいて来たご老人はにこやかな笑顔を見せながらこう言った。
「あの娘なら何か女の子と一緒に出て行ったよ」
「それ本当か!おばぁちゃん」
にこやかな顔は慌てているワタリヤをものとせずに何事にも動じない顔は口を開いた。
「あぁ本当さ、わたしゃ嘘つかんでね」
「そうか。なぜ女の子と一緒にここを出たんだケイコ!」
ケイコがなぜ女の子と一緒にこの危ない状態の中外に出たのか疑問に思ったワタリヤは決心した。
「分かった。俺がケイコを連れ戻してくる。コニシ君はここに残ってくれ」
と言ったワタリヤはすかさずビルの外に出りだがどこに曲がったか分からないので再びご老人に尋ねた。
「その女の子とケイコはどこに曲がった?」
「まぁ落ち着きぃね。まぁこれでも飲みぃね」
ご老人は水のペットボトルを渡し、ワタリヤはそれを一気飲みをした。
「で、どこに曲がった?」
一気飲みを終え少し落ち着いたワタリヤはご老人に尋ねた。
「右に曲がり・・・・・・」
ワタリヤとコニシ、そしてご老人の3人はビルの外に出り右に視線を会わせた。
「あの突き当たりを左に曲がってたよ」
「そうか、ありがとうなばぁちゃん」
「いえいえ」
「じゃちょっくら行ってくるわ。コニシ君ここのビルのことは任せたぞ」
「社長、お気をつけて」
ワタリヤは走り出す。ロボットが来るかどうか気にしながら。
そして突き当たりを左に曲がった。
左に曲がった瞬間ケイコが女の子を抱えこちらに走ってくる。
「ワタリヤ!」
女の子を抱え走ってくるケイコの後ろには彼女を追いかけるロボットの姿があった。
「ケイコ!こっちだ!」
ワタリヤはケイコと共に曲がったその瞬間素早く物陰に隠れた。
ロボットはどうやらワタリヤ達を見失ったようでしばらくして来た道を戻って行った。
「よし・・・・・・、行ったようだな。ケイコ大丈夫か?」
「うん私は大丈夫だよ。でもこの子が・・・・・・」
2人の視線がケイコが抱き抱えている女の子にあう。
「何でビルを出たんだケイコ」
「それがねワタリヤ・・・」
ケイコはワタリヤに事情を話した。
それはワタリヤが社長室に着いた時のことである。
「どうしたの?」
ケイコは少しうずくまっていた少女に声をかけた。
「大丈夫?なんか飲む?」
呼びかけるが少女は返事をしなかった。だがしばらくして口を開く。
「ミコちゃん置いて来ちゃったの」
「ミコちゃんって?」
「うん、あたしの大事な友達で素敵なお人形さんよ」
「あぁお人形さんね。家に置いて来たのね」
首を縦に振った少女は真っ直ぐな目をケイコに向けた。
「・・・取りに行く?」
「うん!」
「よし、行こう!」
ということをワタリヤに話した。
「そういうことだったのか」
ケイコの話に納得したワタリヤは視線を少女が抱えている人形に合わした。
「これがミコちゃんか?」
「うん、そうだよ」
「そうかよし今なら大丈夫だろ。行こうケイコ。走れるかい?」
周辺を見渡しロボットがいないかどうか確認しケイコと共にワタリヤのビルめがけ走った。
しばらく走っているとワタリヤのビルが見えてきた。
「よし、あともうちょっとだ。頑張るぞケイコ」
「うん、頑張るよ」
その瞬間ロボットがいつの間にかワタリヤとケイコの前に立ちはだかっていたではないか。
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ワタリヤ達の前に仁王立ちになっているロボットは彼らを睨みつけるかのように何もせず見つめてくる。
「な、何もしてこないのか?よし行こうケイコ。行くなら今しかねぇ」
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「なに!」
急に動き出したロボットはワタリヤ達を踏みつけるような行為に移った。
ワタリヤ達はそれを避けながら前に進む。
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ロボットの足の裏がワタリヤの目の前すれすれに止まり、ワタリヤは少し腰を抜かした。だがそんな暇はない。
「ケイコ!ケイコ大丈夫か?」
ワタリヤはケイコの体を揺すったが何も反応がない。
「クソッ何でこうなった!」
拳を地面に叩きつけワタリヤは涙を流しながら手が赤くなるまで地面を叩きつける。
「社長!」
後ろからコニシの声がしワタリヤは振り向く。すると数人引き連れてきたコニシがワタリヤの方へ走ってくるではないか。
「コニシ君!何でここに!」
「話はあとで!とりあえずケイコさんを」
「分かった!ありがとう」
ワタリヤとコニシは瀕死の状態であるケイコを担ぎ上げ、少女と一緒に病院へと向かった。
数週間後、突如現れ破壊活動をし止まった謎のロボットは政府により森へと移動させられた。
「ケイコ・・・・・・」
ワタリヤは自分のビルの社長室にいた。
「社長」
後ろから声をかけられたワタリヤが振り向くとそこには秘書のコニシが立っていた。
「やぁ、コニシ君。ケイコはどうだった?」
「まだ目を覚まさず意識不明のままです」
少し悲しげな顔したワタリヤは口を開いた。
「コニシ君頼みたい事があるんだが・・・・・・」
「はい、何でしょうか?」
ワタリヤはコニシの側に行きコニシの耳に手を当て、手に口を近づけ耳元にささやく。
「分かりました。準備させます」
コニシはスタスタと小走りで社長室を出た。
そしてロボットが現れてから3か月の月日が流れ、ワタリヤは森にいた。
ワタリヤはかなり大きめの塊をさすり、にやけた。なぜか、それはこの塊は破壊活動をし急に動きを止めたロボットであり、やっとそれを見つけたからである。
「よし、中に入ろう」
ロボットの中に入ったワタリヤは少し驚愕した。中には操縦席がないからである。
「まさか操縦席がないとは・・・・・・じゃあどうやって」
あるのは机と椅子だけであとは何もない。
「考えてもしょうがねぇ。よしやるか」
ワタリヤは作業に入った。背負っていたリュックから黒いパソコンを取り出した。
パソコンの電源を入れそれをつなぐ機器を探すがなくコンセントらしきもない。
「どうしたら・・・・・・」
するとPCの画面上に“ソーシャルネットワークソルジャー”と文字が浮かんできた。
「なるほど、自由にパソコンの中に入れるのか」
そう感心したワタリヤはPCのキーボードを叩く。
“お前はどこから来て何をしたかったんだ?”
“それは秘密”
PCの画面上にこのような文字が浮かんでおりワタリヤが“何で秘密なのだ?”と文字をキーボードを叩きながら書き込む。
だが何の返事もなくこれ以上あちらからの返事はないと考えたワタリヤはリュックからビデオカメラを取り出しPCにつなげ録画を開始する。
「よう、はじめまして別世界の自分。俺の名はそうだなぁ、ワタリヤとしておこう」
カメラに向かって挨拶をしたワタリヤは話を続けた。
「いろいろ話したいことがあるんだ。いいか?話すぞ」
ワタリヤはまずワタリヤがいる世界の世間話をした。そして次に身に起きた事を話し、続いてワタリヤは身の上話をした。
「まぁそんなところだ。で、本題に入ろうか」
本題に入ったワタリヤはAIが選んだ事を話した。
そうワタリヤは別世界にロボットを送り込もうという魂胆なのだ。
するとドンドンと扉を叩く音がし、ワタリヤは音がした方へと振り向く。
そしてワタリヤは振り向くのをやめ視線をビデオカメラへ戻す。
「おっと客人が来たようだ、じゃここまでだな。じゃぁな、別世界の自分よ」
カメラのスイッチを切りPCに繋ぐのをやめカメラをリュックに入れた。
そして椅子から腰を浮かせドアの前に立つ。
「どちら様かな?」
PCから離れコニシの前に立つ。
「行こう」
コニシの腕をつかみ早足でPCがある部屋を出た。
「社長ちょっと待って下さい。あれをどうする気なんですかあのCDROMはワープできるやつですよね」
顔を真っ赤にしたコニシはワタリヤを問い詰める。
「社長!」
「分かった、話すよ」
ワタリヤは少し悟ったかのように話した。
「このロボットを別次元の自分のところへ行かせるためだ。コニシ君、だからあのCDROMが必要だったんだ」
「でもこれはかなりの設備がないと・・・それに何でこのロボットを別次元へとばすのですか?」
コニシの前に立つワタリヤ。
「そうだかなりの設備がないとできない。だが操縦席がなく俺のPCに入り込んできたんだ。設備がなくても別次元へ飛ばせる」
「もう1つの質問の答えは?」
「それは俺だけが大切な人を失いかけているのは不平等だと思ってな。だから別次元の俺も同じめにあってほしいんだよ」
少し疲れ果てた様子のワタリヤはコニシに手を差し伸べる。
「とりあえずコニシ君ここを出よう」
「・・・分かりました。社長」
納得のいかないコニシは素早く部屋を出てワタリヤがつたってきた梯子を使って降り、コニシが履いていたヒールが地に着く。そしてそれに次いでワタリヤもリュックを背負いながら梯子をつたって降り地にスニーカーの裏が着く。
「よし、ロボットから離れよう」
ロボットから離れた2人はそれを見つめたまま、ロボットが別次元へ行くのを待っていた。
するとロボットの体自体が青く光り一歩前に進みそれが消えた。
そうロボットはワタリヤが今いる世界とは違う別世界へと向かったのだ。
「これで良かった・・・のでしょうか」
「あぁ、これで良かったんだ」
すると後ろからガサガサと音がした。音がした方へと振り向くとそこには4人組の男達が立っていた。
「社長、久しぶりですなぁ」
そうこの4人組の男達は3ヶ月前に社長室に現れた男達であった。
「君達か、ここに何しに来たんだ?」
「いやぁ、秘書さんをたまたま見かけて勝手ながらついてきたんですよぉ」
「嘘つけ。CDROMを持ってたコニシ君を追ってきたんだろ」
「さすが社長、その通りですよぉ」
するとワタリヤと話していた男はおもむろに拳銃をスーツの懐ポケットから取り出した。
「社長、あのCDROMを返して下さい」
「いやだね。というかもうここにはないから返せといっても返せないんだよ」
「そうですか、じゃぁ」
「社長!危ない!」
静寂した森にパン!と音が鳴り響く。
「コニシ君!」
コニシが撃たれた。胸から赤いのが流れ出る。コニシは後ろに倒れワタリヤは彼女を抱えた。
「しゃ・・・ちょう。わ、私は社長を・・・今も・・・信じてますから・・・」
「コニシ君?コニシ君!」
コニシはゆっくりと目を閉じ永久の眠りについた。
「コニシ君!おいしっかりしろ!クソッ。おいお前らなんてことしやがったんだ!」
「ち、違うんだよ。俺は脅しただけなのに・・・。に、逃げるぞ」
4人組の男達はすぐさま後ろを向き逃げた。
「クソッ、クソがぁ」
ワタリヤの叫びが森に響く。月光がワタリヤ達を照らす。
それは暖かくワタリヤとコニシを包み込む。
その光筋はまるで天国へ繋がる道筋かと思わせるかのように・・・。
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