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しおりを挟むだから切り替えるように、罪悪感をはらすように、
「ごっめんね~、ハルって呼んでもいい?」
と言った。
「どうぞ」
返事は冷たいながらもハルの表情はにこにこしてて、嬉しそうだった。
ちょっと子犬みたいで可愛い。
どうやらこれで正解だったようだ。
付き合うことはできないけれど、
仮にも自分のことが好きで、
誠実に告白してくれた人を無下に扱うほど僕は落ちぶれてなどいない。
だから、ハルの笑顔を見て、ほっとした。
もう、絡むことはないだろうけど。
そんなことを考えながら帰路につく。
と、後ろからハルがトコトコと着いてきた。
「いや、意味が分かんないんだけど!!!???」
バッと後ろを振りかえって、言う。
なんで、なんで、普通振られたらそこで諦めて帰るもんじゃないの?
え、それが普通だよね?
結構僕えげつない振り方したと思うんだけど……。
ハルはんーーーっと少し考えてから、ニヤッとした。
いやいやいや、意味が分かんない。
「え、え、え、ねぇ、僕振ったんだよ?
え、結構ズバズバ言ったと思うんだけど。」
「先輩、一人称変わってますよ。」
………………ビックリして気付かなかった。
ここではチャラチャラした陽キャの男子で通ってるのに、なにしてんだろ……。
ホントの自分は根暗だって気付かれたらまた独りぼっちにーーー、
考えてやめた。
そんなこと今考えたって意味がないからだ。
「ん~も~、ハルがビックリさせるからじゃん。」
そして僕は、慌てて陽気に言う。
勿論笑顔も忘れない。
「てかねー、さっきの質問に答えて!俺断ったでしょ?」
「………断ったって僕は諦めませんから。」
はぁ?
さすがにちょっとしつこくない、この子?
ちょっと可愛いとか思った僕が馬鹿らしい。
全然コイツは可愛くなんかない面倒な奴だ。
ていうか、ヤバい、ちょっとアイツみたいだ。
ハルの姿が母親のストーカーをしていた奴の姿と重なる。
少し吐き気がした。
あんまり優しくしすぎたり、特別だって勘違いさせたら、面倒なことになりそうだから、
……次話しかけられたら、会話をあまり続けさせないように接しよ。
僕は心の中でそう決心した。
………僕は面倒事は大嫌いだから。
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