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第一章 最早これは呪い? もう呪いとしか思えないでしょうっっ
8 ホラーそれともこれはコメディー? 七転び八起き的な私のこれまでの転生記??? Ⅵ
しおりを挟む『大丈夫?』
「んっ、ぇ……?」
気がついた時には身体が燃えるように熱く、頭はガンガンと割れる様に痛い。
身体の関節という関節がぎしぎしと重怠い様なそれでいて抜ける様に痛くて堪らない。
身体が異様に火照っている所為なのか、口腔内が熱くてカラカラに干上がるのと同時に咽喉がひりひりと渇き過ぎてめっちゃ痛いのに、何故か頭の上から足の先まで全身が氷水を掛けられた様にガタガタと無意識に身体を震わせ、寒くて寒くて堪らない。
その上呼吸をするのも辛い。
酸素マスクを装着し、私はおぼろげながら見覚えのある部屋――――病室で寝かされている事に驚愕を覚えてしまう。
完全防護した先輩が心配そうな面持ちで、意識を取り戻したらしい私へ声を掛けてくれた。
どうやら私はあの患者さんより何時の間にか感染し、仕事中に倒れていた所を発見されたらしい。
まあ感染予防をしているとは言ってもそれは完璧ではないだろうし、重篤な症状の患者さんへの濃厚接触を何日も続けていたから、罹患する確率は普通よりも高いと言えば高いだろう。
然もこれは軽症ではなく重篤化していと言う事は、高熱で浮かされている私にも簡単に理解出来た。
新型ウィルス故に治療法は未だ確立されてはいない。
重篤化すれば死亡率はほぼほぼ100%だと、どこかのアナウンサーが言っていたっけ。
はあぁぁぁ……どうやら今回の死因は病死らしい。
何度も刺されたり大型トラックに轢かれてぺっしゃんこになるよりはまし――――かな。
心配そうに私を見つめる先輩へ、せめて大丈夫だと声を出す事も今はままならない。
私……やっぱりまた死んじゃうんだ。
そう思うとやはり切なく哀しい想いがぐっと込み上げてくる。
今回こそは見事天寿を全うしようと、元旦那様を思いっきり避けていたと言うのに……な。
それにあの女性とも会っていない――――筈?
い……や、本当に会っていない?
ん、もう頭で考えるのがしんどいよ。
身体がバラバラになる様な虚脱感と倦怠感が常に私を襲っている。
そして身体が辛いのか、それともまたこのまま死んでしまうのが悔しいのか、涙がぽろぽろ耳へと伝う涙さえも熱い。
そんな中少し視線をそらすと外界と病室を繋ぐ窓には私の家族の泣いている姿が見えた――――っておいおいっ、何故に元旦那様がそこにいるっっ!?
また白衣姿でなくオペが終わったばかりなのだろうか。
汗だくの術衣にディスポの帽子を被ったまま肩で呼吸し、何か言いたげな様子でこちらをじっと見ているっっ??
こちらを見つめる元旦那様へ私からはもう何も言う事はないですよ……っていうか、いい加減私の人生よりきれいさっぱりと消えて下さい。
本当に切実にっっ!!
えぇ出来れば……次があるのであれば今度こそ私は、心より幸せだと思う生涯を送りたい。
ピ――――――――。
ピロリンピロリン……。
ハートモニターがフラットとなり、心停止を伝えるアラームが何時までもけたたましく鳴り響く。
そうして私の七回目の生涯は終わりを告げた。
それからどれだけの時が経ったのかはわからない。
百年なのかそれとも二百年なのか、そして私は再び転生した。
今回で何と八回目!!
何が悲しくて八回目の人生を私は生きるのだろうか。
しかし今回は今までとは違った。
何が違うって?
それは今までの前世の記憶が、正確には六回目以外の記憶を持ったまま私はこのアールグレンの第一王女として誕生したって事。
どう、これって凄い事でしょ!!
今までは元旦那様と出会って記憶を取り戻した末のバッドエンド――――だったのだけれど、今回は最初から記憶を持っている。
だから今回元旦那様と出会っても死ぬ確率は50%???
客観的に見て高いかもしれない。
何故なら毎回100%の死亡率だった私に言わせれば、これはこれでかなりお得感満載なのよね。
そして今回の転生先は最初の舞台そのもの。
正確には登場人物は同じ。
ただ違うのは……この世界には魔法なるモノが存在している!!
今までにないものがオプションとして追加されているのっっ。
おまけに現在私は7歳。
もし最初のエヴェリーナの人生と同じであれば、予定では来年の8歳の誕生祝いの宴でバルテルス公爵子息と婚約を披露する筈。
もしかしてこれはちょこっと世界の違う遣り直しの人生なの??
だとすればもしかしなくとも元旦那様と結婚せずに済むかもしれない。
ちゃんと公爵子息と愛を育み、平凡でもいいから今度こそハッピーエンドを目指そう!!
うん、その為には何でも使えるものは利用させてもらうわよ。
目指せハッピーで幸せな人生よ!!
そして待っていてね、出来れば可愛いしわしわなお婆ちゃんなわ・た・し―――――っていやいややはり人生はそんなに甘くはない!!
そう、二度言うわっっ。
人生は、そんなに甘くはないのだっっ。
その答えは直ぐそこにあったのだから……。
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