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第4話『魅了』
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ソファに横になり、テレビをつける。
魔界にもテレビはあったけど、アナウンサーもコメンテーターも全員悪魔だ。当たり前のことかもしれないけど、人間界では人間が映ってるんだなぁ、なんて変にしみじみと感じた。
今の時刻は16時。
配給までにはまだ時間がある。
でも、人間界について右も左もわからない私にとって、今できることは全力でソファで寛ぐことだ。
生憎、資料を読み直したり、明日以降に使うであろう教科書などに手を付けるような勤勉性は持ち合わせていない。
社会勉強させてもらえるだけでも恵まれていることだということは分かってる。
魔界は基本負の連鎖だ。一定の力がなければ、まともな生活を送れない。そんな悪魔の元に生まれた悪魔も同じ。今回のノラのように、人生の転機が訪れなければ、こうした教育を受けるチャンスは訪れないのだ。
それに関しては理解しているつもりではいる。
人生の転機がなくたって、教育を受けれる家庭に育ったことはとても恵まれている。
だけど‥
だけど私は、望んで人間界に来ているわけではない。
甘ったれだとよく言われるけど、本当にその通りだ。
将来なんてどうでもいいの。
ただグウタラ過ごしたいだけなの‥。
「‥おい」
冷たく低い声で、ハッと目が覚めた。
ぼんやりと霞む視界には、ノラがいる。
どうやらいつの間にか寝てしまっていたようだ。
「‥18時だぞ」
「え?あ、ああ‥」
「配給の時間だろ?」
「うん。‥持ってきてくんない?」
「は?自分で持ってこいよ」
「なんか体がソファにくっついちゃったのよ」
「‥‥‥‥はぁ」
ノラが気怠そうにため息をついて部屋から出て行った。
なんだかんだ言って、私の甘えを受け入れてくれるような一面も持ち合わせているんじゃないか。
0.0001ミリほど見直した。
実家のソファも物凄く居心地(寝心地)がいいんだけど、ここのソファも相当だ。
悪魔を駄目にするソファ。よほどの信念を持っていないと、簡単に駄目にされてしまう。
この私のように‥‥
バタバタッと音がする。
どうやらノラが帰ってきたらしい。
「ありがとー」
ノラは私の言葉を無視して、ダイニングスペースのテーブルに缶を置き、椅子に腰を掛けている。
「え?まさかその缶に血が入ってるの?」
「うん。万が一にでもバレないように、トマトジュース風のパッケージなんだと」
「へぇぇぇ」
ノラが缶をプシュッと開けて、ゴクゴクと勢いよく血を飲む。
「ねぇねぇ、美味しい?」
「‥普通」
ノラは缶を飲み干したらしい。
私もそろそろ血を飲もうかとソファから起き上がると、ノラはにっこりと微笑んだ。
なんだ、こいつこんな顔もできるのか。
というかなんだ、その笑みの意味は。
持ってきてやったぞ、ほら飲め
と言ったところか‥?
ノラは新品の缶を掴み、プシュッとフタを開けた。
フタまで開けてくれるなんて‥
と、感動したのもつかの間。
ノラは勢いよくその缶の血を飲み始めたのだ。
「は?!?!なんで?!?!」
ノラが持ってきた缶は2本。
通常、お父さんですら毎食ティーカップほどの量で足りている。つまり、350mlの缶1本でも充分足りるはずなのだ。
計算が‥合わない‥
「あ、あんた‥食いしん坊なの‥?」
「は?」
「超燃費悪いタイプ‥?」
「いや?別に。っていうかお腹いっぱい」
「わ、私のじゃないの‥それ」
「俺が持ってきたんだから俺のだろ」
「だ、だだだって、持ってきてくれたんじゃなかったの?!」
「持ってきてやるなんて一言も言ってないけど?」
なんてやつだ‥!
「あんなの持ってきてくれる雰囲気かと思うじゃん!」
「お前はよっぽど甘えられて過ごしてきたんだねえ?
配給はぴったり人数分しかなかった。1人1本だ」
「わざと私の分まで飲んだのね‥本当性悪」
「悪魔のくせに警戒心も何もないやつが悪いだろ。俺はわざわざそれを教えてやったんだ。逆に感謝されたいくらいだ」
「‥ふんっ!!別にいいもんね。私はあんたと違って血以外からも栄養取れるし!!」
ノラを思いっきり睨みつけて、冷蔵庫を開ける。
「‥‥‥ない」
冷蔵庫に、なにも‥なにもない!!!
「そりゃそうだろ。
冷蔵庫は四次元ポケットじゃないんだから」
「‥‥」
「明日の朝まで我慢しろよ。
悪魔のくせに甘ったれな罰だ」
‥‥なんでノラなんかに説教までされなきゃいけないんだ。腹が立って仕方がない。
実家でのほほんと過ごしてきた私が、ここまで怒りを感じたのは初めてなんじゃなかろうか。
指先に痺れを感じて、ツノはジンジンと痛んで、胸がドクドクと煩い。
食べ物の恨みは怖いんだぞ‥ノラ。
爪がグイッと伸びた気がした。
それと同時に、ウエストが引き締まり、胸が弾けるように膨らみ、なんだかお尻も大きくなったような気がする。
ゆとりあったフリフリのワンピースは、急な体の変化のせいでボディラインがわかるほどに体にぴったりとくっついた。
「‥なんか私変身した?」
自分の急な変化に驚き、怒りの矛先であったはずのノラに声をかける。
ノラは、ただジッと私を見ているだけで、言葉を発しようとはしなかった。なんだかその視線が変に熱く感じるのは気のせいだろうか。
ノラが立ち上がり、近付いてくる。
「な、なによ!来ないで!」
ノラが手を伸ばした。ふわり、私のピンクの髪が揺れる。私の髪を指先で弄んだノラは、私の首筋に顔を近づけた。
突然のノラの行動についていけず、私はただただノラを押し返そうとその両手に力を入れるが、どうやらノラは私よりもはるかに力が強いらしい。全くビクともしなかった。
「な、なんなの?!?!」
「お前‥めっちゃいい匂いする」
「はあ?!」
さっきまで、色気ないとかなんとか散々言ってなかった?!
「なぁ‥このままお前の血吸ってもいい?」
はあ?!散々缶飲んでおいて何を‥!!
当然のごとく断ろうとしたその時だ。
「ひゃっ!」
生暖かい感触が首筋を襲う。
どうやらこの男、私の首筋を舐めやがったらしい。
「何するの変態!!!やめてっ!!」
「ぜんぶ食べたい」
「はぁ?!」
「ぜんぶ舐め尽くして、ぜんぶ食べたい」
な、何を言ってるんだコイツは‥!!!
ノラが来ていたシャツを脱いだ。
昨日可哀想なほどに痩せ細っていたのが嘘のようだ。甘めな顔つきには似合わない、逞しい上半身が露わになる。
ーーーーーまさか、こいついま私に魅了されてる?
やっとそれに気付いた時、どうやら私の怒りはノラの奇行により吹き飛んでいたらしい。
ぽわんっとした感覚が私を襲うのと同時に、体つきは元に戻り、ノラはハッとした表情をして固まった。
どうやら、私の能力が消え、ノラが目を覚ましたらしい。
半裸で私を襲う気まんまんの体制だったノラが、顔をボッと赤く染め、シャツを手に取って私から離れた。
私も、何と言ったらいいのかわからずに、ただただ、暴れまくっていた心臓を落ち着かせることに徹した。
魔界にもテレビはあったけど、アナウンサーもコメンテーターも全員悪魔だ。当たり前のことかもしれないけど、人間界では人間が映ってるんだなぁ、なんて変にしみじみと感じた。
今の時刻は16時。
配給までにはまだ時間がある。
でも、人間界について右も左もわからない私にとって、今できることは全力でソファで寛ぐことだ。
生憎、資料を読み直したり、明日以降に使うであろう教科書などに手を付けるような勤勉性は持ち合わせていない。
社会勉強させてもらえるだけでも恵まれていることだということは分かってる。
魔界は基本負の連鎖だ。一定の力がなければ、まともな生活を送れない。そんな悪魔の元に生まれた悪魔も同じ。今回のノラのように、人生の転機が訪れなければ、こうした教育を受けるチャンスは訪れないのだ。
それに関しては理解しているつもりではいる。
人生の転機がなくたって、教育を受けれる家庭に育ったことはとても恵まれている。
だけど‥
だけど私は、望んで人間界に来ているわけではない。
甘ったれだとよく言われるけど、本当にその通りだ。
将来なんてどうでもいいの。
ただグウタラ過ごしたいだけなの‥。
「‥おい」
冷たく低い声で、ハッと目が覚めた。
ぼんやりと霞む視界には、ノラがいる。
どうやらいつの間にか寝てしまっていたようだ。
「‥18時だぞ」
「え?あ、ああ‥」
「配給の時間だろ?」
「うん。‥持ってきてくんない?」
「は?自分で持ってこいよ」
「なんか体がソファにくっついちゃったのよ」
「‥‥‥‥はぁ」
ノラが気怠そうにため息をついて部屋から出て行った。
なんだかんだ言って、私の甘えを受け入れてくれるような一面も持ち合わせているんじゃないか。
0.0001ミリほど見直した。
実家のソファも物凄く居心地(寝心地)がいいんだけど、ここのソファも相当だ。
悪魔を駄目にするソファ。よほどの信念を持っていないと、簡単に駄目にされてしまう。
この私のように‥‥
バタバタッと音がする。
どうやらノラが帰ってきたらしい。
「ありがとー」
ノラは私の言葉を無視して、ダイニングスペースのテーブルに缶を置き、椅子に腰を掛けている。
「え?まさかその缶に血が入ってるの?」
「うん。万が一にでもバレないように、トマトジュース風のパッケージなんだと」
「へぇぇぇ」
ノラが缶をプシュッと開けて、ゴクゴクと勢いよく血を飲む。
「ねぇねぇ、美味しい?」
「‥普通」
ノラは缶を飲み干したらしい。
私もそろそろ血を飲もうかとソファから起き上がると、ノラはにっこりと微笑んだ。
なんだ、こいつこんな顔もできるのか。
というかなんだ、その笑みの意味は。
持ってきてやったぞ、ほら飲め
と言ったところか‥?
ノラは新品の缶を掴み、プシュッとフタを開けた。
フタまで開けてくれるなんて‥
と、感動したのもつかの間。
ノラは勢いよくその缶の血を飲み始めたのだ。
「は?!?!なんで?!?!」
ノラが持ってきた缶は2本。
通常、お父さんですら毎食ティーカップほどの量で足りている。つまり、350mlの缶1本でも充分足りるはずなのだ。
計算が‥合わない‥
「あ、あんた‥食いしん坊なの‥?」
「は?」
「超燃費悪いタイプ‥?」
「いや?別に。っていうかお腹いっぱい」
「わ、私のじゃないの‥それ」
「俺が持ってきたんだから俺のだろ」
「だ、だだだって、持ってきてくれたんじゃなかったの?!」
「持ってきてやるなんて一言も言ってないけど?」
なんてやつだ‥!
「あんなの持ってきてくれる雰囲気かと思うじゃん!」
「お前はよっぽど甘えられて過ごしてきたんだねえ?
配給はぴったり人数分しかなかった。1人1本だ」
「わざと私の分まで飲んだのね‥本当性悪」
「悪魔のくせに警戒心も何もないやつが悪いだろ。俺はわざわざそれを教えてやったんだ。逆に感謝されたいくらいだ」
「‥ふんっ!!別にいいもんね。私はあんたと違って血以外からも栄養取れるし!!」
ノラを思いっきり睨みつけて、冷蔵庫を開ける。
「‥‥‥ない」
冷蔵庫に、なにも‥なにもない!!!
「そりゃそうだろ。
冷蔵庫は四次元ポケットじゃないんだから」
「‥‥」
「明日の朝まで我慢しろよ。
悪魔のくせに甘ったれな罰だ」
‥‥なんでノラなんかに説教までされなきゃいけないんだ。腹が立って仕方がない。
実家でのほほんと過ごしてきた私が、ここまで怒りを感じたのは初めてなんじゃなかろうか。
指先に痺れを感じて、ツノはジンジンと痛んで、胸がドクドクと煩い。
食べ物の恨みは怖いんだぞ‥ノラ。
爪がグイッと伸びた気がした。
それと同時に、ウエストが引き締まり、胸が弾けるように膨らみ、なんだかお尻も大きくなったような気がする。
ゆとりあったフリフリのワンピースは、急な体の変化のせいでボディラインがわかるほどに体にぴったりとくっついた。
「‥なんか私変身した?」
自分の急な変化に驚き、怒りの矛先であったはずのノラに声をかける。
ノラは、ただジッと私を見ているだけで、言葉を発しようとはしなかった。なんだかその視線が変に熱く感じるのは気のせいだろうか。
ノラが立ち上がり、近付いてくる。
「な、なによ!来ないで!」
ノラが手を伸ばした。ふわり、私のピンクの髪が揺れる。私の髪を指先で弄んだノラは、私の首筋に顔を近づけた。
突然のノラの行動についていけず、私はただただノラを押し返そうとその両手に力を入れるが、どうやらノラは私よりもはるかに力が強いらしい。全くビクともしなかった。
「な、なんなの?!?!」
「お前‥めっちゃいい匂いする」
「はあ?!」
さっきまで、色気ないとかなんとか散々言ってなかった?!
「なぁ‥このままお前の血吸ってもいい?」
はあ?!散々缶飲んでおいて何を‥!!
当然のごとく断ろうとしたその時だ。
「ひゃっ!」
生暖かい感触が首筋を襲う。
どうやらこの男、私の首筋を舐めやがったらしい。
「何するの変態!!!やめてっ!!」
「ぜんぶ食べたい」
「はぁ?!」
「ぜんぶ舐め尽くして、ぜんぶ食べたい」
な、何を言ってるんだコイツは‥!!!
ノラが来ていたシャツを脱いだ。
昨日可哀想なほどに痩せ細っていたのが嘘のようだ。甘めな顔つきには似合わない、逞しい上半身が露わになる。
ーーーーーまさか、こいついま私に魅了されてる?
やっとそれに気付いた時、どうやら私の怒りはノラの奇行により吹き飛んでいたらしい。
ぽわんっとした感覚が私を襲うのと同時に、体つきは元に戻り、ノラはハッとした表情をして固まった。
どうやら、私の能力が消え、ノラが目を覚ましたらしい。
半裸で私を襲う気まんまんの体制だったノラが、顔をボッと赤く染め、シャツを手に取って私から離れた。
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