奴隷島の青年たち

KEYちゃん

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卒業を許されない奴隷ボーイ

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卒業を許されない奴隷ボーイがいる。逃亡を企て捕らえられた11号ではない
一時はゴールドまで昇進したが彼女の危篤を知り逃亡を企てたが捕らえられ罰金として多額の借入金を加算されてブロンスチームの下、罰則的なスチールチームに落とされ、その後、舌奴隷として屈辱的な立場を強いられたが、その後、ブロンスチームに復帰したと以前にお話した
今はすでにシルバーチームにまで復帰していて2度目のゴールドを目指している
遠回りしたが、いずれ卒業する日もあろう

卒業が許されることがないのは元潜入捜査官の15号である
反社の組織に拉致されて殺されたことになっている。上司はリゾートの顧客である政治家に彼を売り、相棒は反社とつるんで15号の殺害に協力したとして懲戒免職の上、懲役刑に服している
この15号を卒業させる訳には行かない。15号を反社に売り殺させた相棒の刑事は冤罪となり、奴隷島リゾートが白日の元に晒される
また15号には元々、借入金もない。リゾートが自衛のために彼を拉致したのだ
だから身請け話も断っている。生半可な人なら身請け後、逃げだし、訴訟を起こしたり、今回のリゾート側の大物政治家の政敵に調査結果をリークするだろう
何時までもブロンスチームのままでもある。元警察官ゆえ身体能力は抜群だ。常に厳重に拘束しておく必要があった

そんな15号に転機が訪れた
そこそこ稼ぐ15号をリゾートのしては手離したくはない。もっと年を取って奴隷ボーイとして通用しなくなったらリゾートの雑役夫にでもすれば良い
そんなリゾートの思惑とは別に15号はいつもように指名客のお相手をしていた
何処に今、いるのか?想像もつかない。島を渡りきって泳ぐ自信もなくはない。しかし、監視なく海に近寄ることはできなかった
逃亡しても首輪と貞操帯には発信器がついていて居場所はすぐに特定される。また奴隷部屋を出る時には必ず手錠と足枷が装着されご丁寧にそれを鎖で繋いで腰ベルトを装着施錠されてこの鎖と固定される。これでは数メートルも泳ぐことは不可能だ
風の噂の同僚を冤罪から救い、自分らを陥れた上司と署長、これに力を貸した大物政治家に鉄槌を下したい
気持ちは空回りしていた
冤罪で名誉と地位を失い獄中にいる同僚と死んだことにされ拉致監禁されて同性相手の奴隷ボーイにされた自分
どっちが悲しい立場なんだろうか?
なんて考えていた15号にいつものお客様に指名された
中近東か?中央アジアか?
明らかに日本人ではないお客様である
石油王と名乗るだけあってお金はあるようだ
名乗りから中近東か?
などと思うがお客様のプライベートに踏み込まないのが奴隷ボーイの心得である
15号はそのことを考えず触れず石油王が待つプレイルームに連れられるのだった
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