奴隷島の青年たち

KEYちゃん

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奴隷ボーイたちの休日

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奴隷ボーイたちには週に2日の休日が与えられている
適当に休みを与えることで心身を緩ませることも彼らをより長く働かせより多く搾取するのに効果があると考えてのことである

リゾートの休みは毎週水曜日、良い話が水に流れないようにとの験を担いだだけのこと
と、シフトにより奴隷ボーイたちにもう1日休日が与えられているのである
任意の休日は奴隷ボーイにとって自由時間である

火曜日の業務が終わると
奴隷ボーイたちに緊張の緩和が見られる

奴隷ボーイたちのお相手は日に4回までと決まっている
ウケ側の奴隷ボーイが多いので
射精は必ずしも必要ないのだが
その場合はアナルの損傷とかも気になる
それゆえ、1人の奴隷ボーイが1日お相手するのは4回まで
3回目以降は射精できないかも知れませんと言ってお客様にも納得して貰っている

1日に2人以上をお相手した奴隷ボーイは深夜1時以降は奴隷部屋に戻ることが許されている
ノルマが1日2人以上と決まっているからである
が、1日2件がお試しコースなら奴隷ボーイの身入りはほとんどない
1日1万円は家賃だけで消えてしまう
食費は借金に加算されてしまう
もう少し長いコースだと支払い費用を歩合から払い少しは残る計算だ
それゆえ、お試しコース2件の奴隷ボーイはまだまだ待合室で最後のお客様を求める
今日、1件の者やまだお客様にコールされていない奴隷ボーイは必死である
借金が上乗せされ自由になれる日が遠ざかる
調教師にも叱責される
あと2時間ほど何とかせめてお試しコースだけでも

余裕のある奴隷ボーイや4件のお相手をした者は待合室にからコールしお迎えの調教師に奴隷部屋に連れてもらう

水曜日の定休日は雑用もあるもののお客様を取らなくてすむだけでもありがたい
奴隷ボーイは別に男好きではないのだ

訪ねるお客様も少なくなるが、奴隷ボーイも減る
需給バランスは取れている

火曜日のお泊りコースは正午まで
お相手をした奴隷ボーイは翌日、改めて休日をもらうことになっている

いずれにせよ、この日はそんなお客様もなく午前3時までにお試しコースが少しあって奴隷ボーイたちは全員、奴隷部屋に引き上げる
待合室で制服を脱ぎ、待合室に入る前に着ていた囚人服に着替えドアの向こうで手錠・足枷を受けて部屋まで連れられた
待合室も明後日までクローズである

奴隷部屋では明日が休みでもあるのでゆったりとした時間が流れていた
個室と言っても隔たるものは鉄格子
適当に隣の奴隷ボーイと話をする
いつもなら明日に備えて早くに休むのだが今日ばかりはその必要はない

が、会話は他愛のない話題しかできない
奴隷ボーイになる前の話題は厳禁である
身元割れになるような情報を話すことは許されない
本名は拉致されて全裸にされた時にそれまで着ていた服や所持品とともに廃棄されたのである
調教師や一ノ瀬のような営業さんの話題もしない方が無難である
悪口しか思いつかない
こっちは何一つ悪いことしてないのにめちゃくちゃしやがって
である
お客様の話題は情報の共有のため認められている 
しかし他の奴隷ボーイはライバルでもある
余計なことを言ってライバルに取られても困る
お客様の悪口には花咲いた
マッタリとした時間は過ぎてゆく
いずれ1人また1人と眠りに落ちてゆく

休日は午後2時過ぎに起床
洗面などは平日と同じ
その後はすぐに部屋に戻される
自由時間は奴隷通貨で菓子や飲料水の購入が許されている
調教師をパシるのだから大したものである
しかし上前ははねられる

その後、各自に呼び出しがある
まずは健康診断

医務室はお客様用と奴隷用がある
どちらも最新技術で医師も腕の良い医師が揃っている
高い金が掛かってる奴隷ボーイに早死されたらたまらない
奴隷ボーイは全裸のなり貞操帯も外されて5人ずつぐらいで並ぶ
通常の健康診断と性病の罹患は徹底的に診察された
奴隷ボーイが性病を受ける危険は高いしそれを他のお客様に感染させては信用問題である

いかに奴隷ボーイとして生活していよつとも全裸で検査を受けるのは恥ずかしい
「売春ボーイが何を恥じらってんなた!」
医師はたまに叱責する
男好きの医師もいて好みの奴隷ボーイの性器は執拗に調べる
まさに役得

その後の美容室も全裸のまま向かう
奴隷ボーイの美容室は医務室の隣である
ここの美容師のセンスは高い
一人ひとりに似合う髪型を瞬時に決定しセットして行く
元が良い奴隷ボーイ
より磨きが掛かる
全裸なのは体毛も揃える
特に年若く見られる者や中性的な奴隷ボーイには脚などは脱毛される
ここの奴隷ボーイで体毛を処理しないものは少ない
陰毛も時には全剃毛、あるいは調整して若い可愛い男子を強調する

あとは調教師室に向かい前週の成績と分配金の配布
明細を見せられる
収入の他、
借入金金利、住宅費、食費、通貨交換手数料など搾取が酷い
それでも
「ありがとうございます」と
言って頂く
「この中からいくらか借入金を返すか?」
とも聞かれる
「では1万円だけ」
と、奴隷通貨で支払うと
現金交換手数料を引かれて9,000円の返済と記入された
何度も言うようだが奴隷ボーイへの搾取ぶりはえげつない
しかし
少しでも返して自由になりたい
大事な青春をこんなとこで消費したくない
奴隷ボーイの気持ちは一様であった

あとは終日自由時間だ
先に頼んでいた一袋800円もするポテトチップと1本300円もするコーラーが届いていた
上前はねた調教師が勝ってきたのだ
自分の身体を売ったお金で菓子を食う
絶望的なことだが自由の少ない奴隷ボーイたちの少ない楽しみである
こうして奴隷ボーイたちの休日は過ぎていく




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