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番外編 保と涼介(その3)
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保は涼介より前から友達以上の感情を持っていた。しかしそれを口にすることで友情にヒビを入れてはならないと思い隠していた。恋心を隠す術は奴隷ボーイ時代に培われた。同じ奴隷ボーイ同士やお客様に淡い恋心を抱いても報われないことが多かったから自然と身についたのである
保の友情警告ブザーが鳴る。これ以上、涼介と親しくしてはイケない。涼介に友情以上のかんを勘づかれてはならない。少し距離を置くべし!!
一方、涼介の場合、
やはり保に関する想いは隠すべしだとは思っている。保に気持ち悪く思われそうだと。しかし、警告ブザーは元よりない。いざって時は当たって砕けろ的な感情との狭間にいた
感情を隠すべき想いとどストレートにぶつける想い。この2つの想いで後者が勝った。涼介は中学から今の学校の付属にいて恋愛は上手ではない。男子校出身者はよほどのイケメンで周りからチヤホヤされるぐらいでない限り恋愛下手なまま成人する傾向にある
涼介への想いを隠すため他のクラスメートとの距離を縮め少し涼介との距離を置く保の態度が気に食わない涼介がいた
「今日、勉強教えて貰いに保んとこ行ってええ?」
朝、涼介が言うと、
「今日は歯医者の予約入ってるからしんどいかな」
と、応じた。また、
「なら、ウチにあった株主優待券やけどアイスクリームのデッカイの食べに行かん?来週までなんやわ」
と、聞くと
「来週は法事とかあるしアカン思う」
などと言って断った。話し方もよそよそしくなってる。極めつけは他の同級生にはそんなことないのに!なんでやねん!!
放課後、校門の前で涼介は帰り道の保を見つけた
「保、ちょっとええ?」
涼介の少し険しい表情に少したじろぐ保だが、
「今日は少し急ぐかな。歯医者だって言ったやろ」
「時間取らせない」
涼介は保の手を取り駅までにある小さな神社まで連れて行った。そして保に、
「何で、最近、俺によそよそしいん?俺、自分(あなた)になんかした?」
と、単刀直入に聞いた
「言いがかりやて、んなことない」
そんな返事で納得できない
「言いがかりなんかやない!」
保は次々と言われて泣きそうな表情をした
「俺たち、友達やん。腹割って話そうや!!」
涼介が言う。涼介の腹は決まった。保に今から告る。それにより引かれても仕方ない
「友達やから言えないことかてある!!」
保は吐き出すように言った。言えば涼介に嫌われ気持ち悪く思われ友達ではなくなる
「どう言うこと?」
「俺、涼介のことが好きやねん。友達以上に好きやねん」
「………」
涼介は絶句した。
「そんなこと言われたら引くやろ。俺、涼介と友達やめたくないからちょっと距離おいた」
保の両眼にはもう涙が溜まっていた。今にも溢れてきそうだ
「えっ?保、俺のことそんな風に想ってたん?」
涼介が言う。保の両眼から涙が溢れてきた
「だから言いたくなかった。もう、だからほっといてくれる」
保は白状させられた犯人の想いだった。隠しておきたかった
「保、それは言ったらアカンで。絶対、アカン!!」
涼介が言う。しかしもう手遅れやろ!!保は思った
「手遅れやね」
泣き笑いな顔で保が言う。しかし、
「そう、手遅れ。おれが保に言いたかったことを言われたからな」
涼介はそう言って保の目元にキスした。涙を口で受けた
「俺のために流した涙、俺が貰うね」
涼介が言うと、
「えっ?俺でいいの?涼介だったら女の子にもてそうなのにネ。ホンマにいいの?」
保が応えた
涼介はもう何も言わない。黙って保にキスをした
「ここ神社、神様のバチ当たるで」
保がキスの後そう言った
「大丈夫、神さんが守ってくれる。ちゃんと帰りにお祈りして帰ろ!!」
ポジティブな涼介はそう言った。2人はもう一度、長いキスを交わしたのだった
後記
保と涼介のこの後はいずれ書きたいと思います
リクエストとか下さるとすぐに書きますが
とりあえずは奴隷ボーイのお話しに次は戻さないとと思います
保の友情警告ブザーが鳴る。これ以上、涼介と親しくしてはイケない。涼介に友情以上のかんを勘づかれてはならない。少し距離を置くべし!!
一方、涼介の場合、
やはり保に関する想いは隠すべしだとは思っている。保に気持ち悪く思われそうだと。しかし、警告ブザーは元よりない。いざって時は当たって砕けろ的な感情との狭間にいた
感情を隠すべき想いとどストレートにぶつける想い。この2つの想いで後者が勝った。涼介は中学から今の学校の付属にいて恋愛は上手ではない。男子校出身者はよほどのイケメンで周りからチヤホヤされるぐらいでない限り恋愛下手なまま成人する傾向にある
涼介への想いを隠すため他のクラスメートとの距離を縮め少し涼介との距離を置く保の態度が気に食わない涼介がいた
「今日、勉強教えて貰いに保んとこ行ってええ?」
朝、涼介が言うと、
「今日は歯医者の予約入ってるからしんどいかな」
と、応じた。また、
「なら、ウチにあった株主優待券やけどアイスクリームのデッカイの食べに行かん?来週までなんやわ」
と、聞くと
「来週は法事とかあるしアカン思う」
などと言って断った。話し方もよそよそしくなってる。極めつけは他の同級生にはそんなことないのに!なんでやねん!!
放課後、校門の前で涼介は帰り道の保を見つけた
「保、ちょっとええ?」
涼介の少し険しい表情に少したじろぐ保だが、
「今日は少し急ぐかな。歯医者だって言ったやろ」
「時間取らせない」
涼介は保の手を取り駅までにある小さな神社まで連れて行った。そして保に、
「何で、最近、俺によそよそしいん?俺、自分(あなた)になんかした?」
と、単刀直入に聞いた
「言いがかりやて、んなことない」
そんな返事で納得できない
「言いがかりなんかやない!」
保は次々と言われて泣きそうな表情をした
「俺たち、友達やん。腹割って話そうや!!」
涼介が言う。涼介の腹は決まった。保に今から告る。それにより引かれても仕方ない
「友達やから言えないことかてある!!」
保は吐き出すように言った。言えば涼介に嫌われ気持ち悪く思われ友達ではなくなる
「どう言うこと?」
「俺、涼介のことが好きやねん。友達以上に好きやねん」
「………」
涼介は絶句した。
「そんなこと言われたら引くやろ。俺、涼介と友達やめたくないからちょっと距離おいた」
保の両眼にはもう涙が溜まっていた。今にも溢れてきそうだ
「えっ?保、俺のことそんな風に想ってたん?」
涼介が言う。保の両眼から涙が溢れてきた
「だから言いたくなかった。もう、だからほっといてくれる」
保は白状させられた犯人の想いだった。隠しておきたかった
「保、それは言ったらアカンで。絶対、アカン!!」
涼介が言う。しかしもう手遅れやろ!!保は思った
「手遅れやね」
泣き笑いな顔で保が言う。しかし、
「そう、手遅れ。おれが保に言いたかったことを言われたからな」
涼介はそう言って保の目元にキスした。涙を口で受けた
「俺のために流した涙、俺が貰うね」
涼介が言うと、
「えっ?俺でいいの?涼介だったら女の子にもてそうなのにネ。ホンマにいいの?」
保が応えた
涼介はもう何も言わない。黙って保にキスをした
「ここ神社、神様のバチ当たるで」
保がキスの後そう言った
「大丈夫、神さんが守ってくれる。ちゃんと帰りにお祈りして帰ろ!!」
ポジティブな涼介はそう言った。2人はもう一度、長いキスを交わしたのだった
後記
保と涼介のこの後はいずれ書きたいと思います
リクエストとか下さるとすぐに書きますが
とりあえずは奴隷ボーイのお話しに次は戻さないとと思います
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