奴隷島の青年たち

番外編（活躍する元奴隷ボーイ）

多くの奴隷ボーイを卒業させて社会に戻してきた奴隷島リゾートだが秘密は固く守られている
奴隷ボーイで機密を暴露するものはいない。何故だろうか？
元奴隷ボーイのほとんどが成功しているからだと思う
ある程度以上の成功を収めると、権力者や反社とも繋がりの強い奴隷島リゾートとことを構えてヤケドするのも考えものだし、奴隷ボーイであったことは秘密にしておきたいものだ
卒業の時、秘密漏洩をさせたらどんな目に遭うか教え込まれるし、反対に組織は卒業者の成功のために便宜を図ってくれた
元奴隷ボーイたちは秘密漏洩させた場合の組織からの恐怖と成功による自分の過去の隠蔽のため奴隷島のことを口にする者はいなかった
高校生の保も彼氏の涼介には絶対に隠し通し、そのストレスは事情を知る養父・慎太郎やたまたま再会できた同じ元奴隷ボーイの高校生・亮に話すことで解消させている
聞く亮も保に話すことで秘密漏洩のストレスを貯めずに済んでいる
彼らはさしずめ未来の活躍する元奴隷ボーイであろう

奴隷島リゾート内の診療室がある。急な病気になったお客様や奴隷ボーイたちの健康管理を行っている。医師は3名。交代で島にやって来る
3名はリゾートが運営する総合病院の医師でもあり、島には出向で来ている
彼ら3名とも元奴隷ボーイである

リゾート法務部にも元奴隷ボーイが多くいる。ばかりかその法務部を扶ける顧問弁護士のうち何人かは元奴隷ボーイである

リゾートとの関わりのない部分にも元奴隷ボーイはいる。政権与党の議員にもいる
そのように元奴隷ボーイが各方面で活躍している。彼らはリゾートの敵になることはなく協力者である。これが非合法な活動をしていも事実が表沙汰にならない理由でもある
奴隷ボーイを一生、監禁しておけば秘密漏洩はない。しかしそれでは奴隷ボーイのモチベーションは維持できない。奴隷ボーイたちを一生懸命働かせるには卒業をエサにしないとなかなか難しい
奴隷ボーイに自由への希望を持たせることは大切なことで、かつ、奴隷ボーイが入れ替わることで施設はいつも新鮮味が保てる

奴隷ボーイにここの医師が元は自分らと同じ奴隷ボーイであったことを教えてやった方が良いか知れない
医師たちが奴隷ボーイの健康管理の時にたまに向ける視線は彼らに過去の自分を重ねた優しさであるのだから奴隷ボーイもそれを知ると親しみを得ることであろう
多くの奴隷ボーイ卒業者が成功していることは良く話されている。彼らのモチベーションはこのようにして維持されているのであった