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薬の効果が切れるまで後七日(1)
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王都でも有名な貴族御用達の高級服飾店。一階では既製品を、二階ではオーダーメイド品を取り扱っている。現在、ソフィアとクリスティアーノがいるのは二階。
「ねえ、レオン。もう十分じゃない?」
ソフィアは隣に座ってカタログを広げているクリスティアーノの服の裾を引っ張った。
「もう?」と首を傾げるクリスティアーノ。ソフィアの顔がかすかに引きつる。
「ええ。もう十分」
語気を強めて言えば、クリスティアーノは「そっか」と呟いた。すかさず店員が近づいてくる。
「じゃあ……このカタログのチェックをつけているところのドレス、すべてオーダーで。下で購入した品は先に城へ」
「かしこまりました」とカタログを受け取り、うやうやしく頭を下げる店員。
焦っているのはソフィア一人。
「ちょ、ちょっと待って。ぜ、全部って全部?! そんなお金……」
「支払いのことなら気にするな。今日の『デート』は全て殿下が払ってくれることになっているから」
「デッ……いや、だからってそういうわけにはっ……」
ソフィアの制止の声を無視して店を出ていくクリスティアーノ。慌てて店員を見ると、心得ているように、にっこりと微笑み返されてしまった。
(すでにそういう話になっていたのね!)
慌ててクリスティアーノを追いかける。
彼は店を出てすぐのところで待っていた。
近寄って、小声で話しかける。
「あんなにたくさん買ってもらうわけにはいきません。一階で購入した分だけでも自分で払いますから後で金額を……」
「いや、本当に気にしないでいいよ。これも経費のうちだから」
「え?」
「一時的とはいえ、ソフィーも私の部下になったんだ。制服の支給は上司の務め。ただ、専用の制服があるわけじゃないからね。その代わりだと思って受け取って。……急だったから着替え類も間に合っていないでしょう?」
「あ、ですが……それは明日にでも生家から送られてくる予定ですから……」
と言いつつも、その送られてくるものがクリスティアーノの側に仕える者としてふさわしいかと言われると怪しい。ということに、今更になって気づいた。姿勢を正し、頭を下げる。
「いえ、今回はありがたく頂戴することにします。ありがとうございます」
「うん」
にっこり微笑むレオンクリスティアーノにソフィアは感心する。
(……やっぱり殿下は人に立つべきお方だわ。周りがよく見えている。『デート』なんて言葉に踊らされていた自分を恥じるばかりだわ)
今回の件を周りが知れば、ソフィアとレオンの関係性が修復しつつあることだけでなく、その間に仲介役としてクリスティアーノが入っていることも伝わるだろう。この三人の関係性が変な疑いをかけられることなく広まっていく。そこまで想定した上での行動だ。
「そろそろ時間だ。次の場所へ移動しようか」
懐中時計を見て呟くクリスティアーノ。
「次はどちらへ?」
「それは……ついてからの秘密、かな」
人差し指を口に当て、片目を閉じるクリスティアーノ。本来の姿なら似合うかもしれないが、レオンの姿だと違和感がある。
「あの……そういう仕草はその……控えていただけると」
「似合わない?」
「いえ、あの似合う似合わないではなく……できればその格好の時には……」
「ああ。まあ、ソフィーがそういうなら止めておこうか」
「ありがとうございま……え」
自然に繋がれた手。驚いて顔を上げる。
「迷子になるといけないからね」
そう言ってクリスティアーノは歩き始める。手を繋ぐ行為については異論は聞かないつもりらしい。
確かに凄い人ごみだと思いながらついていく。
けれど、数秒後には「本当にいいのだろうか」という罪悪感にも似た感情が湧き上がってきた。一方で、「この行動にも何かしらの理由があるのかもしれない」と考える自分もいる。
(殿下の考えていることが、わからないわ)
そういえば、今日は一度もソフィア嬢と呼ばれていない。ずっと『ソフィー』呼びだ。口調も少しフランク。まるで学生の頃に戻ったよう。
考えが読めない背中をソフィアはじっと見つめた。
◇
同時刻、王城ではレオンが何度目かわからないため息をついていた。
(あ~体動かしてえ……)
早朝に自室で軽く筋トレをしたものの、圧倒的に物足りない。本当は外に出てもっと激しく動き回りたいし、剣だって振りたい。しかし、本物のクリスティアーノにそのような習慣はない。基礎体力作りのための運動や、自分の身を守るための護身術を習うことはあっても、本格的な訓練など受けたことがない。そもそも、彼は守られる対象で、訓練すべきは彼ではなく護衛騎士の方だ。
イライラを抑え、ひたすら印を書類に押す。
深夜にクリスティアーノが、朝にソフィアが、粗方の仕事を終わらせてくれていたおかげで、レオンのノルマは昨日とさほど変わらない。
マルゲリータからも今日は孤児院への訪問があるため登城しないと連絡がきた。
昨日よりも楽。
なはずなのに、気持ちは落ち着かない。その感情が漏れ出てしまったのだろう。
「殿下、どうかされましたか?」
護衛騎士の一人から声をかけられ、我に返った。
「なにか気になることでも?」
レオンにそう尋ねてきたのは昨日もいた護衛騎士の一人ヴィンセントだ。部下の中では彼が一番年齢が高く、レオンよりも年上で経験も豊富。ただ、彼は人の上に立つというのがどうも苦手なようで、レオンが隊長となった時も妬むことなく、むしろ喜んでいた。もう一人の護衛騎士は昨日の若手騎士フィン……ではなく中堅のルーク。入隊した時からヴィンセントが面倒を見ていた一人。だからか、ルークは今もヴィンセントによくなついている。
「いや。大したことではないんだ。気にしないで」
クリスティアーノの有無を言わせぬ笑顔を思い浮かべ、口角を上げる。通じたのか、ヴィンセントは「承知しました」とだけ言い、それ以上はツッコんではこなかった。
内心ホッとしながら、再び書類と向き合う。けれど、数分後には再び雑念が浮かんできた。
頭に浮かぶのは、昨日聞いた部下の本音。クリスティアーノにも迷惑をかけていたという事実。そして、今頃『デート』をしているだろう自分の婚約者と親友のこと。
考えだしたら止まらない。
(入れ替わってまで休みを取りたいって気持ちはまあわかるとして……なんでソフィアも一緒に連れて行くんだよ。しかも、『デート』って、ふざけんなよクリスのやつ。いったいどういうつもりだ?)
朝方執務室を出ていく際に、「じゃあ、『デート』に行ってくる!」と爽やかな笑顔を浮かべ、ソフィアと共に出て行ったクリスティアーノの顔が浮かび上がる。
再び込み上げてきた苛立ちを紛らわすためにも一度作業を止めようとした。その際、書類の山に触れてしまい、数枚の紙が床へと落ちた。
「はあ」
落ちた紙へと手を伸ばす。瞬間、殺気混じりの気配を感じた。すぐさま身をかがめる。と同時に、窓から黒装束たちが数人飛び込んできた。
咄嗟に腰に手を伸ばしたが、そこには何もない。チッと舌打ちを思わず漏らす。その隙を逃すはずもなく、黒装束たちの構える剣が一斉にレオンを襲った。視線をすぐさま部下たちに向けるが、彼らは今剣を鞘から抜いたところだった。
(間に合わない!)
そう瞬時に理解したレオンは近くにあった椅子でなんとか防ごうとした。しかし、敵の刃がレオンに届く前に、黒装束たちは床に伏した。どこからともなく現れた暗部たちが彼らを制圧したのだ。
呆気にとられる中、ヴィンセントが慌ててレオンに近寄った。
「殿下! ご無事ですか?!」
「……ああ」
レオンは拳を握り、そう答えることしかできなかった。
「ねえ、レオン。もう十分じゃない?」
ソフィアは隣に座ってカタログを広げているクリスティアーノの服の裾を引っ張った。
「もう?」と首を傾げるクリスティアーノ。ソフィアの顔がかすかに引きつる。
「ええ。もう十分」
語気を強めて言えば、クリスティアーノは「そっか」と呟いた。すかさず店員が近づいてくる。
「じゃあ……このカタログのチェックをつけているところのドレス、すべてオーダーで。下で購入した品は先に城へ」
「かしこまりました」とカタログを受け取り、うやうやしく頭を下げる店員。
焦っているのはソフィア一人。
「ちょ、ちょっと待って。ぜ、全部って全部?! そんなお金……」
「支払いのことなら気にするな。今日の『デート』は全て殿下が払ってくれることになっているから」
「デッ……いや、だからってそういうわけにはっ……」
ソフィアの制止の声を無視して店を出ていくクリスティアーノ。慌てて店員を見ると、心得ているように、にっこりと微笑み返されてしまった。
(すでにそういう話になっていたのね!)
慌ててクリスティアーノを追いかける。
彼は店を出てすぐのところで待っていた。
近寄って、小声で話しかける。
「あんなにたくさん買ってもらうわけにはいきません。一階で購入した分だけでも自分で払いますから後で金額を……」
「いや、本当に気にしないでいいよ。これも経費のうちだから」
「え?」
「一時的とはいえ、ソフィーも私の部下になったんだ。制服の支給は上司の務め。ただ、専用の制服があるわけじゃないからね。その代わりだと思って受け取って。……急だったから着替え類も間に合っていないでしょう?」
「あ、ですが……それは明日にでも生家から送られてくる予定ですから……」
と言いつつも、その送られてくるものがクリスティアーノの側に仕える者としてふさわしいかと言われると怪しい。ということに、今更になって気づいた。姿勢を正し、頭を下げる。
「いえ、今回はありがたく頂戴することにします。ありがとうございます」
「うん」
にっこり微笑むレオンクリスティアーノにソフィアは感心する。
(……やっぱり殿下は人に立つべきお方だわ。周りがよく見えている。『デート』なんて言葉に踊らされていた自分を恥じるばかりだわ)
今回の件を周りが知れば、ソフィアとレオンの関係性が修復しつつあることだけでなく、その間に仲介役としてクリスティアーノが入っていることも伝わるだろう。この三人の関係性が変な疑いをかけられることなく広まっていく。そこまで想定した上での行動だ。
「そろそろ時間だ。次の場所へ移動しようか」
懐中時計を見て呟くクリスティアーノ。
「次はどちらへ?」
「それは……ついてからの秘密、かな」
人差し指を口に当て、片目を閉じるクリスティアーノ。本来の姿なら似合うかもしれないが、レオンの姿だと違和感がある。
「あの……そういう仕草はその……控えていただけると」
「似合わない?」
「いえ、あの似合う似合わないではなく……できればその格好の時には……」
「ああ。まあ、ソフィーがそういうなら止めておこうか」
「ありがとうございま……え」
自然に繋がれた手。驚いて顔を上げる。
「迷子になるといけないからね」
そう言ってクリスティアーノは歩き始める。手を繋ぐ行為については異論は聞かないつもりらしい。
確かに凄い人ごみだと思いながらついていく。
けれど、数秒後には「本当にいいのだろうか」という罪悪感にも似た感情が湧き上がってきた。一方で、「この行動にも何かしらの理由があるのかもしれない」と考える自分もいる。
(殿下の考えていることが、わからないわ)
そういえば、今日は一度もソフィア嬢と呼ばれていない。ずっと『ソフィー』呼びだ。口調も少しフランク。まるで学生の頃に戻ったよう。
考えが読めない背中をソフィアはじっと見つめた。
◇
同時刻、王城ではレオンが何度目かわからないため息をついていた。
(あ~体動かしてえ……)
早朝に自室で軽く筋トレをしたものの、圧倒的に物足りない。本当は外に出てもっと激しく動き回りたいし、剣だって振りたい。しかし、本物のクリスティアーノにそのような習慣はない。基礎体力作りのための運動や、自分の身を守るための護身術を習うことはあっても、本格的な訓練など受けたことがない。そもそも、彼は守られる対象で、訓練すべきは彼ではなく護衛騎士の方だ。
イライラを抑え、ひたすら印を書類に押す。
深夜にクリスティアーノが、朝にソフィアが、粗方の仕事を終わらせてくれていたおかげで、レオンのノルマは昨日とさほど変わらない。
マルゲリータからも今日は孤児院への訪問があるため登城しないと連絡がきた。
昨日よりも楽。
なはずなのに、気持ちは落ち着かない。その感情が漏れ出てしまったのだろう。
「殿下、どうかされましたか?」
護衛騎士の一人から声をかけられ、我に返った。
「なにか気になることでも?」
レオンにそう尋ねてきたのは昨日もいた護衛騎士の一人ヴィンセントだ。部下の中では彼が一番年齢が高く、レオンよりも年上で経験も豊富。ただ、彼は人の上に立つというのがどうも苦手なようで、レオンが隊長となった時も妬むことなく、むしろ喜んでいた。もう一人の護衛騎士は昨日の若手騎士フィン……ではなく中堅のルーク。入隊した時からヴィンセントが面倒を見ていた一人。だからか、ルークは今もヴィンセントによくなついている。
「いや。大したことではないんだ。気にしないで」
クリスティアーノの有無を言わせぬ笑顔を思い浮かべ、口角を上げる。通じたのか、ヴィンセントは「承知しました」とだけ言い、それ以上はツッコんではこなかった。
内心ホッとしながら、再び書類と向き合う。けれど、数分後には再び雑念が浮かんできた。
頭に浮かぶのは、昨日聞いた部下の本音。クリスティアーノにも迷惑をかけていたという事実。そして、今頃『デート』をしているだろう自分の婚約者と親友のこと。
考えだしたら止まらない。
(入れ替わってまで休みを取りたいって気持ちはまあわかるとして……なんでソフィアも一緒に連れて行くんだよ。しかも、『デート』って、ふざけんなよクリスのやつ。いったいどういうつもりだ?)
朝方執務室を出ていく際に、「じゃあ、『デート』に行ってくる!」と爽やかな笑顔を浮かべ、ソフィアと共に出て行ったクリスティアーノの顔が浮かび上がる。
再び込み上げてきた苛立ちを紛らわすためにも一度作業を止めようとした。その際、書類の山に触れてしまい、数枚の紙が床へと落ちた。
「はあ」
落ちた紙へと手を伸ばす。瞬間、殺気混じりの気配を感じた。すぐさま身をかがめる。と同時に、窓から黒装束たちが数人飛び込んできた。
咄嗟に腰に手を伸ばしたが、そこには何もない。チッと舌打ちを思わず漏らす。その隙を逃すはずもなく、黒装束たちの構える剣が一斉にレオンを襲った。視線をすぐさま部下たちに向けるが、彼らは今剣を鞘から抜いたところだった。
(間に合わない!)
そう瞬時に理解したレオンは近くにあった椅子でなんとか防ごうとした。しかし、敵の刃がレオンに届く前に、黒装束たちは床に伏した。どこからともなく現れた暗部たちが彼らを制圧したのだ。
呆気にとられる中、ヴィンセントが慌ててレオンに近寄った。
「殿下! ご無事ですか?!」
「……ああ」
レオンは拳を握り、そう答えることしかできなかった。
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