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4.夜の続き
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ホムラは顔を上げると、イシコロを睨んだ。だがその口元には、笑みが浮かんでいた。
「おれが動くって言ったのにな。」
そう言って、ホムラは口を尖らせた。
「お前の体、すごく熱いな。本当に、大丈夫なのかよ。」
イシコロは微かに、いたずらっぽく笑った。ホムラの体を抱くと、引っ張り上げる。尻に刺さったままだった陰茎が抜けて、とろとろと精液が零れた。それから、イシコロはホムラの髪に口を埋め、愛おしそうに口づけを繰り返しながら、囁いた。
「ちょっと、疲れた。」
「だから休んどけって言っただろ。まったく、お前、やりたくなったら言うこと聞かないんだから。」
ホムラは相方の腕から身を振りほどき、体を起こすと、相手の顔を見下ろした。片手を後ろに回すと、イシコロの性器に手が触れた。熱を帯びたそれは、一度出したばかりだというのに、興奮して固かった。
「まだ出したいだろ。一発じゃ足りないもんな。」
ホムラがそう言うと、イシコロははにかんだ。幼い顔立ちをしていたが、イシコロは性に貪欲だった。いつも二度か三度は続けて出し、それでも尽きぬこともあった。ただの一度で治まるわけがなかった。
「今度こそ、おれが気持ちよくしてやるからな。お前は病人なんだから、動くんじゃねえぞ。」
ホムラが言うと、イシコロは笑った。
「本当に、別に元気なんだけどなあ。まあ、分かったよ。ホムラに任せるよ。」
ホムラはイシコロの上から降りると、両足の間に腰を降ろした。そして熱り立った太い肉塊に顔を近づけ、先端に口づけする。自身の出した精液に濡れ、淫らな匂いが漂っていた。
ホムラは両手で太い竿を掴むと、膨らんだ先端を口に含んだ。そして両手で扱きながら、顔を上下させて刺激する。愛撫に反応して、鈴口からはたっぷりと透明な汁が溢れ出し、それをホムラは喜んで飲み込んでいった。
そうやって奉仕を続けていると、イシコロの息が段々と荒くなり、甘い声がときおり漏れるようになっていった。ホムラは上目遣いに恋人を見た――といっても暗かったので、表情までははっきりと見分けられなかったが。
ふいに、イシコロが手を伸ばし、ホムラの頭に触れた。髪を優しく撫でてから、少しばかり力を入れて押し下げようとする。ホムラはその力に抗わず、頭を降ろしていった。太い陰茎がずんずんと口の中に入り込んでいく。
半ばを口に入れたところで、竿が奥に至ろうとして、ホムラは吐き気を覚え、咳き込みかけた。だがイシコロは気にした様子もなく、ホムラの頭に置いた手から力を抜こうとはしなかった。ホムラは恋人の気ままさに内心苦笑しながら、しかし逆らわず、自分からものを咥え込んでいった。
ようやく八割がたが口に入ると、喉にまで達していた。さすがにえずきに耐えきれず、ホムラは顔を上げた。空気を求めてはあはあと喘ぎ、開いた口からは唾液と、性器から滲み出た透明な汁とが混ざったものが垂れた。
少し呼吸が整うと、イシコロがまたホムラの頭に手を置いた。そうして力を徐々に加えて、また奥まで咥えさせる。それからホムラが苦しくて顔を上げ、息を荒げていると、イシコロは言った。
「もっと奥まで咥えてよ。ホムラの口、すごく気持ちいい。」
ホムラは笑った。
「お前、やってる最中は、本当に自分勝手だよなあ。おれのこと、もうちょっと気遣ってくれてもいいんじゃないのかい。」
そう言いながらも、ホムラは自ら頭を下げ、恋人の性器を口に含んだ。イシコロの望むまま、奥まで咥え込み、頭を何度も上下に揺する。喉にまで触れようとするたびに、吐き気に襲われる。だが行為を止めようとは、少しも思わなかった。イシコロに抱かれ、欲望のままに乱暴に扱われるのもよかったが、こうして自分の具合で仕えるのも楽しかった。
そうしてしばらくの間、イシコロを口で楽しませ、滲み出てくる生臭い汁を味わった。イシコロの大きな手はホムラの頭に置かれ、髪をくしゃくしゃと撫で回している。ホムラは太いものが喉を突くたびにえずきながらも、幸せな気持ちで行為を続けた。
やがて、イシコロが髪を撫でる手を止めて、ホムラの顎の下を撫でた。ホムラが性器から口を離し、顔を上げると、イシコロは上擦った声で言った。
「もうすぐ、出そう。」
それを聞くと、ホムラはまた顔を下げ、先にしていたように両手で竿を扱きながら、太い先端を口に含んだ。口で吸いながら、舌で舐め回す。すでに固かった性器がいっそう固くなり、先から生臭い汁がどくどくと滲み出てきた。イシコロの口からは興奮した吐息がひっきりなしに漏れたが、そこには甘い響きがあった。
ぴくっとイシコロの体が震え、性器がホムラの口の中で跳ねた。そして次の瞬間、精液が迸った。棍棒のような陰茎が膨らみ、脈打つたびに、熱い粘液が吹き出て、口いっぱいに広がっていく。ホムラはそれを喉を鳴らして飲み込んでいったが、あまりに勢いが激しくて、いくらかは口の端から零れていった。
やがて射精が終わると、ホムラは何度か扱き、吸い上げて、尿道に残った精を絞り出した。それも済むと顔を上げ、頬と顎とに付いた体液を手の甲で拭った。
すると、イシコロが腕を伸ばした。ホムラはその腕を取って、恋人の傍らで横になった。イシコロはホムラの首の後ろに腕を回し、抱き寄せて、頭に口づけした。
「気持ちよかった、ホムラ。ありがとう。」
イシコロがそう言うと、ホムラはいたずらっぽく笑った。
「まだ足りないだろ。もっとしてやるから。」
そう言ってイシコロの股に手を伸ばすと、ホムラの予期に反して、性器は柔らかくなっていた。目をぱちくりとしていると、イシコロがくすくす笑った。
「もう十分だよ。」
「本当に? お前、本当に疲れてるんだなあ。いつもはもっとやるのに。休まなきゃな。」
「まだだよ。ホムラは出してないだろ。おれにも触らせて。」
そう言いながら、イシコロはホムラの首の下に回した腕を曲げて、胸を撫でた。ホムラはぴくっと体を震わせた。
「別に、おれはやらなくてもいいよ。」
「だめ。おれも触りたいんだ。」
イシコロは片手で胸を弄りながら、もう一方の手を股にやった。ずっと固くなっていた性器を掴み、ゆるゆると扱く。甘い刺激に、ホムラは声を上げた。
「んっ……はっ……あっ……。」
イシコロは笑った。
「可愛い、ホムラ。大すきだ。」
「んっ……うんっ……おれもっ……すきだ。」
「愛してる、ホムラ。愛してるよ。」
イシコロは、いくらか寂しげな声でそう囁き、ホムラの額に口づけした。両手は絶えず動き、胸や性器を愛撫する。
ホムラは甘い愛撫に身じろぎし、喘いだが、しかしイシコロの声に含まれた響きが気になって、行為に気が入らなかった。それで、体を撫でる手を軽く振りほどくと、相手の顔を真正面から見つめた。イシコロは、少し怯えたような顔をしていた。
ホムラは恋人に短く口づけした。
「イシコロ、心配するな。おれが一緒に行くんだから。きっと魔物もいなくなる。元気になるよ。分かったな。」
「うん。」
しかしそう答えるイシコロの声は、弱々しかった。ホムラは恋人を抱き締めると、言い聞かせた。
「これで終わりじゃないんだ。旅から帰ってきたら、これからも、もっとやるんだからな。心配するなって。おれがついていくんだ。」
「分かった。分かったよ。」
イシコロは言いながら、ホムラの頭を撫でた。そして額に一つ口づけを落とし、それから何度も繰り返した。ホムラは恋人から与えられる甘い刺激に、小さく溜め息をついた。何度となく口づけをした後で、イシコロはホムラを押して仰向けに寝転ばせ、その胸に口をつけた。
「はあっ、あ、あっ……。」
ホムラは喘いだ。イシコロが胸に吸い付き、舌で舐め、甘噛みする。愛撫を受けながら、ホムラは自らの股に手をやり、性器を扱いた。長い間我慢していたこともあって、興奮はすぐに高まっていった。
「う……くっ……あっ……!」
ほどなくして、ホムラは射精した。久方ぶりの絶頂に、目の前が真っ白になるような衝撃を覚えた。水気の多い汁が最初に高く飛んで、それから、性器が脈打つたびに、濃い精液が溢れ出してくる。ほとんど指で摘めるような濃厚な粘液が、手に零れ、股へと滴っていく。
ホムラはしばし性器を扱いて精を絞り出すと、疲れて手を止めた。息が上がり、四肢がぐったりとしている。イシコロは手と膝をついて身を起こすと、ホムラの顔を覗き込んで、小さく笑った。
「可愛い、ホムラ。疲れたかい。」
そうたずねて、ホムラの頬を優しく撫でる。ホムラはくすぐったい感触に身じろぎしながら、
「うん。ちょっと疲れた。」
ホムラはそう答えると、毛布で股を軽く拭った。それからイシコロの肩を押して寝床に寝かせ、体の上に乗る。そしてすぐ、イシコロが病人だと思い出して、上から退こうとした。するとイシコロはくすくす笑いながら、ホムラの背を抱いて捕まえ、髪に鼻面を埋めた。
「平気だから。ホムラ、軽いし。」
イシコロは冗談めかして言った。ホムラは口を尖らせて、
「お前が大きすぎるんだ。おれだって、別に小さくはないんだぞ。」
ホムラはイシコロの首に歯を立てた。イシコロは珍しく、けらけらと声を上げて笑った。
「噛みやがったな。お前にも、おれの歯型をつけてやる。」
イシコロはホムラの胴を掴むと、寝床に押し倒した。抵抗しようとホムラが伸ばした手を掴み、簡単に頭上に押さえ込んでしまう。それから、首筋に口づけすると、そこに歯を立てた。小さく、甘い痛みが走った。
ホムラは暴れようとしたが、手は相手に捕らえられ、胴にのしかかられては足も使えず、どうしようもなかった。
イシコロはいたずらっぽくにやにやと笑いながら、ホムラの首筋や、肩や、鎖骨のあたりに甘噛みを繰り返した。ホムラは笑いながら、身をよじって逃れようともがいた。
しばらくそうやって、二人はふざけて遊んでいた。だが遊んでいるうちに、ホムラの笑い声は止んでいき、代わって、甘い声が上がるようになった。イシコロもそれにつられて、声をひそめた。
「またやりたくなった?」
イシコロが笑いを含んだ声でたずねた。膝をホムラの股の間に入れ、性器をぐりぐりと押す。一度射精してしぼんでいたそこは、すでに固くなっていた。
ホムラは恥じらいを覚えて、顔を背けた。すると、イシコロがまた首筋に歯を立てた。甘い痛みが走り、ホムラはぴくっと体を震わせた。
「あっ……。」
声を上げたホムラに、イシコロは笑った。
「気持ちいい? ホムラは痛いのがすきなんだな。」
言いながら、再び噛み付く。ホムラは言い返そうとするが、痛みに体が蕩け、よがってしまい、言い返せなかった。
「ほら、おれが噛んだところ、真っ赤になってるよ。」
イシコロが、ホムラの首や胸を見下ろしながら言った。ホムラは興奮に息を荒げながら、恋人をきっと睨みつけた。
「お前、やけに手荒じゃねえか。」
「ホムラがよがってるのを見てたら、我慢できなくなった。ホムラ、可愛いなあ。」
そう言って、ホムラの胸に手をやると、突起を指先でぎゅっと、痛みを感じさせるほどの力で抓んだ。背を仰け反らせるホムラの首筋に、再び噛み付く。
「んっ、あっ……!」
「もう一回入れさせて。今度はおれが動くから。」
イシコロはホムラの体から身を起こすと、その両足を掴んで、股を広げさせた。そして返事も聞かず、勃起した陰茎を肛門に当てると、ぐっと力を入れて押し込んだ。すでに一度中に出されていたホムラの穴は、それほどの苦もなく、腕ほどの太さの得物を咥え込んだ。
体を貫く快感に身を震わせながら、ホムラは相方を睨んだ。
「この、病気のくせに、熱り立ちやがって。」
「ごめんよ。我慢できない。やりたい。ホムラは、やりたくないか?」
イシコロは根本まで陰茎を押し込んだ上で、そうたずねた。ホムラが否を言うはずもなかった。ねじ込まれた太い肉塊が熱く、体の奥がじんじんと疼いて仕方がなかった。いますぐ掻き混ぜてもらい、たっぷりと精液を注いで欲しかった。
ホムラは、イシコロに向けて頷いて、やや投げやりに言った。
「お前のすきにしろよ。けど、これで明日寝込んだりしたら、おこるからな。」
ホムラが言うやいなや、イシコロはにこっと笑うと、性器を引き抜き、一気に貫いた。突然の動きに、ホムラは背を仰け反らせた。
「ああっ――!」
「ホムラ、可愛い。ホムラ、可愛いよ。」
イシコロは言いながら、がんがんと乱暴に腰を動かした。繰り返し貫き、攻め立て、ホムラを喘がせる。ホムラが声を抑えようと手を口に持っていくと、イシコロはその手を掴まえて、頭上で押さえつける。もう一方の手は膝裏に回り、片手で股を広げさせていた。
「だめだよ、ホムラ。声を聞かせてよ。」
「このっ、おまえっ――くそっ――!」
「恥ずかしいの、ホムラ? 声を抑えたい?」
イシコロは興奮に上擦った声でたずねた。
「じゃあ、ほら、手で押さえたらどうだい。」
ホムラは少しばかり腹を立て、自分の手を捕まえるイシコロの手を振りほどこうとした。しかしこちらは両手、相手は片手であるというのに、少しも緩まなかった。
イシコロは抵抗するホムラを、楽しげに微笑みながら見下ろしていた。一月以上も抱いていなかったから、高ぶった性欲のために、こんなにも乱暴なのだろうかと、ホムラは訝った。いつもそれなりに手荒ではあったが、今夜のようにあえてなぶり者にしようとすることは、これまではほとんどなかった。
だがそんな乱暴な扱いを、自分がきらってはいないことを、ホムラは認めないわけにはいかなかった。手を押さえつけられながら、荒々しく掘り込まれるたびに、甘い快感が火花の散るように、身内で激しく燃え上がった。
「あっ、はっ、んっ、うぅっ――!」
イシコロは少しも手加減なく、猛然と攻め立てた。しばらく掘り込まれると、ホムラはあられもなく大きく喘ぐようになった。開きっぱなしになった口の端から、鳴き声とともに唾液が零れていく。興奮は高まり、解放を求めて、股のものはぎんぎんと固くなっていた。
イシコロはそんなホムラの様子に気づいたようで、掴まえていたホムラの手を放し、今度はその股座にある、興奮した性器を掴んで、扱き上げた。
「あっ、うっ、あっ――おれっ――おれ、もうっ――!」
「出そうかい。出したらいいよ。おれも、もうすぐだ。」
イシコロはホムラの性器の皮を引き下ろすと、敏感な先端を指でぐりぐりと撫で回した。未だに慣れぬ痛みを伴う快感と、乱暴な腰使いとで攻め立てられ、ホムラは背を仰け反らせ、びくびくと震えながら、大声を上げた。
「ううっ――はあっ――ひっ――い、いくっ――っ!」
ホムラは大声で鳴きながら、果てた。吹き出た精液は、いくらかが胸にかかり、いくらかは下に落ちて寝床を汚した。だが射精が済んでからも、イシコロは情け容赦なく性器を弄り続け、腰の動きも止めなかった。身をよじって泣き叫ぶホムラを見下ろしながら、イシコロは楽しげに笑みを浮かべた。
「ホムラ。おれも、もう、出すからな。」
イシコロはホムラの性器から手を放し、両の膝裏をそれぞれの手に掴むと、勢いよく突きまくった。ホムラはびくびくと体を震わせ、快感に泣きわめいた。やがてホムラは、身内に熱い精液が注ぎ込まれるのを感じた。
イシコロはホムラに覆いかぶさると、腰を動かして尻穴をゆっくりと掻き回しながら、情熱的に口づけした。ホムラは恋人の腰に足を絡め、甘い余韻を味わった。二人の体からは雨に打たれたかのように汗が流れ、寝床はびっしょりと濡れていた。二人は互いに肌を擦り寄せ、全身で愛撫しあった。
やがて、イシコロは性器を引き抜いた。開いた穴から、注がれた精液が漏れるのが、ホムラには感じられた。それからホムラを抱き締めると、そのまま抱き上げるようにして仰向けになった。
ホムラは愛しい相方の胸に頬を寄せた。イシコロの心臓は、どくどくと強く脈打っていた。その肌はひどく熱かったが、それは熱の病のためだけでは、もちろんなかった。
しばらく、ホムラは息を切らしていて、なにも言えなかった。だがようやく息をいくらか整えると、半ば冗談めいて、半ば非難めいた声を上げた。
「この、乱暴者。」
ホムラが言うと、イシコロはくすっと笑った。
「でも気持ちよかっただろ。ホムラ、いっぱい声、上げてたもんな。」
「まあな。けど、乱暴者だ、お前は。」
イシコロは、また笑った。ホムラも一緒になって笑った。
それから、二人の間に沈黙が降りた。興奮が落ち着いてしまうと、ホムラは、これから数日のうちにはじまる旅について考えた。
イシコロの病を治すために、精霊を探す。危険な旅になるはずだった。精霊に出会えるとは限らないし、出会えたとして、病が治るとも限らない。呪術師にも確かなことはなにもなかった。だが、イシコロが助かるなら、きっと精霊に出会うしかなかった。たとえ少しばかり命を永らえるとしても、このまま村に残り、座して死を待つわけにはいかなかった。
そんなことを考えていると、イシコロがホムラの髪に口づけした。顔を上げると、イシコロが言った。
「ホムラ。心配はいらないよ。おれもついているから。」
ホムラはその言葉を聞いて、小さく笑った。
「誰かが言った言葉だな。」
「うん。」
イシコロも笑みを零した。それから、真剣な声で言った。
「おれは、ホムラとずっと一緒にいるよ。」
「ああ。」
「生きている間も、それに、死んだ後も。」
「もちろんだ。」
「ホムラ、愛している。」
イシコロは言って、ホムラの額に口づけした。ホムラはイシコロの頬に口づけを返した。
「おれも愛している。」
それから、また沈黙が降りた。ホムラは恋人の胸に頬を寄せて、心臓の音を聞いていた。しばし前には激しく脈打っていた心臓は、いまは穏やかになっていた。
やがて、イシコロは寝息を立てはじめた。
しばらくイシコロの息と心臓の音を聞きながら、その熱い肌を感じていた。そして、ホムラもまた眠りに包まれた。
「おれが動くって言ったのにな。」
そう言って、ホムラは口を尖らせた。
「お前の体、すごく熱いな。本当に、大丈夫なのかよ。」
イシコロは微かに、いたずらっぽく笑った。ホムラの体を抱くと、引っ張り上げる。尻に刺さったままだった陰茎が抜けて、とろとろと精液が零れた。それから、イシコロはホムラの髪に口を埋め、愛おしそうに口づけを繰り返しながら、囁いた。
「ちょっと、疲れた。」
「だから休んどけって言っただろ。まったく、お前、やりたくなったら言うこと聞かないんだから。」
ホムラは相方の腕から身を振りほどき、体を起こすと、相手の顔を見下ろした。片手を後ろに回すと、イシコロの性器に手が触れた。熱を帯びたそれは、一度出したばかりだというのに、興奮して固かった。
「まだ出したいだろ。一発じゃ足りないもんな。」
ホムラがそう言うと、イシコロははにかんだ。幼い顔立ちをしていたが、イシコロは性に貪欲だった。いつも二度か三度は続けて出し、それでも尽きぬこともあった。ただの一度で治まるわけがなかった。
「今度こそ、おれが気持ちよくしてやるからな。お前は病人なんだから、動くんじゃねえぞ。」
ホムラが言うと、イシコロは笑った。
「本当に、別に元気なんだけどなあ。まあ、分かったよ。ホムラに任せるよ。」
ホムラはイシコロの上から降りると、両足の間に腰を降ろした。そして熱り立った太い肉塊に顔を近づけ、先端に口づけする。自身の出した精液に濡れ、淫らな匂いが漂っていた。
ホムラは両手で太い竿を掴むと、膨らんだ先端を口に含んだ。そして両手で扱きながら、顔を上下させて刺激する。愛撫に反応して、鈴口からはたっぷりと透明な汁が溢れ出し、それをホムラは喜んで飲み込んでいった。
そうやって奉仕を続けていると、イシコロの息が段々と荒くなり、甘い声がときおり漏れるようになっていった。ホムラは上目遣いに恋人を見た――といっても暗かったので、表情までははっきりと見分けられなかったが。
ふいに、イシコロが手を伸ばし、ホムラの頭に触れた。髪を優しく撫でてから、少しばかり力を入れて押し下げようとする。ホムラはその力に抗わず、頭を降ろしていった。太い陰茎がずんずんと口の中に入り込んでいく。
半ばを口に入れたところで、竿が奥に至ろうとして、ホムラは吐き気を覚え、咳き込みかけた。だがイシコロは気にした様子もなく、ホムラの頭に置いた手から力を抜こうとはしなかった。ホムラは恋人の気ままさに内心苦笑しながら、しかし逆らわず、自分からものを咥え込んでいった。
ようやく八割がたが口に入ると、喉にまで達していた。さすがにえずきに耐えきれず、ホムラは顔を上げた。空気を求めてはあはあと喘ぎ、開いた口からは唾液と、性器から滲み出た透明な汁とが混ざったものが垂れた。
少し呼吸が整うと、イシコロがまたホムラの頭に手を置いた。そうして力を徐々に加えて、また奥まで咥えさせる。それからホムラが苦しくて顔を上げ、息を荒げていると、イシコロは言った。
「もっと奥まで咥えてよ。ホムラの口、すごく気持ちいい。」
ホムラは笑った。
「お前、やってる最中は、本当に自分勝手だよなあ。おれのこと、もうちょっと気遣ってくれてもいいんじゃないのかい。」
そう言いながらも、ホムラは自ら頭を下げ、恋人の性器を口に含んだ。イシコロの望むまま、奥まで咥え込み、頭を何度も上下に揺する。喉にまで触れようとするたびに、吐き気に襲われる。だが行為を止めようとは、少しも思わなかった。イシコロに抱かれ、欲望のままに乱暴に扱われるのもよかったが、こうして自分の具合で仕えるのも楽しかった。
そうしてしばらくの間、イシコロを口で楽しませ、滲み出てくる生臭い汁を味わった。イシコロの大きな手はホムラの頭に置かれ、髪をくしゃくしゃと撫で回している。ホムラは太いものが喉を突くたびにえずきながらも、幸せな気持ちで行為を続けた。
やがて、イシコロが髪を撫でる手を止めて、ホムラの顎の下を撫でた。ホムラが性器から口を離し、顔を上げると、イシコロは上擦った声で言った。
「もうすぐ、出そう。」
それを聞くと、ホムラはまた顔を下げ、先にしていたように両手で竿を扱きながら、太い先端を口に含んだ。口で吸いながら、舌で舐め回す。すでに固かった性器がいっそう固くなり、先から生臭い汁がどくどくと滲み出てきた。イシコロの口からは興奮した吐息がひっきりなしに漏れたが、そこには甘い響きがあった。
ぴくっとイシコロの体が震え、性器がホムラの口の中で跳ねた。そして次の瞬間、精液が迸った。棍棒のような陰茎が膨らみ、脈打つたびに、熱い粘液が吹き出て、口いっぱいに広がっていく。ホムラはそれを喉を鳴らして飲み込んでいったが、あまりに勢いが激しくて、いくらかは口の端から零れていった。
やがて射精が終わると、ホムラは何度か扱き、吸い上げて、尿道に残った精を絞り出した。それも済むと顔を上げ、頬と顎とに付いた体液を手の甲で拭った。
すると、イシコロが腕を伸ばした。ホムラはその腕を取って、恋人の傍らで横になった。イシコロはホムラの首の後ろに腕を回し、抱き寄せて、頭に口づけした。
「気持ちよかった、ホムラ。ありがとう。」
イシコロがそう言うと、ホムラはいたずらっぽく笑った。
「まだ足りないだろ。もっとしてやるから。」
そう言ってイシコロの股に手を伸ばすと、ホムラの予期に反して、性器は柔らかくなっていた。目をぱちくりとしていると、イシコロがくすくす笑った。
「もう十分だよ。」
「本当に? お前、本当に疲れてるんだなあ。いつもはもっとやるのに。休まなきゃな。」
「まだだよ。ホムラは出してないだろ。おれにも触らせて。」
そう言いながら、イシコロはホムラの首の下に回した腕を曲げて、胸を撫でた。ホムラはぴくっと体を震わせた。
「別に、おれはやらなくてもいいよ。」
「だめ。おれも触りたいんだ。」
イシコロは片手で胸を弄りながら、もう一方の手を股にやった。ずっと固くなっていた性器を掴み、ゆるゆると扱く。甘い刺激に、ホムラは声を上げた。
「んっ……はっ……あっ……。」
イシコロは笑った。
「可愛い、ホムラ。大すきだ。」
「んっ……うんっ……おれもっ……すきだ。」
「愛してる、ホムラ。愛してるよ。」
イシコロは、いくらか寂しげな声でそう囁き、ホムラの額に口づけした。両手は絶えず動き、胸や性器を愛撫する。
ホムラは甘い愛撫に身じろぎし、喘いだが、しかしイシコロの声に含まれた響きが気になって、行為に気が入らなかった。それで、体を撫でる手を軽く振りほどくと、相手の顔を真正面から見つめた。イシコロは、少し怯えたような顔をしていた。
ホムラは恋人に短く口づけした。
「イシコロ、心配するな。おれが一緒に行くんだから。きっと魔物もいなくなる。元気になるよ。分かったな。」
「うん。」
しかしそう答えるイシコロの声は、弱々しかった。ホムラは恋人を抱き締めると、言い聞かせた。
「これで終わりじゃないんだ。旅から帰ってきたら、これからも、もっとやるんだからな。心配するなって。おれがついていくんだ。」
「分かった。分かったよ。」
イシコロは言いながら、ホムラの頭を撫でた。そして額に一つ口づけを落とし、それから何度も繰り返した。ホムラは恋人から与えられる甘い刺激に、小さく溜め息をついた。何度となく口づけをした後で、イシコロはホムラを押して仰向けに寝転ばせ、その胸に口をつけた。
「はあっ、あ、あっ……。」
ホムラは喘いだ。イシコロが胸に吸い付き、舌で舐め、甘噛みする。愛撫を受けながら、ホムラは自らの股に手をやり、性器を扱いた。長い間我慢していたこともあって、興奮はすぐに高まっていった。
「う……くっ……あっ……!」
ほどなくして、ホムラは射精した。久方ぶりの絶頂に、目の前が真っ白になるような衝撃を覚えた。水気の多い汁が最初に高く飛んで、それから、性器が脈打つたびに、濃い精液が溢れ出してくる。ほとんど指で摘めるような濃厚な粘液が、手に零れ、股へと滴っていく。
ホムラはしばし性器を扱いて精を絞り出すと、疲れて手を止めた。息が上がり、四肢がぐったりとしている。イシコロは手と膝をついて身を起こすと、ホムラの顔を覗き込んで、小さく笑った。
「可愛い、ホムラ。疲れたかい。」
そうたずねて、ホムラの頬を優しく撫でる。ホムラはくすぐったい感触に身じろぎしながら、
「うん。ちょっと疲れた。」
ホムラはそう答えると、毛布で股を軽く拭った。それからイシコロの肩を押して寝床に寝かせ、体の上に乗る。そしてすぐ、イシコロが病人だと思い出して、上から退こうとした。するとイシコロはくすくす笑いながら、ホムラの背を抱いて捕まえ、髪に鼻面を埋めた。
「平気だから。ホムラ、軽いし。」
イシコロは冗談めかして言った。ホムラは口を尖らせて、
「お前が大きすぎるんだ。おれだって、別に小さくはないんだぞ。」
ホムラはイシコロの首に歯を立てた。イシコロは珍しく、けらけらと声を上げて笑った。
「噛みやがったな。お前にも、おれの歯型をつけてやる。」
イシコロはホムラの胴を掴むと、寝床に押し倒した。抵抗しようとホムラが伸ばした手を掴み、簡単に頭上に押さえ込んでしまう。それから、首筋に口づけすると、そこに歯を立てた。小さく、甘い痛みが走った。
ホムラは暴れようとしたが、手は相手に捕らえられ、胴にのしかかられては足も使えず、どうしようもなかった。
イシコロはいたずらっぽくにやにやと笑いながら、ホムラの首筋や、肩や、鎖骨のあたりに甘噛みを繰り返した。ホムラは笑いながら、身をよじって逃れようともがいた。
しばらくそうやって、二人はふざけて遊んでいた。だが遊んでいるうちに、ホムラの笑い声は止んでいき、代わって、甘い声が上がるようになった。イシコロもそれにつられて、声をひそめた。
「またやりたくなった?」
イシコロが笑いを含んだ声でたずねた。膝をホムラの股の間に入れ、性器をぐりぐりと押す。一度射精してしぼんでいたそこは、すでに固くなっていた。
ホムラは恥じらいを覚えて、顔を背けた。すると、イシコロがまた首筋に歯を立てた。甘い痛みが走り、ホムラはぴくっと体を震わせた。
「あっ……。」
声を上げたホムラに、イシコロは笑った。
「気持ちいい? ホムラは痛いのがすきなんだな。」
言いながら、再び噛み付く。ホムラは言い返そうとするが、痛みに体が蕩け、よがってしまい、言い返せなかった。
「ほら、おれが噛んだところ、真っ赤になってるよ。」
イシコロが、ホムラの首や胸を見下ろしながら言った。ホムラは興奮に息を荒げながら、恋人をきっと睨みつけた。
「お前、やけに手荒じゃねえか。」
「ホムラがよがってるのを見てたら、我慢できなくなった。ホムラ、可愛いなあ。」
そう言って、ホムラの胸に手をやると、突起を指先でぎゅっと、痛みを感じさせるほどの力で抓んだ。背を仰け反らせるホムラの首筋に、再び噛み付く。
「んっ、あっ……!」
「もう一回入れさせて。今度はおれが動くから。」
イシコロはホムラの体から身を起こすと、その両足を掴んで、股を広げさせた。そして返事も聞かず、勃起した陰茎を肛門に当てると、ぐっと力を入れて押し込んだ。すでに一度中に出されていたホムラの穴は、それほどの苦もなく、腕ほどの太さの得物を咥え込んだ。
体を貫く快感に身を震わせながら、ホムラは相方を睨んだ。
「この、病気のくせに、熱り立ちやがって。」
「ごめんよ。我慢できない。やりたい。ホムラは、やりたくないか?」
イシコロは根本まで陰茎を押し込んだ上で、そうたずねた。ホムラが否を言うはずもなかった。ねじ込まれた太い肉塊が熱く、体の奥がじんじんと疼いて仕方がなかった。いますぐ掻き混ぜてもらい、たっぷりと精液を注いで欲しかった。
ホムラは、イシコロに向けて頷いて、やや投げやりに言った。
「お前のすきにしろよ。けど、これで明日寝込んだりしたら、おこるからな。」
ホムラが言うやいなや、イシコロはにこっと笑うと、性器を引き抜き、一気に貫いた。突然の動きに、ホムラは背を仰け反らせた。
「ああっ――!」
「ホムラ、可愛い。ホムラ、可愛いよ。」
イシコロは言いながら、がんがんと乱暴に腰を動かした。繰り返し貫き、攻め立て、ホムラを喘がせる。ホムラが声を抑えようと手を口に持っていくと、イシコロはその手を掴まえて、頭上で押さえつける。もう一方の手は膝裏に回り、片手で股を広げさせていた。
「だめだよ、ホムラ。声を聞かせてよ。」
「このっ、おまえっ――くそっ――!」
「恥ずかしいの、ホムラ? 声を抑えたい?」
イシコロは興奮に上擦った声でたずねた。
「じゃあ、ほら、手で押さえたらどうだい。」
ホムラは少しばかり腹を立て、自分の手を捕まえるイシコロの手を振りほどこうとした。しかしこちらは両手、相手は片手であるというのに、少しも緩まなかった。
イシコロは抵抗するホムラを、楽しげに微笑みながら見下ろしていた。一月以上も抱いていなかったから、高ぶった性欲のために、こんなにも乱暴なのだろうかと、ホムラは訝った。いつもそれなりに手荒ではあったが、今夜のようにあえてなぶり者にしようとすることは、これまではほとんどなかった。
だがそんな乱暴な扱いを、自分がきらってはいないことを、ホムラは認めないわけにはいかなかった。手を押さえつけられながら、荒々しく掘り込まれるたびに、甘い快感が火花の散るように、身内で激しく燃え上がった。
「あっ、はっ、んっ、うぅっ――!」
イシコロは少しも手加減なく、猛然と攻め立てた。しばらく掘り込まれると、ホムラはあられもなく大きく喘ぐようになった。開きっぱなしになった口の端から、鳴き声とともに唾液が零れていく。興奮は高まり、解放を求めて、股のものはぎんぎんと固くなっていた。
イシコロはそんなホムラの様子に気づいたようで、掴まえていたホムラの手を放し、今度はその股座にある、興奮した性器を掴んで、扱き上げた。
「あっ、うっ、あっ――おれっ――おれ、もうっ――!」
「出そうかい。出したらいいよ。おれも、もうすぐだ。」
イシコロはホムラの性器の皮を引き下ろすと、敏感な先端を指でぐりぐりと撫で回した。未だに慣れぬ痛みを伴う快感と、乱暴な腰使いとで攻め立てられ、ホムラは背を仰け反らせ、びくびくと震えながら、大声を上げた。
「ううっ――はあっ――ひっ――い、いくっ――っ!」
ホムラは大声で鳴きながら、果てた。吹き出た精液は、いくらかが胸にかかり、いくらかは下に落ちて寝床を汚した。だが射精が済んでからも、イシコロは情け容赦なく性器を弄り続け、腰の動きも止めなかった。身をよじって泣き叫ぶホムラを見下ろしながら、イシコロは楽しげに笑みを浮かべた。
「ホムラ。おれも、もう、出すからな。」
イシコロはホムラの性器から手を放し、両の膝裏をそれぞれの手に掴むと、勢いよく突きまくった。ホムラはびくびくと体を震わせ、快感に泣きわめいた。やがてホムラは、身内に熱い精液が注ぎ込まれるのを感じた。
イシコロはホムラに覆いかぶさると、腰を動かして尻穴をゆっくりと掻き回しながら、情熱的に口づけした。ホムラは恋人の腰に足を絡め、甘い余韻を味わった。二人の体からは雨に打たれたかのように汗が流れ、寝床はびっしょりと濡れていた。二人は互いに肌を擦り寄せ、全身で愛撫しあった。
やがて、イシコロは性器を引き抜いた。開いた穴から、注がれた精液が漏れるのが、ホムラには感じられた。それからホムラを抱き締めると、そのまま抱き上げるようにして仰向けになった。
ホムラは愛しい相方の胸に頬を寄せた。イシコロの心臓は、どくどくと強く脈打っていた。その肌はひどく熱かったが、それは熱の病のためだけでは、もちろんなかった。
しばらく、ホムラは息を切らしていて、なにも言えなかった。だがようやく息をいくらか整えると、半ば冗談めいて、半ば非難めいた声を上げた。
「この、乱暴者。」
ホムラが言うと、イシコロはくすっと笑った。
「でも気持ちよかっただろ。ホムラ、いっぱい声、上げてたもんな。」
「まあな。けど、乱暴者だ、お前は。」
イシコロは、また笑った。ホムラも一緒になって笑った。
それから、二人の間に沈黙が降りた。興奮が落ち着いてしまうと、ホムラは、これから数日のうちにはじまる旅について考えた。
イシコロの病を治すために、精霊を探す。危険な旅になるはずだった。精霊に出会えるとは限らないし、出会えたとして、病が治るとも限らない。呪術師にも確かなことはなにもなかった。だが、イシコロが助かるなら、きっと精霊に出会うしかなかった。たとえ少しばかり命を永らえるとしても、このまま村に残り、座して死を待つわけにはいかなかった。
そんなことを考えていると、イシコロがホムラの髪に口づけした。顔を上げると、イシコロが言った。
「ホムラ。心配はいらないよ。おれもついているから。」
ホムラはその言葉を聞いて、小さく笑った。
「誰かが言った言葉だな。」
「うん。」
イシコロも笑みを零した。それから、真剣な声で言った。
「おれは、ホムラとずっと一緒にいるよ。」
「ああ。」
「生きている間も、それに、死んだ後も。」
「もちろんだ。」
「ホムラ、愛している。」
イシコロは言って、ホムラの額に口づけした。ホムラはイシコロの頬に口づけを返した。
「おれも愛している。」
それから、また沈黙が降りた。ホムラは恋人の胸に頬を寄せて、心臓の音を聞いていた。しばし前には激しく脈打っていた心臓は、いまは穏やかになっていた。
やがて、イシコロは寝息を立てはじめた。
しばらくイシコロの息と心臓の音を聞きながら、その熱い肌を感じていた。そして、ホムラもまた眠りに包まれた。
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