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3章
3-6 人生の分岐点(6) 人生の分岐点
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サイード様の話が終わった後、女子修道院に帰ると、二階と通じているロビーの大階段に、夕食のために階段を下りてくるシスター達の姿が見えた。
私は自分の部屋に一度戻る時間はなさそうだと考え、彼女達の流れに合流するようにして食堂へと向かった。
そんな時、
「シスター・オーレリア?」
私より少し年長のシスター達が私に声をかけてきた。
普段、あまり他のシスター達から声をかけられることのない私は少し身構え、返事をする。
「……なんでしょうか?」
けれど、そんな身構えた私とはうらはらに、年長のシスター達は和やかな口調で会話を続けた。
「ねぇ、シスター・オーレリア。さきほど、神学者のサイード様と二人きりでお話をされていたと聞いたけど、本当のこと?」
年長のシスターは言った。私はうなずく。
「はい。さきほどまで、大聖堂の司教様の執務室で……というか、なぜそれをご存知なのですか? 今さっきの出来事だったのに……」
「あっ、誤解しないで! 私には男子修道院のブラザーに兄弟がいるのよ。彼がシスター・オーレリアはどんなシスター、って聞いてきたから。なぜ、そんなことを聞くのって聞いて、それで教えてもらったの」
ああ、なるほど、と私は納得した。
すると突然、話をしていた年長のシスターは私の少し前に飛び出て、私の顔を正面からのぞき込んだ。
「それで? サイード様とはどんなことを話したの? どんな方だった?」
ニコニコ笑って尋ねるシスター。
「……どんなって言われても、何ていうか、掴みどころのない感じ? ……それでいて、時折ずどんと突き刺さるような重い言葉を放ってくる方でした」
へー、と周りにいたシスター達が、口をそろえて相槌をうつ。
「ねぇ、それでそれで? どんなことを話したの?」
年長のシスターは私にしつこく聞いてきた。
一般的なイメージからすると、シスターは真面目で口のかたい女性が多いと思われている。実際、そういう人は多い。
……けれど、シスターだって人間だ。年相応に噂好きで、そのうえ、外からの情報があまり入ってこない閉鎖的な環境にいるのだから、常にいつも会話の話題に飢えているのである。
その後、その年長シスター達は食堂で、私を囲むように席に腰かけ、夕食の直前までサイード様との会話のことを根掘り葉掘り尋ねてきた。
修道院にやってきてから初めて、私はシスター・アーニャ達とではなく、他の若いシスター達と一緒に夕食を食べた。
部屋に帰ると、そんな私の様子を遠くから眺めていたのか、シスター・アーニャがワイングラスを片手に私に微笑んだ。
「友達が出来てよかったわね、シスター・レーア。乾杯でもしましょうか?」
そんな彼女を横目に、私はベッドに腰かける。
「ただサイード様のことを聞かれていただけです」
「でも、楽しそうだったじゃない?」
にやにや笑うシスター・アーニャ。
「楽しく……なくはなかった……ですけど」
「素直になりなさいよ。仲良くなるきっかけなんて何でも良いの。そういえば、私達が親しくなったのも、新人シスターいじめがきっかけだったわね」
「そういえばそうでしたね」
私とシスター・アーニャは、揃って思い出し笑いをした。
あの時は、シスター・ルシールの眼力のインパクトに、私はただただ圧倒されていた。なぜか私の部屋でお酒を飲む、シスター・アーニャにもいちいちつっかかっていた。
「シスター・レーア。あなたと出会えて、本当に良かった」
シスター・アーニャが飲みかけのグラスを置いて言った。
「そんな別れ際の言葉みたいなことを言わないで下さい、シスター・アーニャ」
私は言った。
シスター・アーニャはそんな私の顔を何も言わずにじっと見つめた。
「……え、冗談ですよね?」
私は言った。
すると、シスター・アーニャは何も言わず、首を横に振る。
「帰るわ。家族のところに」
「なぜ……、なんでですか? シスター・アーニャは、ずっとここに居るつもりではなかったのですか? いつ決めたのですか? そんなこと、私に一言も言ってくれなかったじゃないですか!?」
「決めたのはさっきよ。楽しそうに同い年の子達と話しているあなたを見て、つい、自分の子どものことを思い出してしまった。だから」
「……子ども?」
うなずくシスター・アーニャ。
彼女には子どもが居るのではないかと私は薄々は感じていたけれど、彼女がそれを私に教えてくれたことは一度もなかった。だから私も、なるべくそのことには触れないように接していた。
シスター・アーニャは一度深く溜め息をつくと、椅子から立ち上がり、ゆっくりとベッドに座る私の隣へ腰かけた。
「私とあなたはずいぶん年が離れてる。けれど、私はあなたのことを気の置ける友達だと思っている。だから、あなたには正直に言うわ」
シスター・アーニャは、少し後ろめたそうに私を見た。
「私はね。自分の子どもがどうしても好きになれなくて、この修道院に来たのよ」
そう告白したシスター・アーニャの目には、涙が溜まっていた。
「私が主人と結婚したのは今のあなたと同じ十三の時。跡継ぎを欲しがった主人と両親は、私を無理やり妊娠させて息子を出産させたの。けれど精神的に幼かった私には、息子を育てることなんて出来なかった。それで、主人達は私から息子を奪って乳母に育てさせたのよ。
そのうち、日に日に主人の顔に似ていく息子がどうしても憎くて憎くてたまらなくなってしまった。でも、息子に対する愛情は心のどこかにまだあって、そんな自分が息子の傍に居てはいけないと思って、修道院に入ることにしたの」
それはまるで、彼女の懺悔だった。
私はそっとシスター・アーニャの髪をなでた。
すると、彼女は私に微笑みかけた。
「けどね、あなたやファリンダと一緒に居るうちに思い始めたのよ。私は別に子どもが嫌いなわけでも、息子のことが嫌いなわけでもなかったんだって。ただ主人や両親のことを許せなかっただけなのだと」
「……許せるのですか?」
私は尋ねた。
シスター・アーニャは首を横に振る。
「わからない。もしかしたら今も許せないかもしれない。けれど、私は前に進んで生きていきたい。あなたがここでそうして来たように」
その時、シスター・アーニャは私を抱きしめて言った。
「ありがとう、レーア。あなたが私を受け入れて、傍に居てくれたことが、私にとって人生の分岐点になったのよ。あなたにはとても感謝してる」
耳元で私に優しく言った声は、いつものだらしないシスター・アーニャではなく、伯爵夫人としての気品を感じさせる声だった。
そうして、私達はしばらくベッドの上で静かに抱きしめ合った。
シスター・アーニャの涙が止まった頃、彼女はゆっくりと私から離れ、立ち上がった。
「レーア。いつかあなたが大人になったら、必ず一緒にワインを飲みましょうね」
そう言うと、シスター・アーニャはそのまま私の部屋から去っていった。
彼女の後ろ姿を見送った後、私が部屋の中に視線を戻すと、テーブルの上には彼女が持ち忘れた飲みかけのワインがあった。
私はおもむろに立ち上がり、グラスを手にとって、それを口につけた。
「……苦い」
そして、私はグラスに入ったワインをゆっくりと飲み干した。
私は自分の部屋に一度戻る時間はなさそうだと考え、彼女達の流れに合流するようにして食堂へと向かった。
そんな時、
「シスター・オーレリア?」
私より少し年長のシスター達が私に声をかけてきた。
普段、あまり他のシスター達から声をかけられることのない私は少し身構え、返事をする。
「……なんでしょうか?」
けれど、そんな身構えた私とはうらはらに、年長のシスター達は和やかな口調で会話を続けた。
「ねぇ、シスター・オーレリア。さきほど、神学者のサイード様と二人きりでお話をされていたと聞いたけど、本当のこと?」
年長のシスターは言った。私はうなずく。
「はい。さきほどまで、大聖堂の司教様の執務室で……というか、なぜそれをご存知なのですか? 今さっきの出来事だったのに……」
「あっ、誤解しないで! 私には男子修道院のブラザーに兄弟がいるのよ。彼がシスター・オーレリアはどんなシスター、って聞いてきたから。なぜ、そんなことを聞くのって聞いて、それで教えてもらったの」
ああ、なるほど、と私は納得した。
すると突然、話をしていた年長のシスターは私の少し前に飛び出て、私の顔を正面からのぞき込んだ。
「それで? サイード様とはどんなことを話したの? どんな方だった?」
ニコニコ笑って尋ねるシスター。
「……どんなって言われても、何ていうか、掴みどころのない感じ? ……それでいて、時折ずどんと突き刺さるような重い言葉を放ってくる方でした」
へー、と周りにいたシスター達が、口をそろえて相槌をうつ。
「ねぇ、それでそれで? どんなことを話したの?」
年長のシスターは私にしつこく聞いてきた。
一般的なイメージからすると、シスターは真面目で口のかたい女性が多いと思われている。実際、そういう人は多い。
……けれど、シスターだって人間だ。年相応に噂好きで、そのうえ、外からの情報があまり入ってこない閉鎖的な環境にいるのだから、常にいつも会話の話題に飢えているのである。
その後、その年長シスター達は食堂で、私を囲むように席に腰かけ、夕食の直前までサイード様との会話のことを根掘り葉掘り尋ねてきた。
修道院にやってきてから初めて、私はシスター・アーニャ達とではなく、他の若いシスター達と一緒に夕食を食べた。
部屋に帰ると、そんな私の様子を遠くから眺めていたのか、シスター・アーニャがワイングラスを片手に私に微笑んだ。
「友達が出来てよかったわね、シスター・レーア。乾杯でもしましょうか?」
そんな彼女を横目に、私はベッドに腰かける。
「ただサイード様のことを聞かれていただけです」
「でも、楽しそうだったじゃない?」
にやにや笑うシスター・アーニャ。
「楽しく……なくはなかった……ですけど」
「素直になりなさいよ。仲良くなるきっかけなんて何でも良いの。そういえば、私達が親しくなったのも、新人シスターいじめがきっかけだったわね」
「そういえばそうでしたね」
私とシスター・アーニャは、揃って思い出し笑いをした。
あの時は、シスター・ルシールの眼力のインパクトに、私はただただ圧倒されていた。なぜか私の部屋でお酒を飲む、シスター・アーニャにもいちいちつっかかっていた。
「シスター・レーア。あなたと出会えて、本当に良かった」
シスター・アーニャが飲みかけのグラスを置いて言った。
「そんな別れ際の言葉みたいなことを言わないで下さい、シスター・アーニャ」
私は言った。
シスター・アーニャはそんな私の顔を何も言わずにじっと見つめた。
「……え、冗談ですよね?」
私は言った。
すると、シスター・アーニャは何も言わず、首を横に振る。
「帰るわ。家族のところに」
「なぜ……、なんでですか? シスター・アーニャは、ずっとここに居るつもりではなかったのですか? いつ決めたのですか? そんなこと、私に一言も言ってくれなかったじゃないですか!?」
「決めたのはさっきよ。楽しそうに同い年の子達と話しているあなたを見て、つい、自分の子どものことを思い出してしまった。だから」
「……子ども?」
うなずくシスター・アーニャ。
彼女には子どもが居るのではないかと私は薄々は感じていたけれど、彼女がそれを私に教えてくれたことは一度もなかった。だから私も、なるべくそのことには触れないように接していた。
シスター・アーニャは一度深く溜め息をつくと、椅子から立ち上がり、ゆっくりとベッドに座る私の隣へ腰かけた。
「私とあなたはずいぶん年が離れてる。けれど、私はあなたのことを気の置ける友達だと思っている。だから、あなたには正直に言うわ」
シスター・アーニャは、少し後ろめたそうに私を見た。
「私はね。自分の子どもがどうしても好きになれなくて、この修道院に来たのよ」
そう告白したシスター・アーニャの目には、涙が溜まっていた。
「私が主人と結婚したのは今のあなたと同じ十三の時。跡継ぎを欲しがった主人と両親は、私を無理やり妊娠させて息子を出産させたの。けれど精神的に幼かった私には、息子を育てることなんて出来なかった。それで、主人達は私から息子を奪って乳母に育てさせたのよ。
そのうち、日に日に主人の顔に似ていく息子がどうしても憎くて憎くてたまらなくなってしまった。でも、息子に対する愛情は心のどこかにまだあって、そんな自分が息子の傍に居てはいけないと思って、修道院に入ることにしたの」
それはまるで、彼女の懺悔だった。
私はそっとシスター・アーニャの髪をなでた。
すると、彼女は私に微笑みかけた。
「けどね、あなたやファリンダと一緒に居るうちに思い始めたのよ。私は別に子どもが嫌いなわけでも、息子のことが嫌いなわけでもなかったんだって。ただ主人や両親のことを許せなかっただけなのだと」
「……許せるのですか?」
私は尋ねた。
シスター・アーニャは首を横に振る。
「わからない。もしかしたら今も許せないかもしれない。けれど、私は前に進んで生きていきたい。あなたがここでそうして来たように」
その時、シスター・アーニャは私を抱きしめて言った。
「ありがとう、レーア。あなたが私を受け入れて、傍に居てくれたことが、私にとって人生の分岐点になったのよ。あなたにはとても感謝してる」
耳元で私に優しく言った声は、いつものだらしないシスター・アーニャではなく、伯爵夫人としての気品を感じさせる声だった。
そうして、私達はしばらくベッドの上で静かに抱きしめ合った。
シスター・アーニャの涙が止まった頃、彼女はゆっくりと私から離れ、立ち上がった。
「レーア。いつかあなたが大人になったら、必ず一緒にワインを飲みましょうね」
そう言うと、シスター・アーニャはそのまま私の部屋から去っていった。
彼女の後ろ姿を見送った後、私が部屋の中に視線を戻すと、テーブルの上には彼女が持ち忘れた飲みかけのワインがあった。
私はおもむろに立ち上がり、グラスを手にとって、それを口につけた。
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