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第27話
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「スノーホワイト、初めて見た……」
家に戻って早速グリフォンの手当てを開始した。薬学に精通しているマリーを中心にナナホシさんやアズハに手伝ってもらっている、最初は皆驚いていたがここに居れば何が来てもおかしくないと頷いていた。
「ゆっくり傷口を拭いてあげて、それからこの薬草をすり潰したのを塗ってあげて」
「はい、こんなに消耗しちゃって……」
「後ろ足が折れてるかも、翼も酷いわね……ワイバーンか何かの骨残ってると思うから真っ直ぐなのを持ってきて! それを添え木にしてナナホシさん糸で固定して」
左の翼と右後ろ足が骨折、体中もおそらくあのヘルハウンド共にやられたであろう噛み傷や切り傷が無数にあった。マリー達はそれを綺麗に洗い流し薬草をすり潰した軟膏を塗りナナホシさんが糸を編んだ包帯を巻いていく、骨折の方は少し我慢してもらい逃げる途中で折れてズレてしまった骨の位置を元に戻し、なにかの骨を添え木にしてナナホシさんの糸でぐるぐるに固定していった。
「とりあえず、今私達にできる処置はこんなところね……後は本人の体力とお腹の赤ちゃんの生命力次第ね」
「え? 赤ちゃん居るの?」
「ほら、お腹膨らんでるでしょ? グリフォンは本来もっとスマートだし、いくら数が多くてもヘルハウンドにそう簡単にやられないわよ」
あれだけダメージを受けていたのはお腹の子を守ろうとしていたかららしい。本来グリフォンは戦闘能力が高いし空も飛べるためヘルハウンド程度なら相手にならないくらい強いらしくスノーホワイトはそれに加えて魔法も使えるらしくここまで弱ること自体あり得ないらしい。
「無事に生まれてくれますように!」
手当ての終わったスノーホワイトはあまり動かさない方がいいだろうということで藁を敷いた即席の寝床を用意し、近くに飲み水とちょっとした食料を置いておくことになった。ちなみに彼らは雑食らしいのでジャガイモやサツマイモをメインに用意した。
「そう言えばあの樽放置してていいの?」
「あ、まずい!」
スノーホワイトが心配で忘れていた樽、覗いてみるとビチビチとひしめき合っている、生命力も強くて安心した。
「どうするかな……」
話は変わるが数日前のスッポン祭りの際、一緒に捌いたカエルの内臓などをどうしたのかを教えよう。流石にカエルはセッカ達に食べさせるのもちょっと嫌だったのであげなかった、そして考えた結果、大岩から削りだした大きなドラゴンサイズのすり鉢に内臓を全部ぶちこみペースト状にすり潰した、そして適度な大きさに千切った物を溜池兼生け簀に放り込んだのだ。養殖計画の魚は見た感じバス系やコイ系、ナマズなどの雑食や肉食系であり放り込んだ瞬間すごい水しぶきをあげて一晩もしないうちに無くなっていたのだ。
「流石に喰われるよなぁ」
アクアリウムを作る場合水槽の苔などを掃除してくれるタンクメイトとしてエビを入れる場合があると言うが魚によっては食べられてしまうため相性を考えなければいけないとのことだった。そしてこの生け簀の魚は明らかに肉食、相性最悪なのは間違いないとなると新しい生け簀を作るべきか……
「逞しく生きてくれ!」
生け簀に樽の中身を勢いよくドボンした。過酷な自然界を生き延びてきた生き物たちだ、どうとでも生き抜いてくれるだろう。けっしてめんどくさくなったとかそういう考えではないし大量に骨なども沈めてあって隠れ場所もたくさんあるし大丈夫だと思う、最悪全部食べられても魚が増えてくれれば問題ない!
「主様、予定外の事が起きましたけどどうします?」
「今日はこのまま畑の方手伝おっか」
「はい!」
とりあえず今日のところはスノーホワイトが無事回復してくれることを祈ろう。
「タカト、スノーホワイトちゃんが目覚めたよ!」
「ほんと!?」
グリフォンを連れ帰って数日が経った朝、アズハから目覚めたと知らせが入り、俺達は一応寝床として用意していた木下に集まった。
「それなりに元気そうだね」
目を覚ましたグリフォンは目の前のイモなどを食べていた。食欲もあるしこのまま行けば順調に回復してくれると思う。
「うん、食欲も問題ないし。血も止まってる、羽の方は次第に生えてくれると思うし大丈夫だと思う」
「てか、この子大人しいね。自分の状況を完全に理解してるみたいだ」
意外なことにこの子は暴れることも一切なくマリーに治療されているのだ。いくら知能が高いといっても順応が早すぎる、まだ少し警戒してるとは思うけど餌も普通に食べているし野生にいたとは思えないほど人に慣れている気がする。
「こっちとしては手間が無くて助かるけどね」
「そういえばスノーホワイトには伝説があるんですよ?」
「そうなの?」
「はい、雪のように美しい鷲獅子には夜空のように黒い番の鷲獅子がおり、妖精の国を守護しているというお話があるんです」
セッカ達エルダーウォルフみたいなお話はたくさんあるんだぁ。
「それに出てくる鷲獅子、グリフォンがスノーホワイトとブラックナイトね」
あれ、この子って確か妊娠してなかったっけ?
「ねぇ、この子妊娠してるんだよね?」
「……」
なぜ黙る。
「まぁ普通のグリフォンの突然変異ってパターンもあるし? 本物のスノーホワイトってわけではないと、思うよ?」
出会ったのは偶然か必然か、とりあえずこの子が無事に回復して子供を産んだらそこら辺ははっきりすると思う。めんどくさい事にならなければいいな……
「ピャアールルルルルルラー!!」
「なに!?」
スノーホワイトは手当てが終わったのを見ると空を向き大きな叫び声をあげた。何が何だかわからなかったが一度吠えた後はまた俺達に身を任せるように眠りについた。
家に戻って早速グリフォンの手当てを開始した。薬学に精通しているマリーを中心にナナホシさんやアズハに手伝ってもらっている、最初は皆驚いていたがここに居れば何が来てもおかしくないと頷いていた。
「ゆっくり傷口を拭いてあげて、それからこの薬草をすり潰したのを塗ってあげて」
「はい、こんなに消耗しちゃって……」
「後ろ足が折れてるかも、翼も酷いわね……ワイバーンか何かの骨残ってると思うから真っ直ぐなのを持ってきて! それを添え木にしてナナホシさん糸で固定して」
左の翼と右後ろ足が骨折、体中もおそらくあのヘルハウンド共にやられたであろう噛み傷や切り傷が無数にあった。マリー達はそれを綺麗に洗い流し薬草をすり潰した軟膏を塗りナナホシさんが糸を編んだ包帯を巻いていく、骨折の方は少し我慢してもらい逃げる途中で折れてズレてしまった骨の位置を元に戻し、なにかの骨を添え木にしてナナホシさんの糸でぐるぐるに固定していった。
「とりあえず、今私達にできる処置はこんなところね……後は本人の体力とお腹の赤ちゃんの生命力次第ね」
「え? 赤ちゃん居るの?」
「ほら、お腹膨らんでるでしょ? グリフォンは本来もっとスマートだし、いくら数が多くてもヘルハウンドにそう簡単にやられないわよ」
あれだけダメージを受けていたのはお腹の子を守ろうとしていたかららしい。本来グリフォンは戦闘能力が高いし空も飛べるためヘルハウンド程度なら相手にならないくらい強いらしくスノーホワイトはそれに加えて魔法も使えるらしくここまで弱ること自体あり得ないらしい。
「無事に生まれてくれますように!」
手当ての終わったスノーホワイトはあまり動かさない方がいいだろうということで藁を敷いた即席の寝床を用意し、近くに飲み水とちょっとした食料を置いておくことになった。ちなみに彼らは雑食らしいのでジャガイモやサツマイモをメインに用意した。
「そう言えばあの樽放置してていいの?」
「あ、まずい!」
スノーホワイトが心配で忘れていた樽、覗いてみるとビチビチとひしめき合っている、生命力も強くて安心した。
「どうするかな……」
話は変わるが数日前のスッポン祭りの際、一緒に捌いたカエルの内臓などをどうしたのかを教えよう。流石にカエルはセッカ達に食べさせるのもちょっと嫌だったのであげなかった、そして考えた結果、大岩から削りだした大きなドラゴンサイズのすり鉢に内臓を全部ぶちこみペースト状にすり潰した、そして適度な大きさに千切った物を溜池兼生け簀に放り込んだのだ。養殖計画の魚は見た感じバス系やコイ系、ナマズなどの雑食や肉食系であり放り込んだ瞬間すごい水しぶきをあげて一晩もしないうちに無くなっていたのだ。
「流石に喰われるよなぁ」
アクアリウムを作る場合水槽の苔などを掃除してくれるタンクメイトとしてエビを入れる場合があると言うが魚によっては食べられてしまうため相性を考えなければいけないとのことだった。そしてこの生け簀の魚は明らかに肉食、相性最悪なのは間違いないとなると新しい生け簀を作るべきか……
「逞しく生きてくれ!」
生け簀に樽の中身を勢いよくドボンした。過酷な自然界を生き延びてきた生き物たちだ、どうとでも生き抜いてくれるだろう。けっしてめんどくさくなったとかそういう考えではないし大量に骨なども沈めてあって隠れ場所もたくさんあるし大丈夫だと思う、最悪全部食べられても魚が増えてくれれば問題ない!
「主様、予定外の事が起きましたけどどうします?」
「今日はこのまま畑の方手伝おっか」
「はい!」
とりあえず今日のところはスノーホワイトが無事回復してくれることを祈ろう。
「タカト、スノーホワイトちゃんが目覚めたよ!」
「ほんと!?」
グリフォンを連れ帰って数日が経った朝、アズハから目覚めたと知らせが入り、俺達は一応寝床として用意していた木下に集まった。
「それなりに元気そうだね」
目を覚ましたグリフォンは目の前のイモなどを食べていた。食欲もあるしこのまま行けば順調に回復してくれると思う。
「うん、食欲も問題ないし。血も止まってる、羽の方は次第に生えてくれると思うし大丈夫だと思う」
「てか、この子大人しいね。自分の状況を完全に理解してるみたいだ」
意外なことにこの子は暴れることも一切なくマリーに治療されているのだ。いくら知能が高いといっても順応が早すぎる、まだ少し警戒してるとは思うけど餌も普通に食べているし野生にいたとは思えないほど人に慣れている気がする。
「こっちとしては手間が無くて助かるけどね」
「そういえばスノーホワイトには伝説があるんですよ?」
「そうなの?」
「はい、雪のように美しい鷲獅子には夜空のように黒い番の鷲獅子がおり、妖精の国を守護しているというお話があるんです」
セッカ達エルダーウォルフみたいなお話はたくさんあるんだぁ。
「それに出てくる鷲獅子、グリフォンがスノーホワイトとブラックナイトね」
あれ、この子って確か妊娠してなかったっけ?
「ねぇ、この子妊娠してるんだよね?」
「……」
なぜ黙る。
「まぁ普通のグリフォンの突然変異ってパターンもあるし? 本物のスノーホワイトってわけではないと、思うよ?」
出会ったのは偶然か必然か、とりあえずこの子が無事に回復して子供を産んだらそこら辺ははっきりすると思う。めんどくさい事にならなければいいな……
「ピャアールルルルルルラー!!」
「なに!?」
スノーホワイトは手当てが終わったのを見ると空を向き大きな叫び声をあげた。何が何だかわからなかったが一度吠えた後はまた俺達に身を任せるように眠りについた。
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