転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~

アズドラ

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第120話

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「主様、早いですぅ!!」
「落ちないようにしっかり掴まっててよ?」
 夏のとある日、俺は背中にイリオを乗せて空を飛んでいた。理由はちょっと興味が出たから戦争の様子を見学しに行くのだ。そのことを話したらイリオもついてくると言い出したので今回は二人で弾丸旅行である。
「ミラーハイドで姿を隠してるけど流れ弾とか気を付けてね」
「わかってます、大丈夫です」
 今回は完全隠密で行く予定だ。流石に戦場に姿を見せたらいろいろヤバイ、それは馬鹿な俺でもわかる。
「主様は帝国の武器が気になるんですよね?」
「そう、たぶんあれ前にガンプ達と話してた銃系の武器だと思うんだよね」
「あ、あの鉄の塊を爆発で撃ちだすっていう武器ですよね?」
「そう、それの完成形を作れたんだと思うんだよね」
「それを確かめに?」
「できるなら拾って帰りたいなって?」
「戦場で泥棒ですか……」
「違うよ、お散歩しててたまたま見たことない武器が落ちてたから持って帰るってだけだよ」
 なんかイリオがジト目で視線を送っている気がするが気にしないでおこう。実際のとこ話を聞いた感じ地球の銃系の武器だと思うんだよね、四十か三十か忘れたけどそれだけ居ればミリオタも居るだろ。ああいう輩は絶対クラスか学年に二三人は居るもんだし。魔法を封殺すれば地球科学の武器は理不尽に強力な武器だろうしね、地球の科学や知識で無双するのはお約束の一つだ。
「見えてきましたよ」
「ん? なんかあるな……オーロラ? いや、結界かな?」
 そろそろ戦場が見えてくるとその戦場を包み込む巨大なドーム状の膜があることに気づいた。地上からでは気づけないが上空からだと空間の違和感に気づけるという感じだった。
「気を付けてください、あの中に入ると迷彩魔法が切れてバレますよ」
「わかってる、気づけて良かったよ」
 流石にドラゴンの巨体で迷彩魔法が解けたら一目でバレて大騒ぎになってしまう、デカい体の不便なところである。
「主様、結界のギリギリに降りましょう。少し調べたいです」
「了解」
 俺は結界の端へと着陸した。イリオが降りたら用心のためにも人間モードへと変身しておく。
「外は問題なく魔法が使えてますし、やはりこれが原因ですよね」
 イリオは結界を触っている。結界と言っても閉じ込める壁のような物ではないらしく触れた部分から水のように波紋が広がり、するりと中へ入れてしまう。
「主様、ちょっと待っててくださいね」
 そう言うとイリオは結界の中へと入って行ってしまった。
「イリオ!?」
「大丈夫です、感覚としては何も変わってないですね。ファイヤーボール!」
 イリオは手を掲げて魔法を放とうとするが何も起きる気配がなかった、ホントに魔法が発動しないらしい。
「ん~……主様結界の外からちょっと魔法撃ってもらっていいですか?」
「了解、ファイヤーボール」
 俺はイリオと同じようにファイヤーボールを生成して結界内目掛けて投げつけた。
「あれ? 普通に使えるじゃん」
外から撃ち込んだファイヤーボール結界内でも消えることなく草に当たり、そのまま燃えている。
「次、主様。結界内でドラゴンの姿に変身できますか?」
「やってみるよ」
 俺も結界の中に入りイリオの横で変身する。
「……」
「……」
「あれ?」
 変身できない、何と言うか変身しようと姿をイメージして体をその姿にしようとするのだができない。何と言うか力を集めて纏めたいのに意思に関係なく散っていくという感じだろうか? ちなみに竜人形態にもなれなかった。
「……主様、竜人の姿でいいので一回外にでて変身してからもう一度結界に入ってもらっていいですか?」
「あいよ~」
 俺は言われたとおりに結界の外に出た。ちなみに全く問題なく出れた、この結界は出入り自由のようだ。そうして俺は竜人形態へと変身し、再び結界内に入った。
「解除されてない……?」
「ちなみになんですけど、そこから人の姿やドラゴンの姿になれますか?」
 言われるままに変身しようとする。しかし……
「無理、何て言うか体の内側ではいつも通りどうとでもできるんだけど外に干渉しようとした途端に霧散しちゃう感じかな?」
「なるほど……」
 イリオは腕を組みながら少し考えているようだ。
「主様、神滅剣は出せますか?」
 俺は普段通りガルザークを意識して右手を振った……しかし何も起こらない。はっきりとガルザーク、テンザンの存在は感じるのだが出せないのだ。
「無理みたい」
「だいたいわかりました」
 何か結論が出たらしい。
「この結界は魔法を封じるではなくて、魔法の発動を阻害するものだと思います」
「つまり?」
「えっとですね、魔法は基本世界中に満ちるマナを操り変換して行使するのですが。その変換を阻害する結界と言うことです」
「じゃあ予め発動している魔法には影響ないってこと?」
「そうですね、主様の剣が出てこないのは召喚する門が生成できないからだと思います」
「そういうことね」
 てことは俺の変身は周囲のマナを利用して姿を変えてるということなのね。確かに体積が全然違うし今までなんとなくで変身していたけど俺の意識次第で十五メートルクラスから三十メートルクラスまで変身できていたし恐らくマナと俺の意思次第でさらに巨大にもなれるんだと思う。まぁその分戻った後の反動がデカくて数日寝こむことになるんだけど……どうしてもこういう強い力には多かれ少なかれ代償があるというものらしい。
「マナ自体は満ちていますけどそれを操れない、取り込めないという感じですね」
「となると帝国の新武器は強いなぁ」
「そう言えば主様、黒筒もですけど帝国の武器について何か知ってそうですよね?」
「ん? まぁ魔法とは別の進化をした世界の武器? って感じかな」
「ん~よくわかりません」
「詳しくはそのうちね」
 そう、正直帝国の使っている武器の正体はだいたい予想がついている。アサルトライフルまで行っているかわからないがそう言う銃系の武器であろう、魔法が使えないとなれば中世程度の技術、剣や槍、弓がメインの武器である世界が相手ならば簡単に蹂躙できてしまうだろうし、トロールなど特殊な相手の対策に火炎放射器なども作ってるみたいだしロケットランチャーとかああいう重火器もあると思ったほうがいいだろうね。
「わかりました、どうせ主様どさくさに紛れて持って帰るんでしょ?」
「さすがイリオ、わかってらっしゃる」
 なんでこんな想像をしているかと言うとクラスでのまとめて転移、こういう集まりには絶対ミリオタ、ミリタリーオタクが居るものだしその知識をフルに活かした作戦だったろうし地球の現代知識と技術を総動員して無双するのもお約束だし現状上手くいってるんだからそう言うことなのだ。
「さてと、魔法の理由はわかったし俺は戦場の見学してくるけどイリオはどうする?」
「勿論ついて行きますよ! 主様の隣以上に安全な場所なんてありませんしね! それに私もその別の世界という物に興味が出ましたから!」
「了解、じゃあ行こうか」
「はい!」
 俺達は結界の中に入り戦場へと歩みだす。さぁてと、言い方悪いけど火事場泥棒と行きましょうかね。
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