異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

文字の大きさ
6 / 121
ポイ活、人生を導く編

第6話 特別な夜を過ごしましたLv1 +1000pt

しおりを挟む
 大変なことになってしまった。
 すぐ横に、マキナの顔がある。
 そして俺の腕に物凄く柔らかい何かに包まれる感触……。

 あっあっ、これはまさか……!!

「ミアン、言っておきますがこれはあくまで、私が今あなたに返せるものが何も無いから、この体であなたの安眠をお手伝いしているだけです。まだ私はあなたの求愛を受け入れたわけではありませんから、子をなす行為はしないでくださいね!」

 なんか早口で言われた!

「あっ、は、はい!」

 そういう事を言うってことはマキナも意識しているということではないか。
 うおお、こんな状況で眠れるかーっ。
 一人暮らしであった頃は、スッキリしてから寝たりしたものだが、今は他人の目がある……。
 これは眠れぬ夜かも知れない……。

 ……と思ったら、慣れないことを一日頑張ったのと、肉体労働の疲れてストーンと意識が落ちて寝てしまったのだった。
 朝になり、何か重いものが上に乗ってるなーという圧迫感で目覚める。

 あーっ。
 マキナが上下逆になって、俺のお腹の上にお尻を乗せて爆睡しているではないか!
 尻尾が俺の頭をペタンペタンする衝撃が目覚めを誘ったのであろう。

 うーん、しかしぽかぽかしてとても眠りやすかった。
 それにマキナはいい匂いがするしな……。

『ウグワーッ! 特別な夜を過ごしました! 実績・大人の階段Lv1解除! 1000pt獲得! おめでとうございます! 徐々にこの階段を上がっていきましょう! 私も全力でサポートします!』

「おはよう……。だんだん自我を出してきたなチャットボット」

 こいつ、おかしいなーと思っていたが、完全に自我がある。
 マキナの下からゴソゴソと抜け出して、起き上がる。
 全身に干し草が付いてるな。
 これはこれで、古くなると虫が付きそうで怖い。
 早く壁の中の街に入りたーい。

「しかし……目のやりどころに困る……」

 尻尾のためか、横向きに寝ているマキナ。
 けしからんプロポーションをしている。
 人竜族の女性というのは、こうもボンキュッボンッとしているものなのか……?

 うーむむむ。

 俺が唸っていると、マキナの尻尾が地面をバシバシ叩いた。
 そして彼女が目を覚ます。

「あっ……」

 突っ立っている俺と目があって、彼女がぽかんとする。
 その後、

「そうでした。殿方と同室になったのでした」

「あっあっ、お、おはようございます!」

『ウグワーッ! 元気に挨拶しました! デイリー実績・朝の挨拶を解除! 100pt獲得!』

 朝元気に挨拶するだけでポイントがもらえちゃう!!
 こ、これは毎日頑張って挨拶するしかない。
 コミュ障や引っ込み思案とはおさらばだ。
 全てはポイントのため……!!

 俺の前で、マキナが背中を向けてササッと服を身につけた。
 手早い。
 お尻が大きい。

「私のお尻ずっと見てますね?」

「み、見てません」

「私、尻尾でなんとなく相手の視線が分かるんですよ」

「ひぃーっ」

 俺の劣情を察知されてしまった!
 この世界で初めて出来た友達がーっ。

「まあいいでしょう。殿方はそういうものだと私も理解していますし。人竜族を怖がる殿方も、私の胸元や腰回りをジロジロ見ますから」

「ま、まあマキナさんは軽装ですからね」

「……こ、これはここに来る途中で川に落ちて、荷物を全て失ったせいなのです。だから私は早く街に入って、衣類を手に入れたい……」

「なるほどーっ。でしたら俺が、着るものを準備できるかも知れません」

「ええっ!? 本当ですか!? ……いえ、ですがそこまでミアンの施しを受けては、もう返せるものが……返せるものが……!」

「な、仲間がちゃんと装備を固めてる方が安心感があるんで! 仲間同士なら共有財産なんで、俺の持ち物みたいなもんだから気にしないでください!」

 俺がひねり出した詭弁に、マキナがハッとした。

「そ、その言葉に甘えさせてもらいます……!」

『ウグワーッ! 上手いこと言いました! 物は言いようLv1解除! 200pt獲得!』

「上手いこと……!?」

「チャットボット空気読んでくれ!」

 とにかく。
 お買い物サービスで、マキナが着れそうな服を探し出す。
 180センチを超える女性の装備……。
 長袖のユニセックスなシャツと、何故かあった尻尾のある人用のジーンズを購入したのだ。

「な、なんて着心地のいい服でしょうか! 生地がごわごわしません! それに足にピッタリとフィットするこの衣装は……」

「フレックスタイプのジーンズなんだけど、明らかにこの世界の技術レベルを超えてるよな。……ハッ! これを取り出してこの世界で売れば……」

『とてもいい気づきですね! 結論から申し上げるとできません! この衣装は持ち主の方の手を離れると消えます!』

 な、なんだってー!
 その代わり、着るときには出現するし、消して出現させると汚れも消えるというスグレモノ。
 ポイントを使った甲斐があった。

 後は、マキナ用のブーツと軍手をゲットして終了。

「なるほど、この手袋を使えば直接草木に触る危険性が減りますよね。そして履物……。これも足にフィットする感じがします。これほどのものを取り寄せられるなんて。ミアン、あなたはもしや……」

「何ていうか、こう……魔法使いのようなものだと思う」

 ポイントによるお買い物は、道具を召喚しているようなものだろう。
 ここは包み隠さず、魔法ですよと伝えるのがいい。
 マキナは友達だからな……!

「なるほど、やはり。しかもかなり高位の魔法と見ました! あなたと出会えた私は、とても運が良かったのですね」

 うんうん頷くマキナなのだった。
 凄く物わかりがいい人で助かる!

 その後、朝食に向かう俺達。
 やはり朝も足りなそうなマキナのために、XXXLサイズのフライドポテトを取り寄せたのだった。

「ああ~、このままでは私、ミアンに胃袋も心も掴まれてしまいます。求愛を受け入れそうになる私がいます~」

 フライドポテトを夢中で食べるマキナなのだった。

◎現在のポイント:4486pt(尻尾穴つきフレックスジーンズが高かった)
 貢献ポイント :155ポイント
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

魔法至上主義の世界で『筋力』だけカンストした男が拳一つで全てを覆す

ポポリーナ
ファンタジー
魔法こそが至高——この世界では呼吸も移動も戦闘も、あらゆる営みが魔力で成り立っている。 筋力は「野蛮人の遺物」と蔑まれ、身体を鍛える者は最底辺の存在とされていた。 そんな世界に転生した元・体育教師の剛田鉄心は、魔力適性ゼロ、しかし筋力だけが測定不能のカンスト値。 魔法障壁を素手でぶち抜き、転移魔法より速く走り、最上位魔法を腹筋で弾く—— 「なぜ魔法を使わないんだ!?」と問われるたびに「だって使えないし」と笑う男の、 常識を腕力でねじ伏せる痛快・逆転無双が今始まる!

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜

犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。 この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。 これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

異世界転移しても所詮引きこもりじゃ無双なんて無理!しょうがないので幼馴染にパワーレベリングして貰います

榊与一
ファンタジー
異世界で召喚士! 召喚したゴブリン3匹に魔物を押さえつけさせ、包丁片手にザク・ザク・ザク。 あれ?召喚士ってこんな感じだったっけ?なんか思ってったのと違うんだが? っていうか召喚士弱すぎねぇか?ひょっとしてはずれ引いちゃった? 異世界生活早々壁にぶつかり困っていたところに、同じく異世界転移していた幼馴染の彩音と出会う。 彩音、お前もこっち来てたのか? って敵全部ワンパンかよ! 真面目にコツコツとなんかやってらんねぇ!頼む!寄生させてくれ!! 果たして彩音は俺の救いの女神になってくれるのか? 理想と現実の違いを痛感し、余りにも弱すぎる現状を打破すべく、俺は強すぎる幼馴染に寄生する。 これは何事にも無気力だった引き篭もりの青年が、異世界で力を手に入れ、やがて世界を救う物語。 幼馴染に折檻されたり、美少女エルフやウェディングドレス姿の頭のおかしいエルフといちゃついたりいちゃつかなかったりするお話です。主人公は強い幼馴染にガンガン寄生してバンバン強くなっていき、最終的には幼馴染すらも……。 たかしの成長(寄生)、からの幼馴染への下克上を楽しんで頂けたら幸いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

処理中です...