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ポイ活、人生を切り開く編
第26話 世界の秘密に触れました! +800pt
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「あっ、ミアンと言います。はじめましてヨルカさん」
「な、なにぃっ!? なぜわしの名を!?」
クール美女な雰囲気が一気に崩れて動揺するヨルカなのだ。
いかん!
プライバシーの侵害だったな。
「スミマセン、そちらにもプライバシーがありますよね。ポイントプログラムの付加機能でお名前を知りまして……」
「なん……じゃと……!?」
登場したばかりの時は神秘的な美女だったのに、目を見開いて俺をまじまじと見る様は、面白い感じのお姉さんになりつつある。
「つまり貴様は……知識を得る能力を持っていることじゃな? ふーむ……久方ぶりの侵入者と思うたが、何か宿命めいたものが働いているのやも知れぬな」
彼女はぶつぶつ言いながら、俺たちの近くを歩き回る。
「久々の運動で、体の節々がきしんでおるわ。貴様ら、背中にゴーレムまで背負うて、何用で秘匿書庫へ入り込んだ? 只人ならぬ存在であることは分かる。わしとも言葉が通じておるしな」
翻訳アプリのおかげだと思うなあ。
マキナはヨルカの言葉がわからず、???という顔をしている。
「ミアン、彼女は何を言っているのですか? 突然向こうの緊張が解けたので、戦意は無いと判断したのですが」
「えーとね、なんでここに来たって言ってる。あとは名前をいきなり当てられてびっくりしてる」
「なるほど、それはたしかに不思議でしょうねえ。私達がここに来たのは……ミアンがここに来たからでしょうか……?」
うむ、特に理由は無いよね。
あえて言うなら……。
「実は俺、この世界に来たばかりでして。どうもきな臭い話ばかり聞くので、この世界はどうなってるんだって気になって調べてたらここにたどり着きました」
「なるほどな。それは理に適っておる。秘匿書庫は貴様らで言う、前文明の遺産よ。繁栄を謳歌していたファールディアに、星辰の彼方より厄災が飛来し、前文明を滅ぼした。生き残った者たちの中で優れた者は、残された力を使い、異なる世界へと移住したのじゃ。残されたのは逃げるすべを持たぬ者ばかり」
「なるほどなるほど……。じゃあ、上にある世界は新しく作り直された世界だったんですね」
「そういうことじゃ。厄災が連れてきた怪物たちがひしめき、命あるものを食らいつくさんとする悪夢の如き世界が残された。よくぞこの世界で、人は己の国を築けたものよ……。わしはずっと見ておった」
「長生きなんですねえ」
おっと、マキナが話に加われず、退屈してポチョと遊び始めた。
ここは、翻訳アプリの新機能を解放するときだろう。
500pt消費してっと。
「むっ!? 今、世界が乱れたな!? 貴様、何をした?」
「何をしたって、課金しただけですが」
「あっ! 彼女の言葉が私にも分かります!」
「なにっ!? そこな竜人の娘の言葉がわしに届いておる!」
びっくりするマキナとヨルカ。
そう!
これは翻訳アプリの双方向機能!
アプリを通せば、俺以外の人間でも会話できるようになるのだ!
「不思議な力を使う男じゃな……。そのような力、我が書庫にも記録されてはおらぬ。なんなのじゃ、貴様?」
「自分がなんなのかというのはとても哲学的な問いですが! 言うなれば異世界転生して来たらここにいただけの、ポイ活を愛する男としか……」
「ポイ活……?」
「ポイ活……?」
女子二人が首を傾げるのだった。
そこで、空気を読まない実績獲得メッセージ!
『ウグワーッ! 世界の秘密に触れました! 実績・真実への第一歩解除! 800pt獲得!』
「うわーっ!? なんじゃなんじゃ!?」
「彼女にも、ミアンの実績とやらの音が聞こえるのですね?」
「うん。そして思ったよりポイントが少ない。これは恐らく、世界の秘密に触れなくても生活する分には問題がないって扱いだな? つまり……システム的にはこれはサブクエストみたいな?」
判断基準がよく分からない!
「貴重なお話を伺えたので、我々はこれで……」
立ち去ることにするのである。
「ふむ。貴様らのせいで、すっかり目が覚めてしまったわ。ここ数百年ばかり、世界は停滞しているからな。何も見るところがなく、このまま壁は劣化し、人の評価機能は働かなくなり世界は錆びていくものとばかり思っておった。じゃが、貴様という妙な男が現れた。聞かせよ」
ヨルカが俺に尋ねる。
「これより、何をするつもりじゃ?」
「あー……目的は無いんですけど」
俺はちょっと考えながら話す。
「でも、この国は出ると思います。今はポイント稼ぎをしてるだけなんで、目新しさがなくなったら出国して、世界を巡ってポイントのネタを見つけようかなーって」
「ふーむ……!」
ヨルカが唸った。
「わしが持つ機能では、この秘匿書庫より遠くに行くことはできぬ。故に長い間、ここで朽ちるまではと番人をしておったが……。ひょっとすると、貴様が千々に絶たれた世界をつなぎ直す役割を果たすやも知れぬな。よし、旅立つことになるなら、またわしの元を訪れよ。いや、それではうっかり忘れられてしまうかも知れぬな。わしがお前のところに行こう」
「なんですって」
「近く訪れるであろう、貴様が旅立つ時に向けて、わしは地上に出て貴様の近くに潜むと言っているのだ」
「どういうことなんですミアン?」
イマイチ状況を理解できていないマキナが説明を求めてきた。
「一緒に暮らすって」
「なんですって」
俺と同じ反応したな。
でも、それはそれで移民ということになると大変なのではないか……?
「安心せよ。わしは姿を作り変えることができる。いても怪しまれぬ姿を取り、貴様らの近くで時を待とう」
彼女はそう言うと、何か呪文を唱え始めた。
「我が身を作り変える。人の疑心を煽らぬ姿に。怪しまれず、恐れられぬ姿に。然るべき時まで、我が身はその姿に」
ヨルカの体が、一瞬で無数のポリゴンみたいなのに分かれたと思ったら……。
次の瞬間、一つの塊になった。
俺の膝くらいの高さのこれは……!
むっちりしたまんまるい、飛べない鳥。
カカポだ!
真っ白なカカポがいる!
「ポポー、どうじゃ」
『ウグワーッ!! 二匹目のペットを飼いました! 実績・かわいい家族はなんぼいてもいいですからね解除! 1500pt獲得!』
「誰がペットじゃーっ!!」
むきーっと怒るヨルカなのだった!
◎現在のポイント:17886pt
貢献ポイント :1055ポイント
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彼女はぶつぶつ言いながら、俺たちの近くを歩き回る。
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マキナはヨルカの言葉がわからず、???という顔をしている。
「ミアン、彼女は何を言っているのですか? 突然向こうの緊張が解けたので、戦意は無いと判断したのですが」
「えーとね、なんでここに来たって言ってる。あとは名前をいきなり当てられてびっくりしてる」
「なるほど、それはたしかに不思議でしょうねえ。私達がここに来たのは……ミアンがここに来たからでしょうか……?」
うむ、特に理由は無いよね。
あえて言うなら……。
「実は俺、この世界に来たばかりでして。どうもきな臭い話ばかり聞くので、この世界はどうなってるんだって気になって調べてたらここにたどり着きました」
「なるほどな。それは理に適っておる。秘匿書庫は貴様らで言う、前文明の遺産よ。繁栄を謳歌していたファールディアに、星辰の彼方より厄災が飛来し、前文明を滅ぼした。生き残った者たちの中で優れた者は、残された力を使い、異なる世界へと移住したのじゃ。残されたのは逃げるすべを持たぬ者ばかり」
「なるほどなるほど……。じゃあ、上にある世界は新しく作り直された世界だったんですね」
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「何をしたって、課金しただけですが」
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びっくりするマキナとヨルカ。
そう!
これは翻訳アプリの双方向機能!
アプリを通せば、俺以外の人間でも会話できるようになるのだ!
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「自分がなんなのかというのはとても哲学的な問いですが! 言うなれば異世界転生して来たらここにいただけの、ポイ活を愛する男としか……」
「ポイ活……?」
「ポイ活……?」
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