異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

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ポイ活、人生を切り開く編

第25話 秘密の書庫を見つけました! +1500pt

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 デート? の途中で、交通規制があった。
 そこでは、移民らしき人々が道路整備をしている。
 騎士がこれを監督しているようだ。

「お疲れ様です!」

『ウグワーッ! 元気に挨拶をしました! デイリー実績・元気な挨拶解除! 200pt獲得!』

 ちょっとずつ実績の名前変わってない?

「ああ、どうもお疲れ様。あっ、君等も移民か。冒険者なの? 国のために頑張ってね」

 どこかのデリアと違って大変人当たりのいい騎士は、笑顔で激励してくれたのだった。

「こういうきつい仕事は移民がやるんですか?」

「一般国民もやってるよ。ただ、移民にとってはポイントの稼ぎがいい仕事だからね。こうやって十年間犯罪をせずに毎月貢献ポイントを納めれば、晴れて永住権を獲得できるんだ」

「なんと永住権が!!」

 つまり国としては、入国する時に貢献度合いを見極め、さらに国内で十年間貢献させて信頼度を見極め、これならよしとした移民を国民に迎え入れるわけだ。
 よく考えられたシステムだなあ。
 不真面目な移民にとっては堪ったもんじゃないとは思うけど。

「私達はこの国に長居しませんから、関係無しですね」

「そうだねー」

 マキナの言葉に俺が同意すると、その騎士はギョッとしたようだった。

「国を出ていく!? ケスタイン王国で模範的移民と認められれば、安全に生活できるというのに! わざわざ壁の外に行くのかい!? いやあ……変わってるなあ……」

 しみじみと呟かれてしまった。
 なんだなんだ?
 そう言えばこの世界に来た時から、誰もがこの世界は危険に満ちてるみたいな話をするんだが、全然実感がない。

 王国の中は比較的平和だし、移民選別と貢献ポイントの存在税が厳しいなーと思うくらいで。

「ああ、ごめんごめん。監督の仕事に戻らなくちゃ。僕ら国民も、税は貢献ポイントで払っているからね」

 そう言う騎士の腕には、俺達よりは細いブレスレットがハマっている。
 何もかも貢献ポイントの国なんだなあ。
 労働による納税と考えていいのかも知れない。

「でも、どうして異世界もポイントなんだろう? これは不思議だ。誰か知っている人はいないかな……」

 俺が考え込んだら……。

『とてもいい質問ですね! それにはこの世界の有識者に聞いてみるのがいいでしょう! 新たなプログラムを開放します! 検索アプリ、グググールです! なんと無課金でも使用可能! その場合は当チャットボットがそれっぽい答えを考えて返答します』

「だめじゃーん!」

「ミアンがまた不思議なことをし始めていますね! 私、とっても興味があります!」

「むう、マキナが期待してる。ではこれを効果的に活用するしか無いな……。チャットボット。課金して使用できるサービス内容は?」

『とてもいい質問ですね! 1000ptの課金により、アプリ内のサーチプログラムが開放されます! これによって、曖昧なヒントから推測される場所が矢印で表示されます。さらに3000ptの課金により、アプリ画面を通して撮影した対象への説明文が付与されます! これらのサービスを使い、異世界でのポイントライフをよりエキサイティングにして行きましょう!』

「なるほど! 凄いサービスだ……!! 4000ptならすぐ取り返せるだろうから……課金!」

 ポイントを消費する!

 そうしたら、ポイントプログラム画面の一部に『検索🔍️』という文字と空欄が追加された。
 こ……これは、使い手のセンスによって劇的に効果が変わる機能……!!

「ええと……世界の真実」

『ブブーッ! 曖昧かつ大規模過ぎます。アカシックレコードの大量の記録が流れ込み、当プログラムがパンクする恐れがあります。やりません!!』

「断られた!!」

「珍しく怒った口調でしたね! この人はこれが苦手なんですねえ」

 マキナは近くの屋台で買った串焼きを両手に持って食べながら、まったりモードだ。
 彼女からしたら見学してるしかないからね。
 いや、なんかプログラムと向き合って試行錯誤する俺を、熱い視線でじーっと見つめている気もする。

 なんだなんだ!?

『一つのことに熱中する有能な男性は愛されると言われています』

「ポイントプログラム触ってるだけだぞ!? ええと、じゃあ次は……」

『ポピピ!』

 ここで、マキナの背中にくっついていたポチョが、彼女の肩越しに砲塔を覗かせた。
 砲の先端で、プログラム内のフリックボードを触ってくる。
 あっ、これ、ポチョもいじれるのか!

『ペットは持ち主と一心同体として扱われますから、プログラムへの介入も可能です』

「なるほどなあ……」

 ポチョが入力した検索内容は……。
 かべのそと なにおきてる

 だった。
 なるほどー!!
 これは分かりやすい!
 そして漢字変換がまだ出来ない辺りかわいい。

 これで、検索ボタンをオン!!
 
『ウグワーッ! 初めての検索を行いました! 実績・まずはググれ!を解除! 500pt獲得!』

 プログラム画面に、矢印が出現する。
 これは、どこかに俺達を連れて行こうというのだろうか?
 それはまっすぐを指し示し、向かった先には窓も扉もない建物がある。

「なんだこれ」

「どうしたのですかミアン? この建物がおかしいのですか?」

「だってこれ、窓も扉もない、のっぺりした壁だけの建物じゃないか」

「……あれ!? 言われてみたら、おかしいです!」

 周囲を歩く人々は、建物のおかしさに全く気付かない。
 矢印は、建物の壁を指し示していた。
 しかもピンポイントだ。

「ここに触れるの? どれどれ……」

 手を伸ばし、触ってみる。

「ミアン、気をつけて下さい! いざとなれば私が……」

『ピポー!』

 マキナとポチョが、何かあった時のために臨戦態勢。
 だが、その心配は必要無かった。
 俺が壁に触れた瞬間、俺達はどこか別の場所へ転送されていたからだ。

 そこは薄暗い中に、点々とランプの明かりが灯された空間。
 広いことは分かる。
 そして、光が照らし出すのは……無数の本だ。

「誰じゃ?」

 声がした。

「むむっ! ミアンは私の後ろに!」

『ポッピー!』

 マキナがショット薙刀を構える。
 先端は街中用に布でぐるぐる巻に封印されているが、鈍器としても使えるぞ。

 俺はこの声を検索してみる。

『古代の魔女ヨルカ。この世界ファールディアにおいて、世界に文明が溢れていた時代を知る生き証人。これ以降の情報はロックされています。ヨルカとの関係を深めてアンロックしてください』

「絆を深めて情報アンロックみたいなシステムがあるぞ……!!」

 果たして、彼女は現れた。
 俺たちの眼の前に、空気から滲み出すように出現したのだ。

 青白い肌に白い髪。
 真っ白なローブを纏った、赤い瞳の女。

「世界から隔絶した秘密の書庫に入り込むとは。何者じゃ、貴様?」

 ヨルカの目が俺をじっと見ている。
 誰がやったのかを正確に理解してるな、これは……!

『ウグワーッ! 秘密の書庫を見つけました! 実績・世界の謎に触れる旅解除! 1000pt獲得!』

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