異世界で始めるポイ活冒険生活 ~実績解除で人生ボーナス中!~

あけちともあき

文字の大きさ
76 / 121
ポイ活、人生の道標となる編

第76話 壁の設置を完了しました! +1500pt

しおりを挟む
『これよりミッションモード、ロードサイドシティ建設計画をスタートします!』

「おっ、ミッションモード始まった!」

 テンションが上がってきますねえ!
 視界の端に、ミッション達成率が表示されている。
 今回は二つあって……。

「第一目標とミッション総合達成率か。小刻みに小目標、中目標、大目標と達成していけるんだな……」

 よくできている。
 インビンシブル号で作業現場まで到着し、持ってきた壁をポコポコと吐き出す。
 これを作業員みんなで台車に乗せ、地面に立てて行くわけだ。

 立てられた壁は自ら根を伸ばして地面と深く接合する。
 この時、凸凹は少ないほうがいい。
 なので、壁を引っ張る役、地面を削って平らにする役がいるわけだ。

「では皆さん! 作業開始です! 俺はインビンシブル号と仲間でもって、作業場に怪物が侵入しないか見張りまーす!」

「現場監督自ら危険な仕事をしてくれるなんて」「ありがたい! やるぞやるぞ!」「昨日の宴会でテンションも上がってるしな!」「あれ? 今日は監督の周りに女子が二人増えてるぞ……」「ハーレムだと……!?」「あ、一人は騎士のデリアだ」「なーんだ」

「貴様らーっ! なーんだとはなんだーっ!!」

 おっ、デリアがキレた!
 どうどう、となだめつつ、車は作業現場全体が見渡せるところへ……。

「全く……。私がミアン担当の騎士として仕事を全うしようとしているというのに」

「デリアはミアンを狙っているだけではありませんか」

「減るものじゃないんだからちょっとくらい既成事実を作らせてくれてもいいだろう!? こうやって張り付いている方が機会が増えるのだ」

「この人ってば~!!」

「お主ら仲がいいのう」

 ヨルカは我関せず。
 今回は作業をきちんと見たいということで、人間モードなのだ。
 カカポだと、変身にリソースを喰われるそうな。

「高度な技術の結晶である壁を、極めて原始的な形で設置しておるなあ……。まあ、技術が無くなった結果、人力でやるしかなくなったのじゃから仕方ないが」

 わっせ、わっせ、と掛け声が聞こえる。
 台車で運ばれた壁が、紐をくっつけられて引き起こされるところだ。
 高い壁が起き上がり、削られた地面にピタッと収まった。
 ワーッと歓声が上がる。

「これをリクス・タカードまで続けるわけか。気が遠くなる……。だけど、こういうコツコツと歩んでいく工程が、人類の文明を先に進ませてきたんだなあ」

「今は大きく後退しておるがのう。そして過去の文明を再現できる見込みもない」

 ヨルカ手厳しい。
 だが彼女としては、今の姿は今の姿でいいと思っているようだ。

「そもそも、過去の人類は進みすぎた技術の結果、エネルギーの不足に直面したのじゃ。いや、時間をかければ星の外で太陽の輝きを得ることができる。世界の環境は既に人類の生存に厳しいものになってきておったが、それはテラフォーミングマシンで中和可能じゃ。それらを動かすためにも、そして進んだ文明が必要とする装置や施設を動かすためにも、エネルギーはいる。恒久的に、これを補える手っ取り早いエネルギーを世界は欲した」

「突然語りだした感じ……?」

「どうせデータベースを丸ごと預けるんじゃ。中身の核心情報だけ口頭で伝えておく」

「あ、なーるほど。ではその手っ取り早いエネルギーっていうのは?」

「異なる世界のエネルギーを取り出そうと、世界に穴を空けることに成功したのじゃ。そして、そこから災厄が来た」

「あー!」

 より文明を発展させていこうとした結果、いらんものがやって来てしまったのだ。
 災厄とやらは人類を滅ぼし、世界の形を決定的に変えてしまった。

 それが今のこの世界だ。

 おお、噂をしたら怪物が寄ってくる。
 シェイプシフターが走ってきたなと思ったら、地面がもこもこっと盛り上がり、巨大なサツマイモみたいなのが飛び出してきた。
 全身がぱかっと開いて口になり、シェイプシフターを丸呑みにする!

「なんだあれ……」

『デスワームですね! シェイプシフターの天敵である怪物です! 四足の足音に反応しますから、馬のみで走っていると危険ですが馬車を立てていれば安全です。平坦な地上にしか生息していません』

「色々いるんだなあ……」

 人間には無害らしく、南の方の都市ではデスワームを飼いならして畑を耕させたりもしているらしい。
 人類はたくましい。

『ウグワーッ! この世界の生態系を勉強しました! 実績・平地の弱肉強食知識、解除! 500pt獲得!』

 それはそうと、シェイプシフターは本当に厄介なので、近寄ってきそうなのをウォーターバズーカでぶっ飛ばしておく。

『ぎゃおーん!』

 滅茶苦茶な量の水をぶっかけられて、シェイプシフターがコケた。
 そこにデスワームが飛びかかってパクーッと食べる。

『ウグワーッ!』

『キュキュキュキュ』

「王国ではデスワーム狩猟禁止令が出ているからな」

 デリアが説明してくれた。
 そんなのがあるの!?

「益虫だからな」

「なるほど……AIは冷徹だから、不快害虫みたいな認識を許さないっぽいな……」

「ミアン、ミアン! 私達も仕事しましょう! 壁をどんどん出して下さい! 私も設置します! デリアが見張りしててください!」

「なにぃーっ、私に命令を……いや、でもそれが効率的だよな、うん。マキナを敵に回したら既成事実を狙うのも危なくなる……」

 打算が勝ったか!
 デリアは真面目に、怪物たちの接近の監視任務につくのだった。

 そのためにインビンシブル号を降りて、エレベーターユニットに乗る。

 さて、こっちはロボットアームを使っての壁設置だ!
 作業員達の中に、壁の位置を計算している要員がいる。
 彼らから設置予定場所を聞いて、そこにパカパカと壁を立てていく……。

「結構難しいですねこれ! 起こすのにコツがいります」

「ゆっくり慣れていこう! 時間はたっぷりあるしな」

 こちらの方針は、壁を一つ立てられるようスペースを空けながら、点々と壁を設置していく。
 隙間があれば、作業員のみんなもやりやすかろう。

 作業はサクサクと進み……。
 お弁当タイムを挟んでから夕方までに、第一目標であるエッジユニットまで到達したのだった。
 あとはこの隙間を、作業員のみんなに埋めてもらうだけ。

『ウグワーッ! 壁の設置を完了しました! ミッションモード10%達成! 1500pt獲得!』

「ロボットアームを使うと、作業が恐ろしく早くなるな……! だが全部俺達がやると経済が回らなくなる……。このペースなら、壁の隙間が埋まるまでに一週間ってところか」

 実際は、怪物の襲撃を警戒しながら作業をするので一ヶ月以上掛かるのもざららしい。
 俺が現場の安全度を高め、先に壁を埋め込んでガイドを作ったので一週間で済むようになっているわけだ。

「エッジユニットはリクス・タカードまで四基必要、と。あと二基で、同じ速度で作業を進めていくとすると今回の工事には合計一ヶ月掛かることになるわけだ」

 リクス・タカード側に行った技術者も作業を進めているだろうが、そもそもあっちは壁を作る工場もないし、怪物たちの襲撃と戦いながらの作業だ。
 こちらの工程が短縮されることはないと考えておこう。

「じゃあ、作業を進めつつ、明日からは道路の作成とロードサイドの市街地を作っていきます! お疲れ様でした!」

 本日の作業は終了です!

『ウグワーッ! 終わりの挨拶をしました! ウィークリー実績・締めの挨拶は大事! 解除! 200pt獲得!』

◎現在のポイント:84120pt
 貢献ポイント :105855ポイント
 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

魔法至上主義の世界で『筋力』だけカンストした男が拳一つで全てを覆す

ポポリーナ
ファンタジー
魔法こそが至高——この世界では呼吸も移動も戦闘も、あらゆる営みが魔力で成り立っている。 筋力は「野蛮人の遺物」と蔑まれ、身体を鍛える者は最底辺の存在とされていた。 そんな世界に転生した元・体育教師の剛田鉄心は、魔力適性ゼロ、しかし筋力だけが測定不能のカンスト値。 魔法障壁を素手でぶち抜き、転移魔法より速く走り、最上位魔法を腹筋で弾く—— 「なぜ魔法を使わないんだ!?」と問われるたびに「だって使えないし」と笑う男の、 常識を腕力でねじ伏せる痛快・逆転無双が今始まる!

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜

犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。 この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。 これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。 【あらすじ】   異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。  それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。  家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。  十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。   だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。  最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。  この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。  そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。  そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。  旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。 ☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。 ☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。

剣の世界のβテスター~異世界に転生し、力をつけて気ままに生きる~

島津穂高
ファンタジー
社畜だった俺が、βテスターとして異世界に転生することに!! 神様から授かったユニークスキルを軸に努力し、弱肉強食の異世界ヒエラルキー頂点を目指す!? これは神様から頼まれたβテスターの仕事をしながら、第二の人生を謳歌する物語。

異世界転移しても所詮引きこもりじゃ無双なんて無理!しょうがないので幼馴染にパワーレベリングして貰います

榊与一
ファンタジー
異世界で召喚士! 召喚したゴブリン3匹に魔物を押さえつけさせ、包丁片手にザク・ザク・ザク。 あれ?召喚士ってこんな感じだったっけ?なんか思ってったのと違うんだが? っていうか召喚士弱すぎねぇか?ひょっとしてはずれ引いちゃった? 異世界生活早々壁にぶつかり困っていたところに、同じく異世界転移していた幼馴染の彩音と出会う。 彩音、お前もこっち来てたのか? って敵全部ワンパンかよ! 真面目にコツコツとなんかやってらんねぇ!頼む!寄生させてくれ!! 果たして彩音は俺の救いの女神になってくれるのか? 理想と現実の違いを痛感し、余りにも弱すぎる現状を打破すべく、俺は強すぎる幼馴染に寄生する。 これは何事にも無気力だった引き篭もりの青年が、異世界で力を手に入れ、やがて世界を救う物語。 幼馴染に折檻されたり、美少女エルフやウェディングドレス姿の頭のおかしいエルフといちゃついたりいちゃつかなかったりするお話です。主人公は強い幼馴染にガンガン寄生してバンバン強くなっていき、最終的には幼馴染すらも……。 たかしの成長(寄生)、からの幼馴染への下克上を楽しんで頂けたら幸いです。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

処理中です...