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年末私の大感謝祭編
第357話 大感謝祭スタート!伝説
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「うおおおお外にたくさん並んでるよぉぉぉぉぉ」
はぎゅうちゃんが動揺している。
何を慌てているのだね。
人がたくさんいるのなんて別に珍しいことでも……。
一緒になって、外を眺められるカメラの映像を見た私は。
「うわあああああ外にたくさん並んでるうぅぅぅぅ」
すごい数の人が行列を作っている様に、腰をぬかさんばかりに驚いたのだった。
これを見ても、兄は落ち着いたものだ。
「問題ない。はけたチケット数から来場者数は予測済みだからな。ギリギリキャパに収まる数だ。なお、裏手に大量に来たトラックはコラボフードを満載している……」
「あれそうだったんだ!?」
「予約者全員が間違いなくコラボフードを食べられる。俺はそういうイベントを作りたかった。問題は、やはり配信者10名では出し物の数が足りないかも知れないということだな……」
おや?
これは今後も増やしていくフラグですか?
「転売屋を撲滅できたのが大きかったね。私とウェスパース氏が協力し、不当転売から入場チケットを守りきったんだ」
誇らしげな宇宙さん。
今日は普段着でサングラスを掛けている。
「どうやって守ったんです?」
「一枚一枚のチケット予約に式神を仕込んだ……。そして予約を行った人間まで遡り、彼の素性を調査し、転売屋の条件に当てはまる場合はキャンセルさせて該当人物に一ヶ月間ほど外出できなくなる病をもたらした」
「ひえー」
凄くコツコツした作業だった!!
今日は宇宙さんはフリーなんだけど、そうやってまったり楽しんでもいい権利あるよ!
彼が普段着にサングラスなのは、一般のお客さんに紛れてイベントを楽しむつもりらしい。
ちゃっかり、宇宙さんもコラボフードの予約を済ませていた。
「それでどうだねはづきくん。私とお忍びで会場を巡ったりしてみないか?」
「あっ、いいんですか? やりますやります」
開場前の数十分。
私は宇宙さんと一緒に大感謝祭会場に降り立ったのだった。
普段着のもこもこセーターに、一応サングラス!
予約で並んでるお客さんの最前列からは私たちの姿が見えちゃいそうだけど……。
まあいいか!
「あれっ? 会場を歩いてるサングラスの女の子誰だ……?」
「誰か配信者の一人……っていうか、あれ100%はづきっちだよ!」
「アバター被ってない素のはづきっちだ!!」
ば、ばかなー!!
速攻でバレてしまった!
だが予約で並んでいる以上近づけまい。
むふふふふ。
私はサングラスという完璧な変装もしているので、安心しながら会場を見て回った。
入口から続くのは、各配信者のメモリーゾーン。
配信から抜粋されたまとめ動画がたくさん並んでいて、これを見て歩ける。
あとはその配信を再現したジオラマが配置されてる。
凝ってるなあ……!!
イカルガエンタ、インペリアルレコードさんと収益変わらないとか言ってたの本当だったんだな……。
配信まとめ一個ごとにジオラマを一個作るやつがあるか。
しかもこれ、全部兄の監修が入ってると聞く。
あの男は超人か何かか。
「素顔のはづきっちが会場を歩き回る度にチラチラ見える……」
「サングラスの上からでも可愛いっぽいことは分かるぞ」
「あのアバターのプロポーション、全然盛って無かったんだな……!!」
予約に並んでる人たちがなんかざわざわしてきた。
「いかん、はづきくん。君がお忍びで会場を散歩している事が予約の人々に知られたぞ! このままでは暴動が起こるかも知れない!」
「あひー!? なんでですか!?」
「みんな素顔の君に興味津々なんだ!」
「な、なるほどぉ! じゃあお忍びの視察はこれで終わりで……」
全然忍んで無かったけどね!
宇宙さんと慌てて控室に戻ってきたのだった。
しかしまあ、ジオラマスペース広かったねー。
学校の小さい体育館二つ並べたくらいの広さが、小手調べの配信ジオラマ展示場だからね……!!
ちなみにこのジオラマ、買えるらしい。
感謝祭が終わった後に全部値段がついて販売されるので、興味がある方はぜひお求めください(一個数十万から数百万円する)。
「開場でーす!!」
受付さんが大きな声で宣言した。
私はここで大きな仕事がある。
バタバタとマイクの前までやって来て、息を整えた。
こう言う時、ベルっちは出てこないんだよなあ!
「えーっ、お並びの皆さん!!」
私が声を出したら、マイクを伝って外のスピーカーから響き渡った。
並んでいる人たちが一瞬静かになった後、ウワーッと盛り上がる。
はづきっち!はづきっち!となんか意味の分からんコールが!!
「こんきらー! きら星はづきです! イカルガエンターテイメント大感謝祭、ただいまスタートでぶっ」
あっ噛んだ。
ドッと受ける並んでいる人たち。
「ただいまスタートです!」
言い直す私なのだ。
一度や二度の失敗ではへこたれないぞ!
入口が開かれ、並んでいた人たちがどんどん入場してくる。
チケットを見る係のバイトの人もたくさん雇ったそうで、一体このイベントでどれだけの人が関わっているのか気が遠くなる。
イカルガ大きくなったなー。
「はづきちゃん、じゃあ開場のアナウンスはメインが私だから。マイクちょうだい」
「はいはいー」
「先輩、マイクスイッチ入ってます! 声全部聞こえてますよ!」
「あひー」
またも開場から歓声が。
マイクを受け取ったぼたんちゃんが、おほん、と咳払いした。
「じゃあみんな。ここからは私がアナウンスします。蝶路ぼたんの案内を聞いて、今日の予定を見直してみてね。まず最初のイベントは……」
始まってしまったなあ。
もう逃げも隠れもできないのだ……!
いい加減ベルっちも出てこい。
はぎゅうちゃんが動揺している。
何を慌てているのだね。
人がたくさんいるのなんて別に珍しいことでも……。
一緒になって、外を眺められるカメラの映像を見た私は。
「うわあああああ外にたくさん並んでるうぅぅぅぅ」
すごい数の人が行列を作っている様に、腰をぬかさんばかりに驚いたのだった。
これを見ても、兄は落ち着いたものだ。
「問題ない。はけたチケット数から来場者数は予測済みだからな。ギリギリキャパに収まる数だ。なお、裏手に大量に来たトラックはコラボフードを満載している……」
「あれそうだったんだ!?」
「予約者全員が間違いなくコラボフードを食べられる。俺はそういうイベントを作りたかった。問題は、やはり配信者10名では出し物の数が足りないかも知れないということだな……」
おや?
これは今後も増やしていくフラグですか?
「転売屋を撲滅できたのが大きかったね。私とウェスパース氏が協力し、不当転売から入場チケットを守りきったんだ」
誇らしげな宇宙さん。
今日は普段着でサングラスを掛けている。
「どうやって守ったんです?」
「一枚一枚のチケット予約に式神を仕込んだ……。そして予約を行った人間まで遡り、彼の素性を調査し、転売屋の条件に当てはまる場合はキャンセルさせて該当人物に一ヶ月間ほど外出できなくなる病をもたらした」
「ひえー」
凄くコツコツした作業だった!!
今日は宇宙さんはフリーなんだけど、そうやってまったり楽しんでもいい権利あるよ!
彼が普段着にサングラスなのは、一般のお客さんに紛れてイベントを楽しむつもりらしい。
ちゃっかり、宇宙さんもコラボフードの予約を済ませていた。
「それでどうだねはづきくん。私とお忍びで会場を巡ったりしてみないか?」
「あっ、いいんですか? やりますやります」
開場前の数十分。
私は宇宙さんと一緒に大感謝祭会場に降り立ったのだった。
普段着のもこもこセーターに、一応サングラス!
予約で並んでるお客さんの最前列からは私たちの姿が見えちゃいそうだけど……。
まあいいか!
「あれっ? 会場を歩いてるサングラスの女の子誰だ……?」
「誰か配信者の一人……っていうか、あれ100%はづきっちだよ!」
「アバター被ってない素のはづきっちだ!!」
ば、ばかなー!!
速攻でバレてしまった!
だが予約で並んでいる以上近づけまい。
むふふふふ。
私はサングラスという完璧な変装もしているので、安心しながら会場を見て回った。
入口から続くのは、各配信者のメモリーゾーン。
配信から抜粋されたまとめ動画がたくさん並んでいて、これを見て歩ける。
あとはその配信を再現したジオラマが配置されてる。
凝ってるなあ……!!
イカルガエンタ、インペリアルレコードさんと収益変わらないとか言ってたの本当だったんだな……。
配信まとめ一個ごとにジオラマを一個作るやつがあるか。
しかもこれ、全部兄の監修が入ってると聞く。
あの男は超人か何かか。
「素顔のはづきっちが会場を歩き回る度にチラチラ見える……」
「サングラスの上からでも可愛いっぽいことは分かるぞ」
「あのアバターのプロポーション、全然盛って無かったんだな……!!」
予約に並んでる人たちがなんかざわざわしてきた。
「いかん、はづきくん。君がお忍びで会場を散歩している事が予約の人々に知られたぞ! このままでは暴動が起こるかも知れない!」
「あひー!? なんでですか!?」
「みんな素顔の君に興味津々なんだ!」
「な、なるほどぉ! じゃあお忍びの視察はこれで終わりで……」
全然忍んで無かったけどね!
宇宙さんと慌てて控室に戻ってきたのだった。
しかしまあ、ジオラマスペース広かったねー。
学校の小さい体育館二つ並べたくらいの広さが、小手調べの配信ジオラマ展示場だからね……!!
ちなみにこのジオラマ、買えるらしい。
感謝祭が終わった後に全部値段がついて販売されるので、興味がある方はぜひお求めください(一個数十万から数百万円する)。
「開場でーす!!」
受付さんが大きな声で宣言した。
私はここで大きな仕事がある。
バタバタとマイクの前までやって来て、息を整えた。
こう言う時、ベルっちは出てこないんだよなあ!
「えーっ、お並びの皆さん!!」
私が声を出したら、マイクを伝って外のスピーカーから響き渡った。
並んでいる人たちが一瞬静かになった後、ウワーッと盛り上がる。
はづきっち!はづきっち!となんか意味の分からんコールが!!
「こんきらー! きら星はづきです! イカルガエンターテイメント大感謝祭、ただいまスタートでぶっ」
あっ噛んだ。
ドッと受ける並んでいる人たち。
「ただいまスタートです!」
言い直す私なのだ。
一度や二度の失敗ではへこたれないぞ!
入口が開かれ、並んでいた人たちがどんどん入場してくる。
チケットを見る係のバイトの人もたくさん雇ったそうで、一体このイベントでどれだけの人が関わっているのか気が遠くなる。
イカルガ大きくなったなー。
「はづきちゃん、じゃあ開場のアナウンスはメインが私だから。マイクちょうだい」
「はいはいー」
「先輩、マイクスイッチ入ってます! 声全部聞こえてますよ!」
「あひー」
またも開場から歓声が。
マイクを受け取ったぼたんちゃんが、おほん、と咳払いした。
「じゃあみんな。ここからは私がアナウンスします。蝶路ぼたんの案内を聞いて、今日の予定を見直してみてね。まず最初のイベントは……」
始まってしまったなあ。
もう逃げも隠れもできないのだ……!
いい加減ベルっちも出てこい。
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