ゴボウでモンスターを倒したら、トップ配信者になりました。

あけちともあき

文字の大きさ
436 / 517
伝説に続く人たち編……って伝説は私!?

第437話 勇者パーティ支援計画始まる伝説

しおりを挟む
 ケンタウロスとタッグの男の子は、男の子アバターを身につけた人だった。
 出身はモンゴルだそうです。

 スタイルは弓矢。
 ケンタウロスの人は槍と弓で、遠近両用に対応してるんだとか。

 これは期待だなあ。
 新しいタイプの配信者かも。
 ケンタウロスの人に乗りながら、同時攻撃を仕掛けるスタイル。

 男の子の方がケンタウロスの死角全てに対応するので、どんなダンジョンでどんな攻撃だろうが対応できるんだそうです!
 実際に四方八方からアバターのモンスターが押し寄せるデモンストレーションで、彼らは試験場を駆け巡りながら見事にその力を見せてくれたのだった。

 男の子の名前はモリトン、ケンタウロスの人はゼルガー。
 いいコンビですねー。

 その後ベテランさん二人を終えて、シェリーは相変わらずすごい召喚術の腕前で、更に磨きがかかっていたり。
 モリトン・ゼルガーコンビを見て発奮したホワイトナイトさんが、愛馬(バイク)を召喚したりした。
 純白に金のモールドが刻まれたネイキッドバイクが、アバターをまとって様々な種類のバイクに変形するのは見どころでしたねー。

「ホワイトナイトさん、お姉さんがいるといつもサポートに回ってて目立たないけど、実はめちゃくちゃ派手だったんですね……」

「そうだよ。僕のイグニスはどんな姿にだって変身する。あらゆる環境で、僕と愛馬は活躍できるんだ」

 甘いマスクと丁寧な物腰。
 バイクにまたがると様々な表情を見せる意外性。
 武器は伸縮自在の槍で、優雅な槍さばきも見どころ満点。

 ……ということで、ホワイトナイトさんのファンが一気に増えたと思う。

 あ、シェリーも可愛いもの好きファンが増えたんじゃないかな!

 あとは皆さんご存知八咫烏さんが、飛翔マントを使っての空中戦とラーフとモデルガンを使い分けての360度自在に飛び回りながらの連続射撃とか見せてくれた。
 トップ配信者の技~。

「これはかなり強いですねー。八咫烏さん、常識人ポジションでまったり配信されてますけど、本気で戦ったことあります?」

「ははは、なかなか鋭い指摘だね。一瞬で終わってしまう配信なんか面白くないだろ?」

 そういうことらしい!
 大京さんことスレイヤーVさんと互角と言われるだけの事はある……。

「あいつはいつも力を出し惜しみするんだ。本気になったらあんなものじゃないぞ」

 とは、審査委員になっているスレイヤーVさんのお言葉。
 ほえー、楽しみ。

 あとはエルフの人。
 オーストラリアから来たそうで、堅実な精霊魔法を使っていた。

「うちにもカナンさんというエルフの人が住んでるんですけど、お知り合いだったり?」

「ああ、東の戦士長カナンか。噂は聞いたことがある。裏切り者ペルパラスを討ち取ったことは実に見事。次は私が魔王を打ち取る番であろう」

 おおーっ!!
 実力に裏打ちされたビッグマウス!!

 そして大トリのスパイスちゃん。

「えー、じゃあスパイスはこれまでコツコツ集めてきた魔導書の力をですねー」

 そんな事を言いながら、自分の周りに色とりどりの古い書物を浮かべ、ぐるぐる回転させるスパイスちゃん。

「あっ、これはスパイスがやってるんじゃなくて、魔導書それぞれの意思があって自らの力で浮いてるからね。じゃあみんな、自律攻撃!」

 試験場に、一気に十二種類の魔法が弾けた。
 遅れてさらに異なる十二種類の魔法が飛び交う。

 審査委員の人たちが唖然とする。

「……は、配信者というのはここまで凄いことになっているのか……!?」

 陰陽師の偉い人は腰を抜かさんばかりですねー。

「あのあの、スパイスちゃんは魔女の子孫で、世界に散逸した魔導書を集めているという設定で」

 私が説明すると、偉い人が目を剥いた。

「設定などではないだろうあれは! 世界でも至宝と呼ばれる次元の魔導書が三冊! それに準ずる次元の物が五冊! 己の意思を持つほどの魔導書がさらに十六冊……! しかも現代魔法ではない、古代魔法だ! あれは現代最強の魔法使いと言って差し支えない……!」

 この言葉で、会場がどよめいた。

※『スパイスちゃん可愛いだけじゃなくて強いの凄い、可愛い』『おお照れてる可愛い』『可愛い』

 コメントは可愛いしか言ってない。
 強さに惑わされず、スパイスちゃんの本質を突いてるね!
 というか、いつの間にあんなに本を集めてたんだろう。

「えーとね、この三冊は一年でなんとか集められてて、五冊は三冊の従属書籍、残りはダンジョンの強力なモンスターを本にしたものだよー」

「良く分からないですが凄いことだけ分かりました!」

 私の言葉に、審査員一同がうんうんと頷いた。

「では審査です!」

 私が宣言し、審査委員がワーッと集まってきた。
 車座になって相談する。

 この風景を、Aフォンが撮影してて配信で流れてるんですねー。

「みんな勇者パーティにしたいですね」

「だが人数が多いと同接がバラけてしまう」

「誰もが逸材だが、ある程度絞った方が展開的にもやりやすいでしょうね」

「あっ、じゃあメインパーティと援護チームで二つに分けるのは……。メインは若手で援護はベテランとか」

「それだ!」

「それなら全員のグッズ展開ができますね」

「魔法を使う同士で同じチームに入れると活躍場所を食い合う可能性もあるからな。それがいいと思う」

 もりもり議論が進んでいく。
 経済的な理由とか、人間関係的なものとか色々考慮して……。

 私が発表担当になった。
 審査委員長ですからね。
 後ですっごいスペシャルケーキがもらえるらしいんで、引き受けました。

「あ、では発表します! 勇者パーティはですねー、タリサさん!」

「はーい!」

「役割はストライカー、攻撃担当ですねー。次にユーシャちゃん!」

「は、はい!」

「役割はセンター。司令塔としてレベルアップしてくださいー。そしてモリトンくんとゼルガーさん!」

「おう!」

「おう!」

「お返事元気ですねー。役割はレンジャー。遊撃担当としてお願いしますね。それからシェリーさん!」

「はっ、ひゃい!」

 緊張してたらしくて、シェリーの声が裏返った。
 かわいい~。

「貴重な魔法使い担当、召喚担当でやってくださいー。役割はコーラー。現代魔法の誇りはシェリーさんが背負ってます!」

「ま、任せなさいよ!!」

「最後はスパイスちゃん。役割はウィザード。人生のベテランとして若人を導いてください」

「はいはーい! 社会人経験豊富なおじさんが色々教えてあげるからねー」

 見た目は最年少、中身は最年長!
 それがバ美肉配信者スパイスちゃん!!

 他の人たちは、支援組になります。
 こっちはこっちで別のユニットになったりしますね。

「ふむ……僕が強すぎたのがいけなかったようだね……」

「はっはっは、我々はベテランとして若者のサポートに回ろう」

 ホワイトナイトさんと八咫烏さんがなんか肩を組んで陽気に笑っている。

※『顔がいい二人が揃った』『顔が良すぎる』『並んで笑うな顔がいいんだよ!』

 めっちゃ顔を褒められてる。

「そんなわけで、対魔王の勇者パーティ結成です! これから各方面からの支援がありますので、よろしくお願いします!」

 私の挨拶を持って、今回のイベントは大盛況のうちに終わるのだった。
 これからまた忙しくなるぞー。
しおりを挟む
感想 189

あなたにおすすめの小説

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜

美鈴
ファンタジー
ホットランキング上位ありがとうございます😊  ストーカーの被害に遭うアイドル歌羽根天音。彼女は警察に真っ先に相談する事にしたのだが…結果を言えば解決には至っていない。途方にくれる天音。久しぶりに会った親友の美樹子に「──なんかあった?」と、聞かれてその件を伝える事に…。すると彼女から「なんでもっと早く言ってくれなかったの!?」と、そんな言葉とともに彼女は誰かに電話を掛け始め… ※カクヨム様にも投稿しています ※イラストはAIイラストを使用しています

俺は普通の高校生なので、

雨ノ千雨
ファンタジー
普通の高校生として生きていく。その為の手段は問わない。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。 でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ! これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

処理中です...