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プロローグ
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西暦20XX年、春
テレビではある人物が熱心に自論を語っていた。
「―――だからね、今世界中で超能力だとかヒーローとか言われて騒いでるけどねぇ…僕は不安なんですよ…。」
「不安?」
「だって、あんな奴ら僕ら凡人には逆立ちしたって敵わないわけじゃないですか。」
「そうですね、彼らはすごい力を持ってますよね。同じ人間とは思えないですね。いやぁ…羨ましいですね。」
進行役の司会者が苦笑いしながら言った。
「そうですね…羨ましいですねー、そしてだからこそ不安なんですよ…最近ネットでよくこう言う話を見るんですよ…彼らは侵略者じゃないかって話。」
「なんです?それ。」
「知らないんですか?今や有名な話ですよー?特に若者の中では。動画投稿サイトなんかでも最近――」
私は腹が立ってテレビを消した。
「ムカつく…。」
「テレビ相手にムカついてもしょうがないぞー。」
「星ちゃんは、クールな様で怒りっぽいからなぁ。」
「でも、お姉様の気持ちもわかります!」
「あいつ…自分も能力者のくせにぬけぬけとっ…。」
「おかげですっかり私達悪者ですわ…。」
「私もこの間外に出たら酷い目にあったよ…。」
「若者のテレビ離れがーとか言っててもやっぱりテレビの影響力は凄いよ。」
「あいつの目論見通り、俺ら外もろくに出れなくされたしな。」
その言葉にみんな黙り込んでしまう。
「…しょうがない、これからの活動は私一人だけで行く。」
私は覚悟を決めてみんなに言う。
「そんなっ!」
「お姉様ばっかりそんな辛い役…。」
「そうだよ、ボクも行くよ!」
「ダメ。私なら何されてもなんとかなるけど、みんなは万が一がある。」
「そんなことないですわ!馬鹿にしないで下さいまし!」
「じゃあ、どうするの?このままやられっぱなし?私はそんなの嫌。」
私はイライラして言い返す。
そのまま部屋を出ようとすると優ちゃんに通せんぼされこの部屋唯一の出口を塞がれた。
「なんで邪魔するの、優ちゃん。どいて。優ちゃんじゃ私には勝てないでしょ?」
私は優ちゃんを睨みつける。
「……確かに僕じゃ星ちゃんには勝てない…けどね星ちゃん、ここで星ちゃんが出ていっても状況が良くなることは無いよ。」
優ちゃんにそう言われて、私は反論をやめる。
「………………でも、やられっぱなしはムカつく。」
私は優ちゃんにしか聞こえないくらいの小さい声で言った。
「そうだね…そろそろ反撃しないとね…。」
珍しく真剣な顔をして返す優ちゃんに私はびっくりして目を見張る。
「優、何か策があんのか?」
「昨日の夜に…見たんだよね…長い…長い…夢。」
「それを早く言って。じゃあ、それで行こ。」
「あはは…星ちゃんはせっかちだね。ちょっと、大変なことになるからみんなに言うか迷ってたんだけどね……」
「優ちゃんが迷う?」
私は嫌な予感がした。
「これをやるって事は…みんな死んじゃうって事だから…迷ってたんだけど…」
悲しそうに目を伏せる優ちゃん。
「みんな死んじゃう…?」
「そんなの私が覆して見せますわ!」
「いいや、これは…いや、今回はそういう話じゃないんだ。100%みんな死ぬよ。」
「100%?…………どういうこと?…優ちゃん…。」
私は優ちゃんに詰め寄った。
「落ち着いて、星ちゃん。ちゃんと話すから。ね?…………実はね…―――」
私はこの時以外に泣きそうな優ちゃんを見たことはなかった。
この会話の数ヶ月後に世界は大混乱に陥ることになる。
その混乱は世界中に広がり、世界の各地で紛争が起こった。
そして、世界は第三次世界大戦まであと少しの所までいった。
だが、それをギリギリで防いだ10人の能力者。
彼らは後世の歴史で"始まりの10人"や"原初の10人"と呼ばれ伝説となる。
しかし、世間が彼らを讃えようとあらゆる手を尽くして探した。
だが、その時には既に彼らはもう――どこにもいなかった。
テレビではある人物が熱心に自論を語っていた。
「―――だからね、今世界中で超能力だとかヒーローとか言われて騒いでるけどねぇ…僕は不安なんですよ…。」
「不安?」
「だって、あんな奴ら僕ら凡人には逆立ちしたって敵わないわけじゃないですか。」
「そうですね、彼らはすごい力を持ってますよね。同じ人間とは思えないですね。いやぁ…羨ましいですね。」
進行役の司会者が苦笑いしながら言った。
「そうですね…羨ましいですねー、そしてだからこそ不安なんですよ…最近ネットでよくこう言う話を見るんですよ…彼らは侵略者じゃないかって話。」
「なんです?それ。」
「知らないんですか?今や有名な話ですよー?特に若者の中では。動画投稿サイトなんかでも最近――」
私は腹が立ってテレビを消した。
「ムカつく…。」
「テレビ相手にムカついてもしょうがないぞー。」
「星ちゃんは、クールな様で怒りっぽいからなぁ。」
「でも、お姉様の気持ちもわかります!」
「あいつ…自分も能力者のくせにぬけぬけとっ…。」
「おかげですっかり私達悪者ですわ…。」
「私もこの間外に出たら酷い目にあったよ…。」
「若者のテレビ離れがーとか言っててもやっぱりテレビの影響力は凄いよ。」
「あいつの目論見通り、俺ら外もろくに出れなくされたしな。」
その言葉にみんな黙り込んでしまう。
「…しょうがない、これからの活動は私一人だけで行く。」
私は覚悟を決めてみんなに言う。
「そんなっ!」
「お姉様ばっかりそんな辛い役…。」
「そうだよ、ボクも行くよ!」
「ダメ。私なら何されてもなんとかなるけど、みんなは万が一がある。」
「そんなことないですわ!馬鹿にしないで下さいまし!」
「じゃあ、どうするの?このままやられっぱなし?私はそんなの嫌。」
私はイライラして言い返す。
そのまま部屋を出ようとすると優ちゃんに通せんぼされこの部屋唯一の出口を塞がれた。
「なんで邪魔するの、優ちゃん。どいて。優ちゃんじゃ私には勝てないでしょ?」
私は優ちゃんを睨みつける。
「……確かに僕じゃ星ちゃんには勝てない…けどね星ちゃん、ここで星ちゃんが出ていっても状況が良くなることは無いよ。」
優ちゃんにそう言われて、私は反論をやめる。
「………………でも、やられっぱなしはムカつく。」
私は優ちゃんにしか聞こえないくらいの小さい声で言った。
「そうだね…そろそろ反撃しないとね…。」
珍しく真剣な顔をして返す優ちゃんに私はびっくりして目を見張る。
「優、何か策があんのか?」
「昨日の夜に…見たんだよね…長い…長い…夢。」
「それを早く言って。じゃあ、それで行こ。」
「あはは…星ちゃんはせっかちだね。ちょっと、大変なことになるからみんなに言うか迷ってたんだけどね……」
「優ちゃんが迷う?」
私は嫌な予感がした。
「これをやるって事は…みんな死んじゃうって事だから…迷ってたんだけど…」
悲しそうに目を伏せる優ちゃん。
「みんな死んじゃう…?」
「そんなの私が覆して見せますわ!」
「いいや、これは…いや、今回はそういう話じゃないんだ。100%みんな死ぬよ。」
「100%?…………どういうこと?…優ちゃん…。」
私は優ちゃんに詰め寄った。
「落ち着いて、星ちゃん。ちゃんと話すから。ね?…………実はね…―――」
私はこの時以外に泣きそうな優ちゃんを見たことはなかった。
この会話の数ヶ月後に世界は大混乱に陥ることになる。
その混乱は世界中に広がり、世界の各地で紛争が起こった。
そして、世界は第三次世界大戦まであと少しの所までいった。
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だが、その時には既に彼らはもう――どこにもいなかった。
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