奴隷を使った実験録。

まぐろ

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地獄へのカウントダウン3

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「ご主人様、素敵なお部屋ありがとうございます。それと、服も…」

「気に入ってくれて嬉しいよ。」

ご主人様が僕の頭に手を伸ばす。

──殴られる!

僕は咄嗟にその手を振り払ってしまった。今まで、大人が僕を触るときは大体痛いことをされてきたから。これが癖になっていた。

「あっ、あ…!あ…そ、そうじゃないんで…す…ごめんなさいごめんなさい…っ!」

「大丈夫。ほら祐希くん、ゆっくり…ね。ほら、痛くない。」

僕の頭が撫でられる。こんなのは初めてだ。頭を撫でてもらうのがこんなに嬉しいなんて…
これのためならたくさん頑張れる。

「…さて、君にはある仕事をしてもらうよ。…と言っても、ただ生活するだけ。期間は秘密。できる?」

「は、はい…!…あの…、終わっても…僕…ご主人様といられますか…?その…また撫でてほしいなって…」

「ああ、もちろん。仕事が終わったらたくさんご褒美をあげようね。」

ご褒美。その言葉を聞いてわくわくした。どんなご褒美だろう?遊びに連れて行ってくれたり、たくさん撫でてくれたりするんだろうか。
僕はもちろん、ご主人様にがんばります!と言った。ご主人様も笑ってくれて、本当に僕は幸せだと思えた。

「ま、正気でいられたら…だけどね」

「え?」

「何でもないよ。さあ、普通の、子供としての生活をしてもらおうかな。」

正直、ご主人様の言う僕の『仕事』の事がよく分からなかった。普通の子供としての生活とは?遊び回ったり、よく食べてよく寝る…それでいいのだろうか?
何が正解か、探りながらだがやってみることにした。

「ほら、何やってるの祐希くん。もう子供は寝る時間だよ。あ、寝かしつけ必要な子?」

「あっ、い、いえ寝かしつけはなくても…」

ここでしてほしいと答えたら…ご主人様が寝かしつけてくれたり…?それは…してほしい。いつも誰とも顔を合わせず、硬い床で寝ていたから……でも僕は買われた身。甘えるなんて許されない。だってそう教えこまれたから。

「…うん…、1人で寝られます…僕…どこでも寝られるように叩き込まれてますから…」

「そうかぁ、残念だなぁ…俺は寝かしつけしたかったなぁ?」

どうしよう。僕は甘やかされちゃ駄目なのにご主人様は僕を寝かしつけたいなんて…でも、ご主人様の言うことが絶対なら……

「ご主人様の言う事は絶対です。だからその…寝かしつけ…嬉しいです…!」

こんなに嬉しい事が仕事なんて。僕はご主人様の隣で眠りについた。なんて暖かくて、幸せなんだろう…
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