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幸せを求めて3
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「初めて…相談に乗ってくれたとき…嬉しかった…お兄さんがそのお兄さんだって知って…嬉しかったんだよ…!ここに来たあともお世話してくれて、いつも笑いかけてくれて…写真も、こっそり撮ってて、僕のこと気にかけてくれてる人がいるって、ここに来て、お兄さんを好きになってわかったんだよ…!
だから…!僕はお兄さんを嫌いになれない…ごめんなさい…」
「は、悠佳くん、今…俺のなま…名前…」
お兄さんは突然名前を呼ばれて動揺している。まだ言いたい言葉はたくさんある。全部、全部伝えたい。僕の気持ち。
「お兄さんが僕を殺したいなら僕は死んであげる…だけど…」
僕はずっとお兄さんといたい。替えなんてものはない幸せをずっと感じていたかった。
「僕の代わりなんて、作ろうとしてんじゃぇねぇーっっ!!!」
ゴッ………
乱暴な口調を使ったのも、人を殴るのも初めてだった。怒りと悲しみを全部お兄さんにぶつける。握った拳がビリビリして痛かった。
「……………」
しばらく沈黙が続いた。お兄さんは殴られて横を向いたまま、僕は拳をぎゅっと握ってぺたんと座り込んだまま。
ああ、嫌われた。そんな気がした。でも、最後に僕の気持ちを全部伝えられて良かった…
「お…おにぃ…さ…、わぷっ」
「ごめんね悠佳くん…悠佳くんがそんなふうに思ってて…過ごしてたなんて知らなくて……俺、悠佳くんのこと全部知ったつもりでいて…本当にごめん…本当は、悠佳くんに嫌われるなんて嫌で、でも俺のせいだから責任取らなくちゃって…」
急に抱きしめられた。やっぱり、お兄さんは僕に嫌われたいわけじゃなかったんだ。僕の気持ちは無駄になってなんかいなかった。
「責任なんていいんだよお兄さん…僕はずっと僕のままだよ。今も心の奥の奥では、お母さんに会いたいって思ってる。でもね、お兄さんと一緒にいたいって気持ちのほうが大きいんだ…」
「悠佳くん…本当に、ごめん。ありがとうね、俺を受け入れてくれて。」
お兄さんの頬に少しだけ、涙が流れた。今度は僕がお兄さんの涙を拭う。この先も、ずっと死ぬまで一緒にいたい。そう決めたから。
「お兄さん、今の僕と一緒にいてくれる?」
「ああもちろん。もう、やり直す必要はないんだから。俺も今、幸せだよ。」
良かった。お兄さんが幸せだなんて、こんなに嬉しいことはない。
きっと僕が最後に残していた言いたい言葉も、もうすぐ言えるようになるだろう。
だから…!僕はお兄さんを嫌いになれない…ごめんなさい…」
「は、悠佳くん、今…俺のなま…名前…」
お兄さんは突然名前を呼ばれて動揺している。まだ言いたい言葉はたくさんある。全部、全部伝えたい。僕の気持ち。
「お兄さんが僕を殺したいなら僕は死んであげる…だけど…」
僕はずっとお兄さんといたい。替えなんてものはない幸せをずっと感じていたかった。
「僕の代わりなんて、作ろうとしてんじゃぇねぇーっっ!!!」
ゴッ………
乱暴な口調を使ったのも、人を殴るのも初めてだった。怒りと悲しみを全部お兄さんにぶつける。握った拳がビリビリして痛かった。
「……………」
しばらく沈黙が続いた。お兄さんは殴られて横を向いたまま、僕は拳をぎゅっと握ってぺたんと座り込んだまま。
ああ、嫌われた。そんな気がした。でも、最後に僕の気持ちを全部伝えられて良かった…
「お…おにぃ…さ…、わぷっ」
「ごめんね悠佳くん…悠佳くんがそんなふうに思ってて…過ごしてたなんて知らなくて……俺、悠佳くんのこと全部知ったつもりでいて…本当にごめん…本当は、悠佳くんに嫌われるなんて嫌で、でも俺のせいだから責任取らなくちゃって…」
急に抱きしめられた。やっぱり、お兄さんは僕に嫌われたいわけじゃなかったんだ。僕の気持ちは無駄になってなんかいなかった。
「責任なんていいんだよお兄さん…僕はずっと僕のままだよ。今も心の奥の奥では、お母さんに会いたいって思ってる。でもね、お兄さんと一緒にいたいって気持ちのほうが大きいんだ…」
「悠佳くん…本当に、ごめん。ありがとうね、俺を受け入れてくれて。」
お兄さんの頬に少しだけ、涙が流れた。今度は僕がお兄さんの涙を拭う。この先も、ずっと死ぬまで一緒にいたい。そう決めたから。
「お兄さん、今の僕と一緒にいてくれる?」
「ああもちろん。もう、やり直す必要はないんだから。俺も今、幸せだよ。」
良かった。お兄さんが幸せだなんて、こんなに嬉しいことはない。
きっと僕が最後に残していた言いたい言葉も、もうすぐ言えるようになるだろう。
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