ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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第1章:広がりの章 〜運命の出会い〜

4 初めての朝は、ふっくらと

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  朝の光がまだ薄く、部屋の中に漂うのは、まだ寝息の残る空気と、何かに見つめられているような、微妙な違和感だった。

 瞼を上げ、目を覚ます。そして、パジャマ姿の香織が自分を見つめていることに気づいた。

「わぁー!」

 突然声を上げ、嘉位の目を見つめたまま、微笑む。
 まだ眠そうな声は小さく、ゆっくりと

「おはよう、香織」

「おはようございます、嘉位」

 いつから香織が起きていたのか、時間を確認しようともせず、ただ不思議に思った。昨日はぐっすり眠ってしまったのだろうか。

 じっと香織を見つめている。どうしてだろうと香織は頭に「?」マークが浮かびながら、考え込んだ。答えが見つかり「2時間くらい前ですね」「おこしてよ……」

「いいの、大好きな人の寝顔をじっと見ていたかったから」香織は、嘉位の寝言を思い出したように、笑みを浮かべた。

「寝言が漏れていましたよ、もう、誰にも渡さない、これから、はじめるんだとか、あとだれかわからないけど女性っぽい人の名前も口ずさんでいましたが」


 ――どういこと?、軽く睨みつけた。

「そんな夢とか見ていた感覚はないし、女性?!」

 瞳を左右に動かし、確認し、誰か女性がいるという言葉が胸に刺さる。

 しかし、やましいことはない。



 クスクスと笑った。いたずらっぽい細く斜め右から見下ろしながら



「そんなことは、ありませんでしたよ。ずっと、寝ていました。寝顔がかわいくてずっと、見ていました」

「びっくりしたよ」

「びっくりするくらい、何かやましいことがあるのでしょうか?……」



 ――再び強く、嘉位を睨んだ。



「天地神明に誓ってないです」

 ムフフと笑みを浮かべ、そうね!と何か企むような

「しまった…完全に遊ばれている」、起きるのが遅かったのが、いけないのかな。


 思い出したように、嘉位の瞳を見つめ、話を変え

「そういえば、スマートフォンどうしたの?連絡が見知らぬ番号だったでしょう、SNSとかもだけど」

「あんまり使わないかな、家への連絡は千佳さんがしてくるし、連絡先に登録してあるのは数名あるかな」

「昨日、千佳さんから戻してもらったよ、特に気にしていなかったというか、忘れていて、連絡は近くにいたメイドさんたちから借りてしていたのだよ」


「香織の番号は暗記してあるから、どこからでも」


 興味津々で、嘉位のスマートフォンを見つめた。

「見たい?」

「そういうのではなく、見たいといえば見たいけど、良いのでしょうか?」

「別に減るもんじゅないし」

 ロックを解除し、香織にスマートフォンをどうぞと。



   ◇



 恐る恐る受け取った。待ち受け画面に自分が設定されていることに、顔が赤くなった。

 SNSを開くと、10名も登録はいなくて個人名は6名くらいあった。

 じっくりと画面を凝視しているる。通話履歴の不在着信は数百件にあったが、それは香織本人であった。
「見たこともない、アプリとか入れているんですね」

 SNSの連絡先に八重があった。楓さんも、あとだれだろ「――ゆら」って?


「アプリは自分で作った」


 頭に「?」マークがいくつもできた。意味が分からないよ。

「アプリって作れるの?」
「作れるから、そこにあるのでしょう」

 改めて彼の才能を知り、嬉しかった。しかし・・・見つけてしまったのである。

「八重はわかるのだけど、私の事聞きだしていたし、「ゆら」って子は?初めて見る」

「由良はねー、もう、愛人。ふっくらとしていて、それでいて包容力もあって、なんでも話せるよ、由良は」

 一段と強く、ぎゅっときつく嘉位を睨みつける。
 結婚の約束をしていながら、ゆらという愛しき人がいると何も詫びれもなく言い放つ嘉位に苛立ちを覚える。


 ――「ゆら」ふっくら?香織は自分の胸の大きさを確認する。
 負けているのかな、視線を下げ、バストには自信がある。まさか!?

 なにか、さっしたようで、ちょっと想像している内容が手に取るようにわかったので、にやけてしまった。

「なんですか、そのにやけ顔は」
 すこしまくしたてて、言い放った。

 少し笑いながら。
「誤解だよ、誤解、観たことあるでしょう、由良」

「え?」

 ゆらという女性を頭の辞書で探すが、思い当たる節はない。ふっくらとした女性?……だれだろう。

「由良は、中学校、日本に帰ってからの唯一無二の親友で、相棒、ほらU-15のキャッチャーだよ」
 顔が真っ赤になった。ゆらというから女の子と勘違いをした自分の嫉妬心に恥ずかしくなった。

「由良も和井田学園にいるよ、香織とは中学でも、一緒だったんじゃないかな」

「もしかして、ものすごく背が高くてがっちりしているひと?」

「そう、由良は頭が良くて野球センスがあってどうやって組み立てるのかを一瞬で複数パターンシュミレーションして全体にサインだすんだ」

「正直由良がいなければ、代表も世界を制する事は出来なかったんじゃないかな?由良は野球部にいて、なんども野球部に誘われたよ」

「容姿端麗、頭脳聡明、スポーツ万能、パーフェクトなのが、由良。中学で超がつく程有名だったのでは?」

「そうなんだ、そういえば教室でも嘉位と一緒にいたかもしないですね、あの大きい人」

「由良は上にも横に大きいからね、目立つよね」

 そういえば昨日スマートフォンをいじっていなかったことに、気が付いて……。
「わたしも、少しばかり良いですか?」
「もちろんだよ」

 いまだに、ふたりともベットから出ようとはしなかったが、それはそれで会話が楽しかったので気にはしていなかった。

「八重からたくさんメッセージ来ている」

「そうだろうね、新年だからね。さてと、着替えるかな、千佳さんに香織の服をもってきてもらうね、それまでの間八重さんに連絡してね」

「ありがとう」
 え!そこで着替えるの、全裸になった嘉位を凝視してしまい、スマートフォンを落としてしまった。

「なにか変かな?」
 ――顔が真っ赤である。全裸の嘉位を凝視してしまい、下着すらつけていなので、もろに目に映り込んでしまった。

「朝起きたらすべて着替えるのが習慣なんだけど、普通なんじゃないの?」
 今気が付いた。大事な部分が丸出しになっていることに、顔が赤くなった。
 そうだ、今一人じゃないんだ。

 真っ赤になりながら、スマートフォンを拾いつつつも、嘉位の体をスマートフォンを見るふりをしてガン見している。
 殿方のあれは、あーなって、あんなふうに、えーもう、初めて見てしまった。頭脳は沸騰し、思考停止状態であった。

「これはしょうがない、男性の生理的現象だから、特に朝はね」
「着替えて、千佳さんのところに、行ってくるね」

 八重のメッセージに、おもわず

「おおきい」
 という意味不明の返信をしてしまった。
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