ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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第1章:広がりの章 〜運命の出会い〜

13 はじめて二人で観た白く、そう白く

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  寒さが深まり、夕暮れの空は冷たい風を運んでいた。

 足元で雪が舞い始め、二人の足取りは自然と速くなる。

 家路を急ぐ間にも、冷気が肌を刺し、指先がかじかむ。



 吐く息は白く、鼻さきは少し赤くなっている。気温は氷点下であるのかもしれない。




「あたたかい、ただいま」
 香織の声は、寒さで震える唇から漏れ出た。体は凍え切り、血の巡りが悪くなっていた。早く、お風呂に浸かりたい。



「寒かったね、どんどん気温が下がって行ったよね、千佳さんにお風呂きいてみるね?」嘉位も同様に冷えている様子だった。二人の息が白く霧っている。



「おかえりなさいませ、ご連絡を頂ければお車を出しましたのに?」


「ありがとう、あそこは道路が狭いから家の車では、行けない場所なのですよ」


「おとなの、休憩やおとまりがいたるところに並んでいる場所でございますね」千佳の頬が赤く染まり




 ――どうして、千佳さん知っているのかしら?もしかして、千佳さんは常連さん?
「ち、ちがいます。車は入れなかったと思います。千佳さん、お風呂は?」ネオン街、思い出すだけで、再びドキドキしてしまう




「もちろん、ご用意できております。香織様も寒かったことでしょう、嘉位様に温めて頂いては?」追い打ちをかける千佳の言葉に、今度は香織の頬が赤く染まる。


「そうだね、それがいい」


「よくありません、お風呂をお願い致します」もう、もう、もう!香織が急ぎ足で去って、足音が、ドカドカとしていた。




 廊下の床暖房で足元から温まっていく感覚に幸せを感じた。

 脱衣所も暖かく、服を脱ぐと、体が緩み始める。


 ネックレスは付けたまま入浴して良いのだった。鏡に映った自分の姿を見つめ、このネックレスかわいいな、嘉位とお揃いなんだ。


 なんという、あら?


 こらって?

 こしらって?

 こらえって?


 あれ、わかんなくなっちゃった(笑)……。

 嬉しい。ゆっくりお風呂であったまってこよう。






 嘉位もすぐにお風呂につかり、自分の部屋に戻った。

 香織のお風呂は長いことは、ここ数日で理解していた。


 ――世界、経済状況を確認し、瞑想に入る。部屋の住み済みまで静まり返っている。精神を統一。


 嘉位の日常である。


 目を開き、タブレットを取り出し、纏めた。




 グローブいつ届くかな、今日の便には間に合わなかったはずだから、明後日くらいかな、早くて。楽しみだ。

 グローブと用具だけ持ち帰っても良かったのだけど、手が塞がって、手をつなぐのも出来なるからね。

 コラントッテは一緒につけて帰って来て良かったと振り返る。


 時間的にギリギリだった。お店も閉店を迎えるかもしれなかった。出かけに調べて良かった。

 雪が降りそうだ、都心の雪は1cm積もるだけでもパニックになる。

 遅くなり降雪したらそれこそ、車では・・・。なおさら、徒歩で正解。





 香織がお風呂からあがってくるまで、野球道具観察含め、タブレットに引き続きまとめておこう。

 今年から高野連でルール改正等もあるみたいだから、調べておこう。

 新入生、来年4月入学の1年生、個々の固有能力が高いのだな。動画に夢中である。時計を見る。

 全力はもちろんだが、ケガをしないようにチームをまとめていかないと、僅かな隙も許されない。





 香織は、まだお風呂。由良に聞いてみよう

「由良、今大丈夫?」

「どうした?入試と説明会についてか、それは和井田のサイトに掲載されているぞ」

「そうなの?、あざーす」



「では、おっと、忘れる所だった、今日グローブ買ったよ!」

「楽しみだな!またな」






 香織が丁度部屋に入ってきた。集中している操作が目についたらしい。

「今、由良に電話していた、グローブ買った事とか、新入生の話とかね」


 香織は、いや別に心配はしていないのですが、それは由良君だってわかっていましたよ、と内心言い聞かせる感じで。

「私も調べました、遠征等はお泊りになるのですよね、皆で行けるのですか」

 嘉位はわかっていながら、曖昧な回答をすると、「そうではなくて、ですね、遠征ともなると泊ですよね。マネージャーは?」

「良かった。おいていかれたら、泣いちゃうところでした」




 香織は嘉位と手をつないで、広間の方に仲良く歩いていた。


 外は真っ暗であったが、少し雪がちらついていた。


 香織は足を止めて、雪に指をさし、嘉位に気づいてもらうように

「雪だね、寒くなったわけだ。」


「初めて、二人で観る雪ですね」

 香織はその何気ない一コマでも、とても嬉しかった。



 手をとりながら、わずかに振り出した雪を見つめ、香織の唇に、そっと軽いキスをした


 気付くと、すぐそばにメイドさんが見て見ぬふりを、嘉位は、知っていてあえて、唇を重ねたのでは、まったく、もう。
――
 嬉しい。



  ***



「お鍋!あったかそう!おいしそう!」

「寒かったから、鍋もいいなと思っていたのだよね。流石だ、食べよう」

 いただーきーまーーす。


 こっとって

 について、嘉位に、はなしはじめた
 すかさず、コラントッテと嘉位が教えてくれて、おもわず、笑ってしまった。コラントッテというのですね。


 コラントッテ

 コラントッテ

 コラントッテ……

 呪文のように唱え始めた

 少しまだ時間が早いので、部屋に戻るが、香織のしたいことを聞いてみる事にした

 香織は、嘉位と入られればなんでも良いという


 それには、誤解をまねくので
「エッチなのはダメです……」」またもや、ネオン街を思い出してしまい、顔が赤くなる。


 あーもう、あの時の私を褒めてあげたい。

 覚悟を決めた私を。



 部屋に入って、タブレットを出したままであった。

 そしてその隣に宅急便の箱がおいてあった。



「来た、来た、香織のタブレット」
「昨日ゲーミングPCも頼んでおいたから、週明けくらいかな、新学期始まるくらいには届くと思うよ。ノートだけど。」



 セットアップ完了「これ早い、起動もだけど、動作も軽い」

 さっそく資料に目を通した。

 あらためて、事細かくまとまっていて、野球を知らない香織でさえ、理解し易く、教科書のように綺麗に纏めてある。


 嘉位の聡明さを改めてしることになり、関心をした。




「明日はお出掛けするのはやめておこう、雪がこの後どうなるのかが、わからないから、練習に付き合ってもらえるかな」


「はい、もちろん!練習ですね」

「うん、エッチの練習」



「ち、が、う、 でしょう!まったく……」


 おやすみなさい、軽いキスをして

 香織は、何か期待しているようで、顔が赤くなっていた。

 我慢、我慢。



 おかしい、私変なのかな?、ネオン街、あー忘れて、私!忘れて。



「嘉位くん、明日、練習するのですから寝ますわよ」

「お、や、す、み!」強く言い放つものの、ネオン街が恥ずかしい。もう!



 降り始めた雪が、差し迫った災害を、最小限にしてくれる、幸運の雪であったと、知る事になるのは直ぐであった。
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