ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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第1章:広がりの章 〜運命の出会い〜

14 雪積もっていますね

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  目が覚めた時、嘉位はわずかな冷気を感じた。空調の温度は快適な設定に保たれていたが、それでもいつもと何かが違った。部屋は静かだった。

 隣で香織が深い眠りについたまま、息を静かに吐き続けている。久しぶりの長距離歩行の疲れが、彼女の体を包み込んでいるのだろう。


 香織の胸元に目が行った。コラントッテのネックレスが、彼女の肌に触れて光っている。その光景は美しく、同時に嘉位を動揺させた。我慢するべきか、それとも…。


「少しなら大丈夫だろう」



 その思考は、瞬時に否定された。彼女を起こしてしまうのは、申し訳ない。しかし、視線は勝手に胸元に吸い寄せられていく。

「なんでこんなに魅力的なのに、男が寄せつけないんだろう」

 和井田の中学は勉学重視の環境。奥手な男子が多いのも理解できる。

 由良のように明るい子なら、好意を持たれていたかもしれない。そしてあの俳優の息子もいたはずだ。



 香織の寝顔が、わずかに動いた。何かを感じ取ったのか、瞼が開き始める。

「おはようございます」

 香織が目覚めた時、胸元がはだかっていることに気づいた。顔が赤くなる。

「まったくも、朝から…」ゆっくりと手を伸ばす。香織の心臓が高鳴る。右?左?それとも両方?まさか下までは…。

 コラントッテに触れて、満足そうであった。二人の指が触れ合い、微笑みが交わる。そして、キスが始まった。優しい口付けが、次第に深くなる。

「嘉位、大好きです」香織は受け入れる準備ができていた。



   ◇



 その時、扉をノックする音がした。「嘉位様、香織様、お起きになっていますか?」千佳の声だった。香織は慌てて飛び起きた。

「はい! 」千佳が入ってきた時、パジャマがはだけている香織を見て、微妙な視線を送った。嘉位はゆっくりと首を振る。

 千佳の表情がわずかに沈んだ。「嘉位様、香織様、お外をご覧になりましたでしょうか?、練習場が凍結しております」

 静かに扉を閉めて、申し訳なさそうな顔をしながら、出て行った。嘉位はストレッチを始め、私も真似をしてみた。思うように体は動かない。



   ◇


 廊下に出ると、雪が積り降り続けている。何時ぶりであろう、都内では大雪である。香織は窓ガラスに、何か書いて、すぐに袖で消して、繰り返していた。

 広間へ向い、朝食中、「今日から楓ちゃんのロケでしたよね?」千佳が察して答えた。「雪が深くなることを心配され、昨日中に予定を早めロケは延期との事」そうでしたか、「和井田も、部活動中止の連絡が……」

 二人は食事を終え、部屋に戻った。「あの、テレビつけてもいいですか?、L字です、高速道路も通行止めですね、実家に電話してよいですか」もちろんと頷く



 香織は電話に夢中になり、3時間以上話し続けた。その間、瞑想に入り、現在の状況をタブレットに纏めていた。香織は全く気が付かない。

 既に時刻はお昼を過ぎていた。トイレに行った後に戻ると、香織はまだ電話中だった。香織もトイレから戻ると、小腹が空いていることに気がついた。



「あの、お昼ご飯は?」時計は16時を指していた。軽食をとり、夕食を沢山たべようと。今日の夕食はなんでしょうね。

 廊下を歩くと、薄暗い外に雪が反射して輝いていた。小さい子供達は明日は雪だるまを作るのだろうな。窓に息を吹きかけ、何か書いて、直ぐに消した。

 二人は軽食を済ませ、部屋に戻った。

 着替えを持って脱衣所に向かう。




 だが、雪とは別の災害が、目の前に迫っていた。
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