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第三章 瑞凪少女誘拐事件
27.ハンニン
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三階の美術室から地上まで降りるのは骨が折れた。
だが、学内で自販機が設置されているのは体育館裏の休憩スペースにかぎられる。不便な立地の部室を飛び出して、渡り廊下を歩いて目指した。
「さむー! そろそろコートださんとなぁ」
休憩所に吹き込む風の冷たさに、真木が気の抜けた歓声をあげる。
十一月にもなると、気候もいよいよ冬めいてきて、朝夕の冷え込みに凍える日が増えた。
「マフラーいるね。手袋も」
「やってられんわ、この寒さ。〈あったか~い〉しか勝たん」
自販機のラインナップはすでに寒冷期仕様だ。真木はボスの微糖にするらしい。財布から小銭を出そうとする彼女の手をさえぎるようにして、あきらはポケットから小銭を出す。
「ジェスター様探し、付き合ってもらってるから。おごるよ」
「お、サンキュー。気が利くじゃん」
ボタンを押して、缶珈琲とミルクティーを購入。
甘さ控えめ派の真木には缶コーヒーを手渡して、ベンチへと誘う。
カシュッ。プルタブをひねると小気味の良い音がした。
真木が「ひとくちちょーだい」とねだるので、まわし飲みをしてから一口。
自販機のなかで温められたスチール缶が、指先の感覚をじんわりと溶かしていくのを感じながら、何から話そうか思索をめぐらす。と、
「去年を思い出すかもなー」
防球ネットのむこうをながめていた真木が、ふいに口を開いた。
「去年?」
「うん。あたしさ、美術部入ろうって決めたの、ちょうどこのくらいの時期だったんだ」
「初耳だけど……」
「言ってなかったし。前の部活やめてどうしようかなって、ちゅうちょして、背中おしてもらってようやく、ってかんじだから」
歯切れの悪い言い草だった。
そういえば、真木に入部理由を尋ねたことはなかった。あきらも夏織も、二年に進級するまでは彼女と面識がなかったのだ。
それなのに――。四月初旬、渡り廊下を越えて。実習棟三階まで飛んできて。真木百合枝という少女は、軽々と扉を開けたのだ。まるで春風のように美術室にあらわれた。
お調子者の新入部員は、気づけば輪のなかに溶け込んでいた。
「真木ってさ。どうして美術部入ろうと思ったの」
「うーん……とね、文化祭のとき、美術室で展示してたでしょ。それ見てて、楽しそうかなーって」
「楽しそう」
そんなふうに見られていたとは……。
美術部では毎年、文化祭に絵を展示する。美術室を展示会場に作り替えて、制作発表の場とするのだ。部員は最低一枚は文化祭にむけて新作をしあげるのが慣習になっていた。
昨年の展示は、あきらにとっては苦い思い出だ。
クラスの学祭委員に頼まれて、出し物の装飾やポスターづくりに精を出していたら、部活では満足のいく作品がつくれなかった。夏織の花鳥画と並ぶのにふさわしくない、中途半端な人物画になってしまった。
あれを、真木にも鑑賞されていた――。
友達がおおい彼女はきっと、だれかと並んでみにきたにちがいないのに。
「ほら、友達づくりのイロハって、共通の趣味と話題からじゃん。そういう同類探しなら、得意なんだけど。あたしのまわりの絵を描くやつらは、みんな闇抱えてた。そこに安心したし……みんなのことが好きだった」
「……好きならいっしょにいればよかったのに」
「好きだから居辛いじゃん。それがハリボテだって、分かったら、さ」
「好きなことに、ハリボテも何もない」
「あきらはそうでしょーよ。けどさ、世界って、他人って、もっと残酷よ」
彼女は何が言いたいのだろう。
あきらが黙っていると、真木はふっと寂しそうに白い歯をみせた。
「きれいなものばっかじゃない。どんなに信じても、ひとは簡単に裏切る」
「……そうだね。私も、そう思う」
だからこそ、美しいものを知りたい。
あきらにとって最初のそれは、螺科未鳴の絵だった。
未鳴の絵を評価する大人たちは、どれも難解だと論じていた。たしかに、展示室で出会った瞬間にはわからない。理解を超えた凄絶さ。究明され尽くされた美。表面は抒情的でありながら、その裏面は計算づくの理知によって支えられている。
矛盾もなく綻びもなく、洗練され完成された究極を、螺科未鳴は魅せてくれた。
価値あるもの。信じるにたるもの。
それはきっと、ほころびのない存在だけだ。
「真木。あなたがどうして美術部に入部したのかは、こだわらない。ただ、できれば話して欲しい。……光梨や、夏織を、傷つけずにはいられなかった理由だけは」
「……なにいってくれちゃってんの」
「教えてよ。――ジェスター様」
指先を温めていたスチール缶が冷えていく。
顔をあげれば、木枯らしが荒く吹きすさぶ。校舎の隙間を抜けてきた風に、木々が揺れて、ざわめきを落として裸になっていく。銀杏が散った。紅葉は色を失った。
もうとっくに、季節は冬だった。
「……なにそれ」
真木の顔は青ざめていた。風と外気に、体温を奪われたからじゃない。
「裏付けならある。ジェスター様のカードが置かれたタイミング。第一の〈人造乙女事件〉のとき、美術室の扉を開けたままにしようって言い出したのは、あなた。第二の〈リモナイト密室盗難事件〉のとき、最後まで美術室に居残っていたのも、あなた。それがいつもの真木だから、私たちは気にしなかった」
どちらの事件でも、道化師のカードはひとりでに現れたように見えた。
もし仮に真木がジェスター様なら、犯行現場にカードをおくのは簡単だ。あきらたちが目をはなした隙に、ポケットに隠しておいたカードを置いて、さもたったいまみつけたように、おおげさな演技で驚いてみせればいい。
「じつは、夏織とはもう話したんだ。私の見解に穴がないか確認してもらった。……真木、だよね。正直に話して。なにか事情があるなら」
あきらの詰問をさえぎるように、真木はふっと笑みをこぼした。
「なぁんだ……結局、多数決なんだ」
気の抜けた笑顔だった。
真木は乾いた声のまま、いつものようにとぼけたふりをする。
「疑うなんてひどいなぁ。四月からずっと、いっしょに部活してきた仲間じゃん」
「だからだよ。いっしょに部活するなら、人狼ゲームはなし」
「あはは、そうきたかー。平和にいこうよ。あたし、ただの村人だってば」
「……なら、言葉遊びより、信じられる誠意を見せて」
入部以来、目についた真木はずっと不真面目だった。眠ってばかりでやる気がない。遅刻が多くてだらしがないのに教室では人気者。トレンド好きで変わり身がはやくておしゃべりな道楽者。
なのに、放課後の美術室では、ときたま抜群の集中力をみせつける。
なにをおもっているのか。なにをかんがえてなのか。
あきらたちを翻弄して。明るくて。愉しそうで。からりと乾いていて。
ごまかし上手な笑顔に塗りつぶされて――。
目の前にいるのに、すこしも彼女の素顔がみえない。
「いやいや。あたしは絵画とデッサンに青春かけてるわけじゃないし」
「じゃあ、真木にとってのそれはなに?」
尋ねると、真木は鼻白んで、あきらから視線を外した。
音もなく影が落ちて、まぶたが半分伏せられる。黒い瞳が湿った地面を見つめていた。
「……そんなの、そんなのないよ。いまが楽しければなんでもいいじゃん」
だが、学内で自販機が設置されているのは体育館裏の休憩スペースにかぎられる。不便な立地の部室を飛び出して、渡り廊下を歩いて目指した。
「さむー! そろそろコートださんとなぁ」
休憩所に吹き込む風の冷たさに、真木が気の抜けた歓声をあげる。
十一月にもなると、気候もいよいよ冬めいてきて、朝夕の冷え込みに凍える日が増えた。
「マフラーいるね。手袋も」
「やってられんわ、この寒さ。〈あったか~い〉しか勝たん」
自販機のラインナップはすでに寒冷期仕様だ。真木はボスの微糖にするらしい。財布から小銭を出そうとする彼女の手をさえぎるようにして、あきらはポケットから小銭を出す。
「ジェスター様探し、付き合ってもらってるから。おごるよ」
「お、サンキュー。気が利くじゃん」
ボタンを押して、缶珈琲とミルクティーを購入。
甘さ控えめ派の真木には缶コーヒーを手渡して、ベンチへと誘う。
カシュッ。プルタブをひねると小気味の良い音がした。
真木が「ひとくちちょーだい」とねだるので、まわし飲みをしてから一口。
自販機のなかで温められたスチール缶が、指先の感覚をじんわりと溶かしていくのを感じながら、何から話そうか思索をめぐらす。と、
「去年を思い出すかもなー」
防球ネットのむこうをながめていた真木が、ふいに口を開いた。
「去年?」
「うん。あたしさ、美術部入ろうって決めたの、ちょうどこのくらいの時期だったんだ」
「初耳だけど……」
「言ってなかったし。前の部活やめてどうしようかなって、ちゅうちょして、背中おしてもらってようやく、ってかんじだから」
歯切れの悪い言い草だった。
そういえば、真木に入部理由を尋ねたことはなかった。あきらも夏織も、二年に進級するまでは彼女と面識がなかったのだ。
それなのに――。四月初旬、渡り廊下を越えて。実習棟三階まで飛んできて。真木百合枝という少女は、軽々と扉を開けたのだ。まるで春風のように美術室にあらわれた。
お調子者の新入部員は、気づけば輪のなかに溶け込んでいた。
「真木ってさ。どうして美術部入ろうと思ったの」
「うーん……とね、文化祭のとき、美術室で展示してたでしょ。それ見てて、楽しそうかなーって」
「楽しそう」
そんなふうに見られていたとは……。
美術部では毎年、文化祭に絵を展示する。美術室を展示会場に作り替えて、制作発表の場とするのだ。部員は最低一枚は文化祭にむけて新作をしあげるのが慣習になっていた。
昨年の展示は、あきらにとっては苦い思い出だ。
クラスの学祭委員に頼まれて、出し物の装飾やポスターづくりに精を出していたら、部活では満足のいく作品がつくれなかった。夏織の花鳥画と並ぶのにふさわしくない、中途半端な人物画になってしまった。
あれを、真木にも鑑賞されていた――。
友達がおおい彼女はきっと、だれかと並んでみにきたにちがいないのに。
「ほら、友達づくりのイロハって、共通の趣味と話題からじゃん。そういう同類探しなら、得意なんだけど。あたしのまわりの絵を描くやつらは、みんな闇抱えてた。そこに安心したし……みんなのことが好きだった」
「……好きならいっしょにいればよかったのに」
「好きだから居辛いじゃん。それがハリボテだって、分かったら、さ」
「好きなことに、ハリボテも何もない」
「あきらはそうでしょーよ。けどさ、世界って、他人って、もっと残酷よ」
彼女は何が言いたいのだろう。
あきらが黙っていると、真木はふっと寂しそうに白い歯をみせた。
「きれいなものばっかじゃない。どんなに信じても、ひとは簡単に裏切る」
「……そうだね。私も、そう思う」
だからこそ、美しいものを知りたい。
あきらにとって最初のそれは、螺科未鳴の絵だった。
未鳴の絵を評価する大人たちは、どれも難解だと論じていた。たしかに、展示室で出会った瞬間にはわからない。理解を超えた凄絶さ。究明され尽くされた美。表面は抒情的でありながら、その裏面は計算づくの理知によって支えられている。
矛盾もなく綻びもなく、洗練され完成された究極を、螺科未鳴は魅せてくれた。
価値あるもの。信じるにたるもの。
それはきっと、ほころびのない存在だけだ。
「真木。あなたがどうして美術部に入部したのかは、こだわらない。ただ、できれば話して欲しい。……光梨や、夏織を、傷つけずにはいられなかった理由だけは」
「……なにいってくれちゃってんの」
「教えてよ。――ジェスター様」
指先を温めていたスチール缶が冷えていく。
顔をあげれば、木枯らしが荒く吹きすさぶ。校舎の隙間を抜けてきた風に、木々が揺れて、ざわめきを落として裸になっていく。銀杏が散った。紅葉は色を失った。
もうとっくに、季節は冬だった。
「……なにそれ」
真木の顔は青ざめていた。風と外気に、体温を奪われたからじゃない。
「裏付けならある。ジェスター様のカードが置かれたタイミング。第一の〈人造乙女事件〉のとき、美術室の扉を開けたままにしようって言い出したのは、あなた。第二の〈リモナイト密室盗難事件〉のとき、最後まで美術室に居残っていたのも、あなた。それがいつもの真木だから、私たちは気にしなかった」
どちらの事件でも、道化師のカードはひとりでに現れたように見えた。
もし仮に真木がジェスター様なら、犯行現場にカードをおくのは簡単だ。あきらたちが目をはなした隙に、ポケットに隠しておいたカードを置いて、さもたったいまみつけたように、おおげさな演技で驚いてみせればいい。
「じつは、夏織とはもう話したんだ。私の見解に穴がないか確認してもらった。……真木、だよね。正直に話して。なにか事情があるなら」
あきらの詰問をさえぎるように、真木はふっと笑みをこぼした。
「なぁんだ……結局、多数決なんだ」
気の抜けた笑顔だった。
真木は乾いた声のまま、いつものようにとぼけたふりをする。
「疑うなんてひどいなぁ。四月からずっと、いっしょに部活してきた仲間じゃん」
「だからだよ。いっしょに部活するなら、人狼ゲームはなし」
「あはは、そうきたかー。平和にいこうよ。あたし、ただの村人だってば」
「……なら、言葉遊びより、信じられる誠意を見せて」
入部以来、目についた真木はずっと不真面目だった。眠ってばかりでやる気がない。遅刻が多くてだらしがないのに教室では人気者。トレンド好きで変わり身がはやくておしゃべりな道楽者。
なのに、放課後の美術室では、ときたま抜群の集中力をみせつける。
なにをおもっているのか。なにをかんがえてなのか。
あきらたちを翻弄して。明るくて。愉しそうで。からりと乾いていて。
ごまかし上手な笑顔に塗りつぶされて――。
目の前にいるのに、すこしも彼女の素顔がみえない。
「いやいや。あたしは絵画とデッサンに青春かけてるわけじゃないし」
「じゃあ、真木にとってのそれはなに?」
尋ねると、真木は鼻白んで、あきらから視線を外した。
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