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プロローグ
しおりを挟む私は夢でも見ているのかしら?
今、鏡の中に映っているのは、美人でセクシーセレブモデルとして活躍中の私とはあまりにかけ離れた“ブス”だった。
(最近、仕事を詰めすぎたのかしら?)
「はあ」と頬に手を当てため息をつく。その姿に周りの侍女は、
「今日も王女殿下はお美しいわ」と憧れの眼差しを向ける。
その声に振り向き、ニコッと微笑みかければ、何時もと同じように「はうっ」とおかしな声を出して侍女が倒れる。
その姿に「あれ?」と首を傾げ、「もしかして元の姿に戻ったのかしら?」ともう一度鏡を見る。
しかし、そんな事は無かった。
今も尚、鏡の中に映っているのは“ブタ”だ。しかもただのブタでは無い。豪勢なドレスをきた醜きブタだった。
超一流トップモデルとして、なんとも許し難い。折角のドレスもコレではダンボールと同じだ。
私はその姿にわなわなと体を震わせ、思わず叫んだ。
「こんなの、絶対、認めませんわーーー!!」
そして直後、私はドスンッと何とも可愛くない音を立てて気絶したのだった。
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