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第一章
セイラの湖(2)
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いきなりピクニックに行きたいと言ったわたくしにお兄様はビックリしていたみたいだけどすぐにいいよと笑ってくれた。
その後、どこに行こうかなと思っていたらお兄様がそれならセイラの湖にしようと提案してくれたのでわたくしは二つ返事で頷いた。
「お兄様、セイラの湖とはどういう場所なんですの?」
「とても美しい所だよ。森の中にあるから余り来る人は少ないけど、運が良ければ精霊の声を聞くことが出来るらしいんだ。」
「お兄様はセイラの湖に行ったことがありますの?」
「ふふっ、あるよ。半年に一回くらいのペースで行っているんだ。セイラの湖と言えば巫女が現れる場所だからね。」
「あっ。」
「ちなみに最初に現れた巫女がセイラって名前だったからセイラの湖って呼ばれるようになったんだって。」
「そう、だったんですの。・・・あの、お兄様、精霊ってどんなものですか?」
「精霊?うーん、僕も見た事はないんだ。・・・本にも光の粒がふわふわと浮かんでいたって書いてあったし。あっ!声は聞いた事があるんだよ!なんて言っているかは分からなかったけどね。」
「姿は見えないのに声だけ聞こえるのは怖くありませんの?」
「んー、何でかな?全然怖くなかったんだよ。むしろ心地良かったかな。ふふっ、アンジェも精霊の声が聞こえるといいね。」
お兄様はそう言って笑って私の頭を撫でてきた。最初は頭を撫でられるのは慣れていなくて恥ずかしかったけど、今はこの感触が心地いい。
はい!と返事をして、その後さらに細かい事を決めてこの話は終わった。
「うふふっ、何を着て行こうかしら。」
「お嬢様、楽しそうですね」
「えぇ、もちろん。」
エリナとはあれからまるで友達のように接している。今はピクニックに行くための洋服を選んでいる。
でもピクニックに行くのに動きやすそうな服がない。てか、ドレスしかない。これは想定外だ。
「エリナ!ズボンは無いの?」
「え?」
この後、わたくしはエリナにどうしてもシャツとズボンを履いていきたいとお願いしたが逆に説得させられて結局膝丈くらいの水色のワンピースを来ていくことになった。
ーーーーーーーーーーーーーー
そして、今日はとうとうお兄様とピクニックだ。
昨日の夜は興奮しすぎてよく寝れなかったが体調はとても良いし、美しいといわれるセイラの湖に興味津々だ。
正直、本当に精霊がいるなら姿が見えなくても声を聞いてみたいと思っていた。お兄様は聞いた事があるって言っていたけど本当なのか分からない。やっぱり、百聞は一見にしかずよね!
セイラの湖までは馬車で二時間程かかる。
今日、私達のピクニックについて来るのは、まずわたくしの専属侍女であるエリナとお兄様の従者であるジーク、そして、護衛騎士が二人だ。
さすが公爵家、ただのピクニックに護衛が着くなんて。
まあ、お父様にお兄様と一緒にセイラの湖に行くと言ったら連れて行けと言われたんだけどね。
義理母にはお父様が上手くいっておいてくれるみたいで本当助かったわ。正直、義理母の事は忘れていたもの。
「アンジェっ!おはようっ!」
「お兄様!おはようございます」
「ははっ、昨日はよく眠れた?気分が悪くなったらすぐに言うんだよ?」
「お兄様もすぐに言ってくださいね!・・・ふふっ、早く行きましょう?今日はわたくしがリクエストしたサンドイッチを作ってもらったんですのよっ!」
そう言ってお兄様に向かって手を差し出すと、お兄様は心得たとばかりに私の手をとってエスコートしてくれた。
いや、普通に手を繋いで行きたかったんだけど・・・ま、いっか。
こんな所で前世との違いを感じるなんて、日本の中学生は妹が無邪気に手を差し出してきてもエスコートなんてしないわよ・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーー
いざ、セイラの湖へ!
その後、どこに行こうかなと思っていたらお兄様がそれならセイラの湖にしようと提案してくれたのでわたくしは二つ返事で頷いた。
「お兄様、セイラの湖とはどういう場所なんですの?」
「とても美しい所だよ。森の中にあるから余り来る人は少ないけど、運が良ければ精霊の声を聞くことが出来るらしいんだ。」
「お兄様はセイラの湖に行ったことがありますの?」
「ふふっ、あるよ。半年に一回くらいのペースで行っているんだ。セイラの湖と言えば巫女が現れる場所だからね。」
「あっ。」
「ちなみに最初に現れた巫女がセイラって名前だったからセイラの湖って呼ばれるようになったんだって。」
「そう、だったんですの。・・・あの、お兄様、精霊ってどんなものですか?」
「精霊?うーん、僕も見た事はないんだ。・・・本にも光の粒がふわふわと浮かんでいたって書いてあったし。あっ!声は聞いた事があるんだよ!なんて言っているかは分からなかったけどね。」
「姿は見えないのに声だけ聞こえるのは怖くありませんの?」
「んー、何でかな?全然怖くなかったんだよ。むしろ心地良かったかな。ふふっ、アンジェも精霊の声が聞こえるといいね。」
お兄様はそう言って笑って私の頭を撫でてきた。最初は頭を撫でられるのは慣れていなくて恥ずかしかったけど、今はこの感触が心地いい。
はい!と返事をして、その後さらに細かい事を決めてこの話は終わった。
「うふふっ、何を着て行こうかしら。」
「お嬢様、楽しそうですね」
「えぇ、もちろん。」
エリナとはあれからまるで友達のように接している。今はピクニックに行くための洋服を選んでいる。
でもピクニックに行くのに動きやすそうな服がない。てか、ドレスしかない。これは想定外だ。
「エリナ!ズボンは無いの?」
「え?」
この後、わたくしはエリナにどうしてもシャツとズボンを履いていきたいとお願いしたが逆に説得させられて結局膝丈くらいの水色のワンピースを来ていくことになった。
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そして、今日はとうとうお兄様とピクニックだ。
昨日の夜は興奮しすぎてよく寝れなかったが体調はとても良いし、美しいといわれるセイラの湖に興味津々だ。
正直、本当に精霊がいるなら姿が見えなくても声を聞いてみたいと思っていた。お兄様は聞いた事があるって言っていたけど本当なのか分からない。やっぱり、百聞は一見にしかずよね!
セイラの湖までは馬車で二時間程かかる。
今日、私達のピクニックについて来るのは、まずわたくしの専属侍女であるエリナとお兄様の従者であるジーク、そして、護衛騎士が二人だ。
さすが公爵家、ただのピクニックに護衛が着くなんて。
まあ、お父様にお兄様と一緒にセイラの湖に行くと言ったら連れて行けと言われたんだけどね。
義理母にはお父様が上手くいっておいてくれるみたいで本当助かったわ。正直、義理母の事は忘れていたもの。
「アンジェっ!おはようっ!」
「お兄様!おはようございます」
「ははっ、昨日はよく眠れた?気分が悪くなったらすぐに言うんだよ?」
「お兄様もすぐに言ってくださいね!・・・ふふっ、早く行きましょう?今日はわたくしがリクエストしたサンドイッチを作ってもらったんですのよっ!」
そう言ってお兄様に向かって手を差し出すと、お兄様は心得たとばかりに私の手をとってエスコートしてくれた。
いや、普通に手を繋いで行きたかったんだけど・・・ま、いっか。
こんな所で前世との違いを感じるなんて、日本の中学生は妹が無邪気に手を差し出してきてもエスコートなんてしないわよ・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーー
いざ、セイラの湖へ!
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