私、勘当寸前のぶりっ子悪役令嬢ですが、推しに恋しちゃダメですか?

朝比奈

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記憶を思い出して約一ヶ月半が経った。

あれからというもの、学校終わりや休日に何度かライル様をお茶に誘った。

勿論。ライル様は文句も言わずに来てくれる。

ちなみに。未だにライル様呼びは許されていない。だから私も質問には応えていない。まぁ、別に言わなくても普通に考えてどっちが素なのか分かるよね?

今日も今日とて、授業中にライル様の後ろ姿を眺める。

(はぁ~、幸せ。)

ずっとこんな日々が続けば良いのに・・・・・






さて。小説の内容によれば、私が家族に見放されるまで、後一ヶ月半。

ライル様との進展はと言うと・・・、あまり良くない。

一応。一緒にいる時に笑ってくれるようにはなった。なったけど・・・。

「まだソフィアのことが好きなのかな・・・・・」

このままでは、あと二ヶ月で好きになってもらうのは無理なんじゃないんだろうか・・・・・。

でも友達止まりなんて絶対嫌だ。

その気持ちはライル様と一緒にいるうちにどんどん強くなっていく。

「なにか無いかな・・・・・?」

(ライル様が私の事を意識せずには居られなくなる・・・・・そんな方法・・・・・)

そんなことを考えていると、ふとこの小説のヒロインであるソフィアとナーシアス殿下のことが気になった。

記憶を思い出したあと。本来、私が黒幕なはずだった‘’誘拐”イベントは無くなったけれど、‘’シナリオ”を変えることで出てくる影響については全く考えてなかった事に気がつく。

「まあ。‘’誘拐”されなかったくらいで、何か変わるわけ無いよね?  」
「何が変わるんですか??」
「それは勿論・・・・・」

原作が・・・・・と続けようとして止めた。

バッと、勢いよく振り返ってみるとそこには作り物のような笑みを浮かべたボルドー様が立っていた。

「勿論??  なんですか?」
「なっ、、!  いつからそこにいたんですかっ!!」

そう言ってから私はここが教室の前だという事を思い出す。寮から出て考えながら歩いていたけれど、どうやら教室についていたみたいだ。

「着いたのは先程ですよ。  それにしても、今日は登校時間が早いですね・・・・・こんな朝早くから何か用事でもあったんですか??」
「いえ・・・・・特に何も・・・・・」
「ふーん。それにしては何か物騒な事を考えてみたいですけど・・・・・」
「き、気のせいじゃナイデスカ??」

図書室で会って以来。ボルドー様は私が一人の時にたまに話しかけてくるようになった。
最初の頃よりは慣れたけれど「暗殺者」だと思うとやっぱり怖いのは変わらない。やっぱり私は“監視”されているんだろうか・・・

「“誘拐”って言ってるのが聞こえた気がしたのですが・・・」
「えっ、あ、いや、それはあの・・・、き、昨日見た小説の話を思い出しててっ、その、お、面白かったなぁーと・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」


さ、流石にこれじゃあ、ごまかせない・・・・・かしら??


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