12 / 45
第1章
プレゼントを貰いました
しおりを挟む
昨日、ラナちゃんに第二騎士団の人達がコモスの町にいる間お世話になる事を伝えると、食堂に来てくれれば食事をご馳走する、と言ってくれたので有難く甘える事にした。
「あ、レオルドさんおはようございますっ!」
「あ、お、おはようございます・・・」
早速、朝ごはんを食べるために食堂へ行くとレオルドさんが先にご飯を食べていた。
「隣、座っても良いですか?」
「え?あ、はい、どうぞ・・・」
「ありがとうございます」
私はそう言ってレオルドさんの隣に腰かけた。
周りにいた騎士さん達が何やら私の事を見ていたが私は会釈だけして朝食を食べ始めた。
朝食はパンとスープだけで中々味付けが濃ゆい。
朝からこの味の濃さはきついなとは思ったが食べれないほどでは無いので有難く頂いた。
んー、それにしても、このパン固いな、日本のもちもちふわふわのあの食パンが恋しい。
早くも日本に帰りたいなと思っていた私は、どうすれば日本に帰れるのか考えた。
そもそも、私はなんであの森にいたのか。
魔法とか、なのかな・・・
でも、そもそも魔法ってあるの?
私はまだこの世界の事を全然知らない。
いつか独り立ちする時の為にも知りたい事がたくさんある。
という事で、レオルドさんに聞いてみる事にした。
「レオルドさんっ!私にこの町の事色々と教えて頂けませんか?」
「この町の事ですか?」
「はいっ!私、お金とか使った事無くて・・・」
「は?」
私のその言葉にレオルドさんはありえないとばかりに声をもらした。
いや、そうだよね、うん、私もこの年でお金使った事ないって、何言ってんだコイツってなるの凄い分かる。
でもでも、この世界のお金、見た事も無ければ使った事ないの本当の事だしな。
うーん、なんて言おうかな・・・
記憶喪失って何処まで通じるんだろう。
「いや、あの、私、本当に自分の名前以外ほとんど覚えて無くてですね、この先、一人で生きていくって考えたら、今からでも色々教えて貰いたいなぁ、って、ははは」
チラッ
うーん、なんか疑ってそうだなぁ
後で、ラナちゃんに聞いた方が良いかな、うーん、どうしよう。
「あの、文字は読めますか?」
「え、文字ですか?うーん、分からないです。」
「分からない?」
「見てみないと、何とも・・・」
あー、レオルドさんがますます疑っているよぉ、いや、違うんだよ、本当に、見るまで分からないんだって~。
すると、レオルドさんはメモ帳のような物を取り出しスラスラと文字を書いていく。
「これ、読めますか?」
「レオルド、ですか?」
「え、えぇ、そうです。では、次これは?」
と、何度かレオルドさんが字を書いて見せてくれた。
結果、字は読めた。
うん、だけどね、全部カタカナなんだよ。
例えば、朝日が綺麗だったって文がアサヒガキレイダッタになる訳よ。
いやぁー読みにくい。
試しにレオルドさんからペンを借りてひらがなで文字を書いてみる。
「ん?なんて書いてあるんですか?」
「あ、やっぱり、読めませんか?」
「え、はい、一体それはどこの文字なんですか」
「えと、にほ・・・、お、思い出せません。」
何かを言いかけた私にまたレオルドさんは疑い深い視線を向けてくる。
私は視線をそらして無言をつらぬいた。
そのあとは、レオルドさんにお金の事を教えて貰った。
日本円と照らし合わせるのが中々難しかったが何とか理解は出来た。
(えと、小銅貨1枚で十円、中銅貨1枚で百円、大銅貨1枚で千円、小銀貨1枚で一万円・・・って、感じかな?)
忘れないように紙にも書いて貰った。
「あの、リオ嬢・・・」
「はい、なんですか?」
「これ、もし良かったら、使って下さい」
そう言って、レオルドさんが私にくれたものはマスクとローブだった。
「リオ嬢の容姿は目立ちますから、絡まれたりしたく無かったら顔、少しでも隠しといた方が良いですよ」
「ほへ?」
「あれ、違いましたか?昨日見た感じだと目立って絡まれるの嫌なのかと・・・」
「え、いや、はい、嫌です、そうじゃなくて、その私が目立つって・・・」
いや、聞き間違えだよね、私が目立つなんて・・・
だって、私は地味で平凡な見た目すぎてその存在すら忘れられることだってあったんだよ!?
ほら、あの新学期にやる自己紹介、あれで私の事を認識してくれた人なんて今までいなかった。
いつも、入学して一週間たったぐらいの頃、やっと声掛けて貰えるみたいな感じで、
酷い人なんて私に「転校生?」って聞いて来たからね?ほんと、あの時は泣きたくなったな、君、同じクラスじゃんって、トホホ
ま、とにかくそんな私が目立つわけは無いだろうけど貰ったものにはちゃんとお礼言わなきゃ。
「あ、ありがとうございます・・・はは、どうですか、似合いますか?」
私はその場でマスクを付けてみてレオルドさんに尋ねてみた。
「え、あ、に、似合います」
「ははっ、ありがとうございます・・・」
自分で聞いといて何だけど、なんかかゆいっ!
何この初々しいカップルみたいな空気っ!
いや、そんな事いったらレオルドさんに失礼だよね、うん、考えない、考えない。
私はマスクを下にずらして、急いで残りのスープを飲み切った。
「あ、レオルドさんおはようございますっ!」
「あ、お、おはようございます・・・」
早速、朝ごはんを食べるために食堂へ行くとレオルドさんが先にご飯を食べていた。
「隣、座っても良いですか?」
「え?あ、はい、どうぞ・・・」
「ありがとうございます」
私はそう言ってレオルドさんの隣に腰かけた。
周りにいた騎士さん達が何やら私の事を見ていたが私は会釈だけして朝食を食べ始めた。
朝食はパンとスープだけで中々味付けが濃ゆい。
朝からこの味の濃さはきついなとは思ったが食べれないほどでは無いので有難く頂いた。
んー、それにしても、このパン固いな、日本のもちもちふわふわのあの食パンが恋しい。
早くも日本に帰りたいなと思っていた私は、どうすれば日本に帰れるのか考えた。
そもそも、私はなんであの森にいたのか。
魔法とか、なのかな・・・
でも、そもそも魔法ってあるの?
私はまだこの世界の事を全然知らない。
いつか独り立ちする時の為にも知りたい事がたくさんある。
という事で、レオルドさんに聞いてみる事にした。
「レオルドさんっ!私にこの町の事色々と教えて頂けませんか?」
「この町の事ですか?」
「はいっ!私、お金とか使った事無くて・・・」
「は?」
私のその言葉にレオルドさんはありえないとばかりに声をもらした。
いや、そうだよね、うん、私もこの年でお金使った事ないって、何言ってんだコイツってなるの凄い分かる。
でもでも、この世界のお金、見た事も無ければ使った事ないの本当の事だしな。
うーん、なんて言おうかな・・・
記憶喪失って何処まで通じるんだろう。
「いや、あの、私、本当に自分の名前以外ほとんど覚えて無くてですね、この先、一人で生きていくって考えたら、今からでも色々教えて貰いたいなぁ、って、ははは」
チラッ
うーん、なんか疑ってそうだなぁ
後で、ラナちゃんに聞いた方が良いかな、うーん、どうしよう。
「あの、文字は読めますか?」
「え、文字ですか?うーん、分からないです。」
「分からない?」
「見てみないと、何とも・・・」
あー、レオルドさんがますます疑っているよぉ、いや、違うんだよ、本当に、見るまで分からないんだって~。
すると、レオルドさんはメモ帳のような物を取り出しスラスラと文字を書いていく。
「これ、読めますか?」
「レオルド、ですか?」
「え、えぇ、そうです。では、次これは?」
と、何度かレオルドさんが字を書いて見せてくれた。
結果、字は読めた。
うん、だけどね、全部カタカナなんだよ。
例えば、朝日が綺麗だったって文がアサヒガキレイダッタになる訳よ。
いやぁー読みにくい。
試しにレオルドさんからペンを借りてひらがなで文字を書いてみる。
「ん?なんて書いてあるんですか?」
「あ、やっぱり、読めませんか?」
「え、はい、一体それはどこの文字なんですか」
「えと、にほ・・・、お、思い出せません。」
何かを言いかけた私にまたレオルドさんは疑い深い視線を向けてくる。
私は視線をそらして無言をつらぬいた。
そのあとは、レオルドさんにお金の事を教えて貰った。
日本円と照らし合わせるのが中々難しかったが何とか理解は出来た。
(えと、小銅貨1枚で十円、中銅貨1枚で百円、大銅貨1枚で千円、小銀貨1枚で一万円・・・って、感じかな?)
忘れないように紙にも書いて貰った。
「あの、リオ嬢・・・」
「はい、なんですか?」
「これ、もし良かったら、使って下さい」
そう言って、レオルドさんが私にくれたものはマスクとローブだった。
「リオ嬢の容姿は目立ちますから、絡まれたりしたく無かったら顔、少しでも隠しといた方が良いですよ」
「ほへ?」
「あれ、違いましたか?昨日見た感じだと目立って絡まれるの嫌なのかと・・・」
「え、いや、はい、嫌です、そうじゃなくて、その私が目立つって・・・」
いや、聞き間違えだよね、私が目立つなんて・・・
だって、私は地味で平凡な見た目すぎてその存在すら忘れられることだってあったんだよ!?
ほら、あの新学期にやる自己紹介、あれで私の事を認識してくれた人なんて今までいなかった。
いつも、入学して一週間たったぐらいの頃、やっと声掛けて貰えるみたいな感じで、
酷い人なんて私に「転校生?」って聞いて来たからね?ほんと、あの時は泣きたくなったな、君、同じクラスじゃんって、トホホ
ま、とにかくそんな私が目立つわけは無いだろうけど貰ったものにはちゃんとお礼言わなきゃ。
「あ、ありがとうございます・・・はは、どうですか、似合いますか?」
私はその場でマスクを付けてみてレオルドさんに尋ねてみた。
「え、あ、に、似合います」
「ははっ、ありがとうございます・・・」
自分で聞いといて何だけど、なんかかゆいっ!
何この初々しいカップルみたいな空気っ!
いや、そんな事いったらレオルドさんに失礼だよね、うん、考えない、考えない。
私はマスクを下にずらして、急いで残りのスープを飲み切った。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
1,743
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる