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第1章
ダリオス団長への報告(レオルドさん視点)
ダリオス団長の部屋に着いた俺はその扉を軽めに2回叩き、入室の許可を貰った。
「レオルドか。エトアから話は聞いている。とりあえず、そこに座れ。」
「はい。あの、エトアは?」
「聞くことは聞いたからな。別の用事を任せた。
して、お前からも話を聞こう。」
「はい。実はーーー」
と、俺はエトアと共にリオ嬢を見つけた所からここに来るまでの話を要約して報告した。
「ふむ。エトアとも話したが、リオ嬢がスパイだと言う可能性は低いな。」
「あの、それが・・・」
「ん?何だ?まだ何かあるのか?」
「はい、実は先程、リオ嬢本人から、記憶喪失ではないと、自分は異世界から来たのだと、嘘をついてた事の謝罪も一緒に聞きました。」
「なっ!それは本当なのかっ!?」
「はい。」
「まずいな。それが本当なら少し面倒な事になるかも知れない。」
「ダリオス団長は異世界なる場所を知っているのですか?」
「逆にお前は知らないのか?教会の神話にあるだろう。」
「いえ、分かりません。」
「はぁ。なら今から教えてやる。って言っても俺もあまり詳しくはないが。」
そう言ってダリオス団長は丁寧に教えてくれた。
この世界には女神がいる。
女神は200年事に生まれ変わる。
200年に一度、どんな病も怪我も命がある限り癒す事が出来る女性が生まれる。
女神は聖女と呼ばれたり、時代でその呼び方は様々だ。
女神がいる国は栄え、土地を潤わせる。
だから、女神は発見され次第、国に隠され守られる。
余計な争いを無くすため。
しかし、長い長い時の中で何度か女神がこの世界ではなく異世界に産まれた時がある。
一度目の時、この世界の神が慌ててその女神を10歳の時にこの世界につれて来たが、突然、愛するものと離れ離れになり、一人知らないところに来た少女はやがて弱り死んでしまった。
しかし、この世界には女神が必要だった。
だから、神は決め事を作った。
女神をこの世界に連れて来る時、必ず教会に信託が下るようになった。
人々は責任をもって、女神をもてなす事。
女神を戦争に巻き込まない事。
そして、もう元の世界に戻れない事と一緒に、きちんと女神がこの世界に連れてこられた理由を話すこと。
話を聞き終えた俺は何も言えず、ただそれがどういう意味なのかを考えた。
目を閉じれば、異国の不思議な服を来た美しい彼女の顔が思い浮かぶ。
ーーーーリオ嬢が女神、か。
ますますリオ嬢が遠くに感じ胸が痛む。
『目が覚めたら森の中にいた』という話も、お金を使ったことが無いときまり悪そうに言った事も、全てはリオ嬢が神によって連れてこられた、異世界に産まれてしまった女神だと思えば納得ができた。
もし本当にリオ嬢が女神なら、すみやかに国に引き渡さないと行けないだろう。
それは、嫌だな。
そうなればもう滅多に会うことも出来なくなる。
素顔をみせる勇気すら無いくせに、一緒にいて欲しいと思ってしまう自分に嫌気がさす。
もし、もしも、リオ嬢がここに居たいと行ってくれたなら・・・。なんて、事を考えてしまう。
女神のお願いなら、国も無理には言わないだろう、と。
いや、でも、こんなむさ苦しい騎士団より、王城の煌びやかな生活の方がリオ嬢にはあっているのかも知れない。
豪華なドレスを身にまとい、美しい王子様に手を取られ頬を染めるリオ嬢の事を想像し先程よりも酷く胸がいたんだ。
結局、いつかは別れが来る。
分かってたじゃないか。
一緒に居られるのは今だけだと。
それから、ダリオス団長と今はこのことは伏せておいて、明日、リオ嬢と三人で話し合う機会を持つという事でこの話は終わった。
ダリオス団長の部屋を出たあと、大きくため息をついた。
これからリオ嬢にダリオス団長と話し合いを持つことを報告しに行かないといけない。
その事が酷く嫌に思う。
何かしら理由をつけて、リオ嬢に確認するのを後回しにしてもいいだろうか、と。
もう少しこのまま騎士団と一緒にいて、ここが居心地良いとリオ嬢が感じた時に話す、ではダメだろうか、と。
いっそのこと、このまま何も言わなくても・・・
欲深い俺はそんな事を考えてしまう。
あぁ。ダメだな。
俺は顔だけではなく、心の中までも醜いらしい。
「レオルドか。エトアから話は聞いている。とりあえず、そこに座れ。」
「はい。あの、エトアは?」
「聞くことは聞いたからな。別の用事を任せた。
して、お前からも話を聞こう。」
「はい。実はーーー」
と、俺はエトアと共にリオ嬢を見つけた所からここに来るまでの話を要約して報告した。
「ふむ。エトアとも話したが、リオ嬢がスパイだと言う可能性は低いな。」
「あの、それが・・・」
「ん?何だ?まだ何かあるのか?」
「はい、実は先程、リオ嬢本人から、記憶喪失ではないと、自分は異世界から来たのだと、嘘をついてた事の謝罪も一緒に聞きました。」
「なっ!それは本当なのかっ!?」
「はい。」
「まずいな。それが本当なら少し面倒な事になるかも知れない。」
「ダリオス団長は異世界なる場所を知っているのですか?」
「逆にお前は知らないのか?教会の神話にあるだろう。」
「いえ、分かりません。」
「はぁ。なら今から教えてやる。って言っても俺もあまり詳しくはないが。」
そう言ってダリオス団長は丁寧に教えてくれた。
この世界には女神がいる。
女神は200年事に生まれ変わる。
200年に一度、どんな病も怪我も命がある限り癒す事が出来る女性が生まれる。
女神は聖女と呼ばれたり、時代でその呼び方は様々だ。
女神がいる国は栄え、土地を潤わせる。
だから、女神は発見され次第、国に隠され守られる。
余計な争いを無くすため。
しかし、長い長い時の中で何度か女神がこの世界ではなく異世界に産まれた時がある。
一度目の時、この世界の神が慌ててその女神を10歳の時にこの世界につれて来たが、突然、愛するものと離れ離れになり、一人知らないところに来た少女はやがて弱り死んでしまった。
しかし、この世界には女神が必要だった。
だから、神は決め事を作った。
女神をこの世界に連れて来る時、必ず教会に信託が下るようになった。
人々は責任をもって、女神をもてなす事。
女神を戦争に巻き込まない事。
そして、もう元の世界に戻れない事と一緒に、きちんと女神がこの世界に連れてこられた理由を話すこと。
話を聞き終えた俺は何も言えず、ただそれがどういう意味なのかを考えた。
目を閉じれば、異国の不思議な服を来た美しい彼女の顔が思い浮かぶ。
ーーーーリオ嬢が女神、か。
ますますリオ嬢が遠くに感じ胸が痛む。
『目が覚めたら森の中にいた』という話も、お金を使ったことが無いときまり悪そうに言った事も、全てはリオ嬢が神によって連れてこられた、異世界に産まれてしまった女神だと思えば納得ができた。
もし本当にリオ嬢が女神なら、すみやかに国に引き渡さないと行けないだろう。
それは、嫌だな。
そうなればもう滅多に会うことも出来なくなる。
素顔をみせる勇気すら無いくせに、一緒にいて欲しいと思ってしまう自分に嫌気がさす。
もし、もしも、リオ嬢がここに居たいと行ってくれたなら・・・。なんて、事を考えてしまう。
女神のお願いなら、国も無理には言わないだろう、と。
いや、でも、こんなむさ苦しい騎士団より、王城の煌びやかな生活の方がリオ嬢にはあっているのかも知れない。
豪華なドレスを身にまとい、美しい王子様に手を取られ頬を染めるリオ嬢の事を想像し先程よりも酷く胸がいたんだ。
結局、いつかは別れが来る。
分かってたじゃないか。
一緒に居られるのは今だけだと。
それから、ダリオス団長と今はこのことは伏せておいて、明日、リオ嬢と三人で話し合う機会を持つという事でこの話は終わった。
ダリオス団長の部屋を出たあと、大きくため息をついた。
これからリオ嬢にダリオス団長と話し合いを持つことを報告しに行かないといけない。
その事が酷く嫌に思う。
何かしら理由をつけて、リオ嬢に確認するのを後回しにしてもいいだろうか、と。
もう少しこのまま騎士団と一緒にいて、ここが居心地良いとリオ嬢が感じた時に話す、ではダメだろうか、と。
いっそのこと、このまま何も言わなくても・・・
欲深い俺はそんな事を考えてしまう。
あぁ。ダメだな。
俺は顔だけではなく、心の中までも醜いらしい。
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