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ノースポール公爵家の事情編
グレースの容体
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ヒナタはグレースへ鑑定魔法を使った。
***
名前:グレース=ノースポール
年齢:27
種族:人
状態:衰弱・毒状態(シュルグ毒)
魔法:風
加護:シルフィードの加護
***
(ここまではさっきも見たのよね。毒の詳細がわからないかな?)
ヒナタはもっと詳細が分かるように、念じる。すると・・・
***
状態:衰弱・毒状態(シュルグの毒)
衰弱:生命維持できる期間は残り3日。
→毒(シュルグ毒):一度に大量に摂取すると心臓麻痺を起こしてしまう強い毒。少量ずつを長期間摂取すると徐々に弱り、やがて心肺停止となる。紫色で5弁の花で洞窟などの日があまり当たらないジメジメした場所に群生している。
解毒薬は無い為、解毒にはエリクサーが必要。もしくは、光魔法の『神の息吹』を使う事。
***
じぃーっと、グレースを見つめていたヒナタがふぅと息を吐く。
そのタイミングでフローレンスが心配そうに話しかけてきた。
「お母様の状態はどうなの?」
「ふぅ、えっと、一応ですが解毒の方法が分かりました。」
「ほんとっ!何が必要なの?まだ薬草学は学び始めたばかりだけど、頑張って用意するわよ!」
「エリクサーだそうです。」
「え。」
びっくりした表情で固まるフローレンスに不安になるヒナタは、慌てて続ける。
「あの、解毒薬は無いって鑑定に出たんですけど・・・エリクサーって解毒薬の名前じゃないんですか?」
「・・・エリクサーっていうのは、伝説の万能薬ポーションの名前よ。そんなの用意出来るわけないわ・・・。」
肩を落とし、ポツポツと説明してくれるフローレンスだったが、この世の終わりのように絶望感が漂っていた。
「あ!あの、他には光魔法の『神の息吹』も効くみたいです。」
慌てて続けるヒナタに、ジト目でフローレンスは視線を投げて答える。
「それはそうでしょ。今は誰も使えないとされる最上級の光魔法の名前だもの。」
「でん・・・せつ?」
重たい雰囲気が部屋を包む。しかもヒナタはまだ伝えていないがグレースの生命はあと3日程しか持たないのだ。
そんな重苦しい空気の中リタがヒナタに問いかける。
「ねぇ、ヒナ?貴女は鑑定魔法が使えるのよね?それって自分には無理なの?もしかしたら貴女が『神の息吹』を使えたりしないの?!」
「さすがにスライムにそれは無理なんじゃないかしら?でも、貴女がどんな属性の魔法が使えるかは確認しておくのはいいかも。・・・もしかしたらお母様の容体が良くなる可能性もあるし。」
藁にも縋るような気持ちだったのだろう、2人ともヒナタに鑑定魔法を進めてくる。内心、無理だとは思っているのは態度からも分かったが、ヒナタはやってみようと思った。
そして、自分の手のひらを見つめて念じる。自分を鑑定してみる。
***
名前:ヒナタ
年齢:3ヶ月
種族:ホーリースライム
状態:良好
魔法:火・水・風・土・光・創作魔法(マップ・鑑定)
スキル:変化・スライム収納
加護:%€#$の寵愛
***
「おお!できた!」
「できたの?!ど・どうだった?」
好奇心が半分、不安が半分という態度でフローレンスが尋ねてきた。
なので、鑑定できた内容をそのまま話す。加護については読めなかったので放置。
「3ヶ月・・・?生まれたばかりなの?しかもホーリースライムって何?聞いた事ないんだけど。それに闇以外の全属性の魔法が使えるの?スライム収納?空間魔法じゃないの?」
「いえ、お嬢様それもとても気になるところですが、注目は・・・創作魔法・・・ですよね。『神の息吹』は光の最上級の魔法なので、もしかしたらヒナにも出来るかもしれませんが、伝説の魔法ですからね、無理だとは思いますが・・・出来なくても創作魔法で似た魔法が作れるんじゃないでしょうか?」
「・・・そうよ!!リタの言う通りじゃない?ヒナ!ちょっとやってみて!」
混乱しまくりのフローレンスはリタの一言で我にかえる。そして怒涛の勢いでヒナタに迫ってきた。
「は?え?あ、えー、はいっ!やってみますっ!!」
勢いに押されタジタジのヒナタだった。
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名前:グレース=ノースポール
年齢:27
種族:人
状態:衰弱・毒状態(シュルグ毒)
魔法:風
加護:シルフィードの加護
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(ここまではさっきも見たのよね。毒の詳細がわからないかな?)
ヒナタはもっと詳細が分かるように、念じる。すると・・・
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状態:衰弱・毒状態(シュルグの毒)
衰弱:生命維持できる期間は残り3日。
→毒(シュルグ毒):一度に大量に摂取すると心臓麻痺を起こしてしまう強い毒。少量ずつを長期間摂取すると徐々に弱り、やがて心肺停止となる。紫色で5弁の花で洞窟などの日があまり当たらないジメジメした場所に群生している。
解毒薬は無い為、解毒にはエリクサーが必要。もしくは、光魔法の『神の息吹』を使う事。
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じぃーっと、グレースを見つめていたヒナタがふぅと息を吐く。
そのタイミングでフローレンスが心配そうに話しかけてきた。
「お母様の状態はどうなの?」
「ふぅ、えっと、一応ですが解毒の方法が分かりました。」
「ほんとっ!何が必要なの?まだ薬草学は学び始めたばかりだけど、頑張って用意するわよ!」
「エリクサーだそうです。」
「え。」
びっくりした表情で固まるフローレンスに不安になるヒナタは、慌てて続ける。
「あの、解毒薬は無いって鑑定に出たんですけど・・・エリクサーって解毒薬の名前じゃないんですか?」
「・・・エリクサーっていうのは、伝説の万能薬ポーションの名前よ。そんなの用意出来るわけないわ・・・。」
肩を落とし、ポツポツと説明してくれるフローレンスだったが、この世の終わりのように絶望感が漂っていた。
「あ!あの、他には光魔法の『神の息吹』も効くみたいです。」
慌てて続けるヒナタに、ジト目でフローレンスは視線を投げて答える。
「それはそうでしょ。今は誰も使えないとされる最上級の光魔法の名前だもの。」
「でん・・・せつ?」
重たい雰囲気が部屋を包む。しかもヒナタはまだ伝えていないがグレースの生命はあと3日程しか持たないのだ。
そんな重苦しい空気の中リタがヒナタに問いかける。
「ねぇ、ヒナ?貴女は鑑定魔法が使えるのよね?それって自分には無理なの?もしかしたら貴女が『神の息吹』を使えたりしないの?!」
「さすがにスライムにそれは無理なんじゃないかしら?でも、貴女がどんな属性の魔法が使えるかは確認しておくのはいいかも。・・・もしかしたらお母様の容体が良くなる可能性もあるし。」
藁にも縋るような気持ちだったのだろう、2人ともヒナタに鑑定魔法を進めてくる。内心、無理だとは思っているのは態度からも分かったが、ヒナタはやってみようと思った。
そして、自分の手のひらを見つめて念じる。自分を鑑定してみる。
***
名前:ヒナタ
年齢:3ヶ月
種族:ホーリースライム
状態:良好
魔法:火・水・風・土・光・創作魔法(マップ・鑑定)
スキル:変化・スライム収納
加護:%€#$の寵愛
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「おお!できた!」
「できたの?!ど・どうだった?」
好奇心が半分、不安が半分という態度でフローレンスが尋ねてきた。
なので、鑑定できた内容をそのまま話す。加護については読めなかったので放置。
「3ヶ月・・・?生まれたばかりなの?しかもホーリースライムって何?聞いた事ないんだけど。それに闇以外の全属性の魔法が使えるの?スライム収納?空間魔法じゃないの?」
「いえ、お嬢様それもとても気になるところですが、注目は・・・創作魔法・・・ですよね。『神の息吹』は光の最上級の魔法なので、もしかしたらヒナにも出来るかもしれませんが、伝説の魔法ですからね、無理だとは思いますが・・・出来なくても創作魔法で似た魔法が作れるんじゃないでしょうか?」
「・・・そうよ!!リタの言う通りじゃない?ヒナ!ちょっとやってみて!」
混乱しまくりのフローレンスはリタの一言で我にかえる。そして怒涛の勢いでヒナタに迫ってきた。
「は?え?あ、えー、はいっ!やってみますっ!!」
勢いに押されタジタジのヒナタだった。
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