スライムなのに悪役令嬢になっちゃった!?・・・荷が重い!!

みやさん

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王都での出会い

お嬢様は王子が苦手?

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帰りの馬車の中でこれでもかと、フローレンスに問い詰められたヒナタだった。


「ヒナ!なんなの!?あのライアン殿下って、知り合いなの?どこで出会ったの?なんで、あんなに馴れ馴れしいのよ!もぉ~~、本当になんなのよーー!!!!」

「お、お、お、落ち着いてください!お嬢様ぁ!」

「ほら、フローレンス・・・戸惑うのは分かるが、ほら、その、ね?落ち着いて?」


ヘンリーは全く公爵の威厳を発揮できず、フローレンスの勢いに押されるばかりだった。


「ほら、お嬢様!以前、報告したじゃないですか!街で会ったライって人の事ですよ!あの人がライアン殿下でした!」

「はああ?!だって、髪色は確か栗色だったかしら?黒髪とは、聞いてなかったわ!」

「いえ、だって!わたしと会った時は黒髪じゃなかったんですもーん!変装してたんですよ!」

「そうだとしても、あの感じは公爵令嬢に対する態度じゃないわ!もっと詳しく説明なさい!」


フローレンスの勢いに押され、出会った日の出来事を事細かに報告させられた。でも、そうは言ってもそんなに接点もなく報告出来ることはないのだが・・・。

あまりにもヒナタから情報が得られないので無理矢理、納得せざるを得ないフローレンスであった。


ーーー3日後。


リタが戸惑った様子でフローレンスへ一通の手紙を持ってきた。


「あの、お嬢様?お手紙が届いております。」

「あら、ありがとう。誰からかしら?」

「それが・・・ルピス国の押印が押されてあるようで・・・。」

「え?・・・みせて。」


おずおずとトレイに載せた手紙を差し出してくる。その上の手紙をそっと手に取ると、一度、目を閉じて深呼吸をしてゆっくりと確認した。


「本当にルピス国のものだわ・・・、ちょっとは考えて送ってもらえないかしら?」


深い溜息が止まらないフローレンスであった。
それもそのはずで、婚約者のいるフローレンスに今まで面識の無かったルピス国の王族からの手紙が直接届くという事は、婚約に関する事と邪推されても仕方ない状況だった。

陛下に謁見したのも事が事だけに秘密裏であったので、陛下が了承していることであるなどは他の貴族には分からない。

幸いなのはまだ最初なので、次回からは気をつけてもらえればいいという事だった。


「はあ、他の貴族に漏れないといいのだけど。」


どこに目があるのか、気づかれたく無いことほど話題になるのは情報を得ようとがあちこちに配置されているからだろう。噂話でも馬鹿にできないのだ。


「ちょっとヒナ!明日、出かけるわよ!


「はーい!どちらにですか?」

「王城よ。」



その言葉を聞いた瞬間、ヒナタはすぐにライの姿を思い出した。またライに会えるのかと、少し嬉しくなった。


(はっ!・・・なんでこんなに会いたいなんて、思うんだろう・・・?王子様だから?目の保養にはなるよね~イケメンだし!)

「また、あのライアン殿下に会うかと思うと憂鬱だわ・・・。わたくし、なんだかあの方苦手なのよね・・・、はぁ。」

「そう・・・なんですか?」
(意外・・・イケメンだから良いって、わけじゃないのね。どこが苦手なんだろう?)

「まあ、そんな事言ってられないけど。ヒナも一緒なら大丈夫よね。いざとなったら、・・・わかるわね?」

「ひえっ・・・は、はい。」
(もしかして、身代わり・・・?)


悪い顔をしてニヤリと笑うフローレンスに、ちょっとびくついてしまった。

「冗談よ。じゃあ、登城の準備をしましょう。」


「「かしこまりました。」」

リタとヒナタの声が重なった。ヒナタはミニを数体出し、食事の準備、邸の掃除と割り振っていく。


「よし、ではリタさん。お嬢様のドレスの準備をしましょう!」

「いつもありがとう、ヒナ。貴女のお陰でとっても助かってるわ。でも、無理はしないでね。」

「ありがとうございます。大丈夫なんですが、無理な時は言いますのでその時はよろしくお願いします。」

「ええ、もちろん!」


この邸には侍女のリタしか今は置いていなかった。当初の予定では、領地にある屋敷からメイドを連れてくる予定だったが、奥様の隠れ家になった為、断念せざるを得なかった。

しかし、それをヒナタのミニが解決したのだ。スライムのままでも料理・洗濯をする事が可能だったのだ。
もし、対応が必要な時もリタの姿に変化して対応可だったので、この状況でとても重宝していた。
いざという時は護衛もできそうで、一石二鳥なのだった。


「では、明日はお勉強の日ですね。楽しみです!」


ヒナタの嬉しそうな弾む声にフローレンスは憂鬱そうに応えた。


「・・・全く、楽しみじゃないわ。はぁ。」


その声はなんだか浮かれているヒナタには聞こえなかった。
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