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すごいもの見ちゃった
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ゾンビの大群をなんなく撃退したユータは、部屋の中央へと降りていく。
数えきれない程いたゾンビは、今や姿形は跡形もない。
ダンジョンでは、一定の時間が経つと形あるものはダンジョンに吸収されていく。しかし、生きているものは吸収されないのだから、不思議だ。
ゾンビは人から見ると死んでいる人が動いているように思えるが、ダンジョンからすれば魔物として生きているという認識なのかもしれない。
つまり、そのあたりはダンジョンの匙加減ということなのだろう。
・・・・・あまり深く考えまい。
「終わったぁ!すっごい多かったね、ゾンビ達は。あんな数をまともに相手にしてたら、命がいくつあっても足りないや。」
ロープをつたいながら、スルスルと小さな洞穴から降りてくる。
ちなみにアッシュは背中に括り付けて一緒に降りたのだった。
そして、ゾンビが出てきた通路へと向かう。
「あそこしか進む道がないから、行ってみよう。」
「・・・アンッ」
微かに香る腐った匂いは、先程までいたゾンビ達の残り香だろうか。
または、新たな敵の匂いだろうか。
できれば前者であってほしい。
敵地へと足を踏み込む心持ちで、慎重に慎重を重ね進んでいく。どれくらい歩いたのか、時間の感覚がなくなってきた。
しかし一本道なので進むしかない。
こんな場所で止まって挟み撃ちにでもなったら、命取りだ。
すると、ダァン!ドガァァン!と音が響いてきた。そして音と共に少しずつ地面に振動も伝わってくる。
その音と振動が大きくなってきた時。
これまでは暗闇を手元を照らすライトの魔法の灯りだけで進んできたが、徐々に前方から日の光が差込んでくるのが見えてきた。
「ん?日の光・・・だよね?ゾンビの大群が一気に移動したのはこれを嫌がったのかも?という事は、急に光が入ったと考えるべきか?」
本来、日の光を嫌がるゾンビが居たとは考えられない。
少しずつ進んで行くと段々明るくなってきた。そぉっと、通路の終わりから顔だけで中を覗いてみると・・・そこには、天井に大きな大きな穴がぽっかりと空いた広い部屋があった。
天井からは小石がパラパラと落ちてきている。今まさに崩れ落ちそうだ。
そして、その部屋の中央には
巨大なワームが陣取っていた。
ミミズをそのまま巨大化したような姿をしているワーム。表面はヌメヌメとしていて、テカっている。
その巨体がただ、そこに居るだけならいいのだが、今は機嫌が悪いのかあちこちの壁や天井に体をぶつけ破壊の限りを尽くしている。
音と振動の原因はこのワームが部屋を破壊している事だったようだ。
「・・・なんだこの状況は?!ダンジョンの天井をどれだけ打ち破っているんだ?まともにやり合うと一瞬でやられちゃうじゃ・・・。」
どうしたものかと考えを巡らせていたユータだったが、そこへアッシュがユータの服の裾をクイクイと引っ張った。
「どうした?アッシュ?」
「アン!アウン!」
アッシュの目線は、ワームのさらに頭上を見ていた。その視線を辿るようにユータも上を見上げる。
すると、その先に小さな影が見えた。
じっと見ていると、どんどんその影が大きくなっていくのが分かった。
「な・なんだ?あれは・・・?」
「クオンッ!」
ドヤ顔のアッシュの声が小さく聞こえる。しかし、そちらを見る余裕はない。なぜなら影の正体がはっきり分かるくらいまで近づいてきていたから。
その影の正体は・・・・・
ワイバーンだった!!
一直線にワームに向かって急降下してくる。そのスピードといったらもう、目で追うのがやっとだった。
グルゥゥゥゥゥゥゥッッガァァァァァァァァ!!
そこからは瞬きできない程の光景だった。ワイバーンはワームの頭上に一直線に降下してきたと思うと、ガシッとワームの頭と体を足で掴み、暴れるワームにも動じずそのまま再び空へと舞い上がって行ったのだった。
その際、ワームがかなり抵抗し暴れたのでさらにダンジョンが破壊されてしまった。ユータとアッシュの上にも瓦礫や大きな岩の塊が降ってきて、当たらなかったのが奇跡のようだった。
しばらく呆然としていたユータだったが、アッシュの「アウン・・・」という心配たような鳴き声にハッと我にかえることができた。
「と・とりあえず、このダンジョンのは封鎖になるかもだし、一度ギルドに報告しに行かなきゃだね・・・。」
「アン!」
「はぁ~~すごいもの見ちゃった!」
「アン!アン!」
しっかりとした足取りで歩き出すユータとアッシュだった。
「ママ~!聞いてー、聞いてー!今ねーあのねー!お外でねー!!」
「はいはーい!・・・ユー君、どうしたの?」
目をキラキラさせて、ほっぺがほんのり赤くなっていた。ユータはすごく興奮し、一生懸命話し出す。
「あのね!大きな鳥さんがね!こーんくらいのヘビさんを足で掴んで飛んで行ったのーー!!!」
「えーー!すごいねー!って、近くに蛇がいたの!?ユー君は近づいちゃだめよー。」
「うん!っていうか、怖いから近づけないや。えへへ。」
「ならよかった。・・・でもすごい瞬間を見たのね。びっくりしたでしょ?」
「そう~!すっごいウネウネしてたの!あの鳥さんって、ワイバーンかな?」
「えっ・・・えっと、そ・・・そうかもねぇ、ママはちょっと見れなかったから分かんないけど。」
「ぼく、ワイバーン初めて見たー!やったー!!」
ぴょんぴょん飛び跳ねるユータは、とてもキラキラ輝いていた。
数えきれない程いたゾンビは、今や姿形は跡形もない。
ダンジョンでは、一定の時間が経つと形あるものはダンジョンに吸収されていく。しかし、生きているものは吸収されないのだから、不思議だ。
ゾンビは人から見ると死んでいる人が動いているように思えるが、ダンジョンからすれば魔物として生きているという認識なのかもしれない。
つまり、そのあたりはダンジョンの匙加減ということなのだろう。
・・・・・あまり深く考えまい。
「終わったぁ!すっごい多かったね、ゾンビ達は。あんな数をまともに相手にしてたら、命がいくつあっても足りないや。」
ロープをつたいながら、スルスルと小さな洞穴から降りてくる。
ちなみにアッシュは背中に括り付けて一緒に降りたのだった。
そして、ゾンビが出てきた通路へと向かう。
「あそこしか進む道がないから、行ってみよう。」
「・・・アンッ」
微かに香る腐った匂いは、先程までいたゾンビ達の残り香だろうか。
または、新たな敵の匂いだろうか。
できれば前者であってほしい。
敵地へと足を踏み込む心持ちで、慎重に慎重を重ね進んでいく。どれくらい歩いたのか、時間の感覚がなくなってきた。
しかし一本道なので進むしかない。
こんな場所で止まって挟み撃ちにでもなったら、命取りだ。
すると、ダァン!ドガァァン!と音が響いてきた。そして音と共に少しずつ地面に振動も伝わってくる。
その音と振動が大きくなってきた時。
これまでは暗闇を手元を照らすライトの魔法の灯りだけで進んできたが、徐々に前方から日の光が差込んでくるのが見えてきた。
「ん?日の光・・・だよね?ゾンビの大群が一気に移動したのはこれを嫌がったのかも?という事は、急に光が入ったと考えるべきか?」
本来、日の光を嫌がるゾンビが居たとは考えられない。
少しずつ進んで行くと段々明るくなってきた。そぉっと、通路の終わりから顔だけで中を覗いてみると・・・そこには、天井に大きな大きな穴がぽっかりと空いた広い部屋があった。
天井からは小石がパラパラと落ちてきている。今まさに崩れ落ちそうだ。
そして、その部屋の中央には
巨大なワームが陣取っていた。
ミミズをそのまま巨大化したような姿をしているワーム。表面はヌメヌメとしていて、テカっている。
その巨体がただ、そこに居るだけならいいのだが、今は機嫌が悪いのかあちこちの壁や天井に体をぶつけ破壊の限りを尽くしている。
音と振動の原因はこのワームが部屋を破壊している事だったようだ。
「・・・なんだこの状況は?!ダンジョンの天井をどれだけ打ち破っているんだ?まともにやり合うと一瞬でやられちゃうじゃ・・・。」
どうしたものかと考えを巡らせていたユータだったが、そこへアッシュがユータの服の裾をクイクイと引っ張った。
「どうした?アッシュ?」
「アン!アウン!」
アッシュの目線は、ワームのさらに頭上を見ていた。その視線を辿るようにユータも上を見上げる。
すると、その先に小さな影が見えた。
じっと見ていると、どんどんその影が大きくなっていくのが分かった。
「な・なんだ?あれは・・・?」
「クオンッ!」
ドヤ顔のアッシュの声が小さく聞こえる。しかし、そちらを見る余裕はない。なぜなら影の正体がはっきり分かるくらいまで近づいてきていたから。
その影の正体は・・・・・
ワイバーンだった!!
一直線にワームに向かって急降下してくる。そのスピードといったらもう、目で追うのがやっとだった。
グルゥゥゥゥゥゥゥッッガァァァァァァァァ!!
そこからは瞬きできない程の光景だった。ワイバーンはワームの頭上に一直線に降下してきたと思うと、ガシッとワームの頭と体を足で掴み、暴れるワームにも動じずそのまま再び空へと舞い上がって行ったのだった。
その際、ワームがかなり抵抗し暴れたのでさらにダンジョンが破壊されてしまった。ユータとアッシュの上にも瓦礫や大きな岩の塊が降ってきて、当たらなかったのが奇跡のようだった。
しばらく呆然としていたユータだったが、アッシュの「アウン・・・」という心配たような鳴き声にハッと我にかえることができた。
「と・とりあえず、このダンジョンのは封鎖になるかもだし、一度ギルドに報告しに行かなきゃだね・・・。」
「アン!」
「はぁ~~すごいもの見ちゃった!」
「アン!アン!」
しっかりとした足取りで歩き出すユータとアッシュだった。
「ママ~!聞いてー、聞いてー!今ねーあのねー!お外でねー!!」
「はいはーい!・・・ユー君、どうしたの?」
目をキラキラさせて、ほっぺがほんのり赤くなっていた。ユータはすごく興奮し、一生懸命話し出す。
「あのね!大きな鳥さんがね!こーんくらいのヘビさんを足で掴んで飛んで行ったのーー!!!」
「えーー!すごいねー!って、近くに蛇がいたの!?ユー君は近づいちゃだめよー。」
「うん!っていうか、怖いから近づけないや。えへへ。」
「ならよかった。・・・でもすごい瞬間を見たのね。びっくりしたでしょ?」
「そう~!すっごいウネウネしてたの!あの鳥さんって、ワイバーンかな?」
「えっ・・・えっと、そ・・・そうかもねぇ、ママはちょっと見れなかったから分かんないけど。」
「ぼく、ワイバーン初めて見たー!やったー!!」
ぴょんぴょん飛び跳ねるユータは、とてもキラキラ輝いていた。
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